UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十一話Part4

2025-01-16 01:44:21 | 日記
(信用してほしいけど……私だって完全に信用してるかっていうと……)
 
 小頭は自分の本心を心に問いかける。今まで接してきて二人の鬼が決して暴力的な存在ではないと小頭はわかってる。わかってるが、だからって心から信頼してるか? 
 自身の心に問いかけると、流石にまだそこまで心開いてない――と小頭は思った。でもそれは仕方ないだろう。だって信頼ってやつは一日……いや数時間で得るものじゃないだろう。
 それこそ信頼は積み重ね。今はいうなれはようやく鬼たちは「危険じゃない」と小頭にわかってもらえた段階なんだ。つまりはこれから信頼を積み重ねないと行けない状態ということだ。
 
「絶対にこいつは大丈夫!」
 
 そんな風にいってもらえるのはそれこそ数年は一緒に過ごして「親友」とかの立場になったやつにしか吐けない言葉ではないだろうか。寧ろどんなやつにも「こいつ良いやつでさー」とか言ってるやつは逆に信用できないだろう。
 ようは小頭もまだ完全には鬼たちを信用はしてないのに、おばあちゃんの警戒を解くのはなかなかに無理っぽいということだ。
 
(はあ、とりあえず急ぐことでもない……か。私が仲裁してれば争わないだろうし)
 
 そのために自分はいるんだ――と思うことにした野々野小頭である。何のためにいるのか? という問に、関係の円滑剤と言えるようになろうとおもった。だって小頭は自他共に認める足手まといなのはそのとおりだからだ。
 ならば自分にできることは何か? と考えたときにそれしか無いと思った。鬼たちは鬼たちだけでもダメだし、そしておばあちゃんも一人ではきっと足軽を戻す事はできないだろう。
 だから両陣営は協力する必要がある。それをなし得るための橋渡し的なパランス調整の役目……それをやるのが自分なのだと、小頭は思うことにしたんだ。
 
「おばあちゃん、私を信じて」
 
 こうなったらこれしかないと思った。それはいうなれは「孫力〕である。それなんだ? というと、孫力とは孫に抗えないジジ・ババにしか影響しないが、その立場の二人には特攻と言える力。
 孫には甘々と言われるジジ・ババは孫の言葉には抗えないのだ。
 
「そう……ね。小頭がそこまでいうなら……」
 
 ――ということで、おばあちゃんは孫力の前にあっけなく陥落した。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 157

2025-01-16 01:39:29 | 日記
「確かにG-01殿なら直せるのでしょうけど……」
 
 不安そうな勇者。わかる。わかるよ。ミレナパウスさんも……いや彼女はなんかワクワクしてる顔してる。純粋な瞳が私に刺さってる。いやG-01にだけど。そしてこういった。
 
「大丈夫ですよ勇者様。ジイゼ様には私達には及ばないようなお考えが有るのです。そうですよね?」
 
 キラキラとした瞳がこっちにむいてる。その光は信者の眼差しだろう。私のいうことなら黒だって白といいそうな……そんな危うさがある。ミレナパウスさんは私を……というかG-01を神と崇めてるからね。そもそもが協会という立場の所で育ったのも大きいんだろう。
 けどあの世界の協会の教えをミレナパウスさんは受け入れてなかった。だからこそ、私達についてきたわけだしね。私という神を見つけたから、きっとこの道を彼女は選んだ。
 だから彼女が私に対して全工程ボットになるのはしかたないのかもしれない。でも中身は私だからね。G-01は確かに大きくて立派だ。文明が低い人達が見たらそれこそ、神の化身と見間違えてもおかしくない。
 
 けど……現実問題G-01の中身は私だ。皆と姿形は変わらない人間(謎)なのだ。私は自分を神ではないとわかってるからね。寧ろ私はどっちかという落ちこぼれというか? 前世の記憶は薄っすらとしか無いんだけど、少なくとも持て囃されてはなかったと確信はできる。
 だからその瞳は重い。まあ考えがないわけではないけどね。
 
『もちろんです。ただで治すわけじゃないでしょう。私は治すついでにこの船のシステムに侵入します。この存在はなかなかに重要なパーツのようですからね』
 
 そうなのだ。この腕というか輪っかはこの船にとってとはまさに虎の子。そんな最終兵器だ。だからこそ、これだけの強さだったといえる。目玉なんて目じゃないコストを支払って作られた存在だ。もうちょっとこの輪っか自体は配備されてたみたいだけど、既に稼働できる輪っかはこの一つだけになってるみたいだ。
 だからこいつはこのまま壊してしまってはいけないのだ。貴重なサンプル……というのもあるが、この腕がつながってるシステム……それが私の目的だ。
 
 ここまで弱くしてくれてよかったよ。とりあえず勇者たちの戦闘のさなか、私は少しずつ目玉たちを侵食してたのだ。ミレナパウスさんが色々と試してくれてたのもよかったね。皆が私の役に立ってくれたよ。
 さすが私の眷属たちだ。なので私はこの船を掌握できる。もう一つのユグドラシルを得ることができるだろう。