UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十一話part2

2025-01-13 19:38:32 | 日記
「小頭は、案外、強いのね」
「私だって色々と巻き込まれてきたからね」
 
 おばあちゃんにもここに来てから話した。私がここ数か月で体験したこと。それは普通なら信じられない出来事ばかり。でも、そういう世界になってしまった。まあそれでも、小頭の話をどれだけ信じてたのかはわからない。だってジジババなんてのは孫の話をニコニコしながら聞くものではないだろうか? でも、今やおばあちゃんはあれが本当の本当の出来事だったんだと……きっと思ってるだろう。なにせ鬼と普通に話してるし、突っ込んだりしてる。
 まさに兄妹のよう……は言い過ぎだろうと思うが、まるで普通の友人関係を築けてるみたいだとおばあちゃんは思った。
 
「私たちは元の世界に戻りたいの。その手伝い、してくれない?」
 
 そんな風に鬼女は目的を話す。するとおばあちゃんは意外なことをいった。
 
「小頭は巻き込まないで。私なら、どんな協力だってするから」
「おばあ――」
「わかって小頭。あなたまで失いたくないの」
 
 ぎゅうううう――と強く抱きしめてくるおばあちゃん。その体は震えてた。それを感じてしまった小頭は、発そうとしてた言葉を飲み込んだ。だっておばあちゃんは既に後悔してる。そんなおばあちゃんだからこそ、小頭はおばあちゃんの発した言葉の意味だってわかってる。心配してくれてるんだ。危険から遠ざけたいと思ってる。それは確かな『愛』だろう。だから……小頭は反論なんていえない。
 
「まあその子には何もないから別に……」
「いや、ダメだ」
 
 鬼女は軽そうに了承しようとしてた。実際小頭には何の力もないんだ。だからこそ、足手まといになることはあっても、役に立つことなんてないだろう。だから鬼たちはおばあちゃんの意見に反対なんてしない……と思ってた。でもなんと、鬼男がおばあちゃんの望みを却下する。それには小頭も「なんで?」とおもった。なにせ一番役立たずなのは小頭がわかってるんだから。それに鬼男は小頭の事をどうおもってるのかよくわからない。いや、一応気にかけてくれてるのはわかってた。
 けど……だからって、ようやく世話から解放されるのに、それを拒否する? それが小頭にはわからない。
 
「なんでですか? この子にはなんの力もありません。だから安全な場所に……」
「安全な場所なんて今や周囲にはどこにもない。なにせ、小頭は気づいてる。気づいてなかったら、何もされなかったかもしれないが、彼女ももう、こちら側にいる」
 
 低く重い声で鬼男はいった。まさかそんな長い言葉を紡げるなんて……それに小頭は驚いた。それになんか名前をいわれたし、小頭自身がもう巻き込まれてるという事実もびっくりはしたが、納得もできる。なにせあれだけの魑魅魍魎が放たれてるのに、この街には混乱はみえない。いつも通りだ。それがおかしい。きっとこの異変に気付いてしまった時点で、小頭は蚊帳の外には行けないんだろう。

転生したらロボットの中だった(ただし出ることは出来ません)盤上の迷宮航路にご招待 155

2025-01-13 19:32:21 | 日記
 崩れかけた腕。あと一歩の所だった。そこに勝利があっただろう。けど、止めれらた。現れたのはG-01殿。その現れた場所も、まさかの腕が現れた場所と同じ……なにかあの建造物はどこかに繋がってるのだろうか? 
 
「なに? 今更来て。良いところだけ横取りするつもり?」
 
 そんな風に怒った風にアイ殿がいう。それはきっとこれまでの頑張りがあるからだろう。自分たちの手柄。それをなかったことになんかされたくないというね。
 実際、それはある。ようやくだった。勝利は見えてた。そこに横やりを入れられたら、それはちょっと……ね。でも自分は何もいわない。なにせG-01殿が何の理由もなくこんな事をするなんて思ってないからだ。
 
 きっと説明してくれるだろう。それはアイ殿だってわかってるはず。でも言わずにはいられなかったのかもしれない。それはもしかしたら自分たちのため? いや少なくともミレナパウスさんのためだったのかもしれない。
 なにせミレナパウスさんは一番の新参者。G-01殿に意見なんてできようはずもない。ミレナパウスさんはG-01殿を神と同列くらいには崇めてる。
 そんな存在に文句なんて言わないだろう。だから気兼ねなくアイ殿が意見を言ってるのかも。
 
『安心してください。何も貴方達の頑張りをなかったことにするつもりはないです。皆さん、頑張りましたね』
 
 そんなねぎらいの言葉をG-01殿は言ってくれる。それで自分とミレナパウスさんはなにか満たされるような……そんな感情が湧いてくる。ちょろいのかもしれない。
 でもこれは仕方ない。なにせそれはまるで遠い日に母に撫でられた時の様な……そんな充足感があるんだ。きっとそれはミレナパウスさんも一緒だろう。
 違うのはアイ殿だけ……もしかしたら自分たちの関係はG-01殿を頂点とした関係だから自然とそういう風な感情が湧き上がる様になってるのかもしれない。
 でもそれでも……G-01殿はただ適当にいってるだけではないだろう。自分たちの成長をちゃんとわかってくれてるはずだ。
 
「そんな言葉だけで……」
『ではあなたにはこの情報の解析をお願いしておきます』
「はぁぁぁ!? ああああああああああああ!? これって……」
 
 何を受け取ったのかわからないが、なにやらアイ殿がとても興奮しだした。一体何を貰ったのか……アイ殿は自身の銃の形を変えて、半分に割れた卵みたいな形にしてそこに納まる。そして目を閉じてしまった。
 そして出てた上半身を包むように透明な幕が彼女を包んで完全な卵型になる。あれはアイ殿の引きこもり態勢だ。ああなると外界からの雑事を全て遮断する。
 アイ殿はつまりは引きこもってしまったということだ。