UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十話part4

2025-01-09 03:45:56 | 日記
 ズキンズキンと痛みが野々野足軽の思考を邪魔してくる。流石にただ放置する……というのは不味いと判断した野々野足軽は力を使って急速に腕を直す。
 とりあえず完璧に骨をつなぐには時間がかかる。だから足軽は痛みを遠くにやって、同時にサイコキネシスで強制的におばあちゃんの動きを止めた。
 
 不可視の力によって強制的に体の動きを止められたおばあちゃん。でも……
 
「まさか……」
 
 ギギギギギギ――と彼女は野々野足軽のサイコキネシスを受けても尚、体を動かそうとしてる。今の野々野足軽のサイコキネシスはそれこそかなりの出力を出せる。なにが作用してるのかは分かってないが、力を向けて、それに包んでそして様々な事ができる。
 一応制限として、視界が通る所でないとサイコキネシスは発揮できない。でもその制限は実はあってないようなものだ。なにせ野々野足軽は透視も遠視もできる。その気になれば、野々野足軽は世界を見渡すことだって……
 まあ今はそんなのは関係ない。それに今の野々野足軽なら、トラックを数台一気に空に持ち上げることだって出来る。そのくらい鍛えてあるのだ。
 だから……その力に抵抗してるおばあちゃんはおかしい。確かにおばあちゃんにも力がある。だからそれを使ってる? いや、操られてるおばあちゃんは力を使ってる感じはない。ならば無理矢理、筋肉を酷使してることになる。
 それはとても危ないことだと足軽は思った。だって脳が普段筋肉の稼働率を制限してるのは体を守るためだ。100%を出すと体が耐えられないから、普段は脳が力を抑制してると聞いたことある。
 火事場のバカ力とかはその制限を取っ払った状態だけど、逆に言うとそれだけの時でないとあってはならない事。
 それにおばあちゃんはの今の肉体は言っちゃ悪いが老体だ。それなのに火事場の馬鹿力なんて使ったら影響が若い体よりも大きいだろう。それに足軽のサイコキネシスに抵抗してあまつさえ少し動いてる。
 その内血管とが内部で破裂しだして筋肉が青紫になってたりするかもしれない。
 
「こうなったら……」
 
 そう思って足軽は力をこまめに調整する。そして……
 
『わっ!』
 
 ――という声を発する。でもそれは耳に届かせる為じゃない。その声はおばあちゃんの脳にめがけて放った。音を直接脳にぶつけて洗脳を解こうと思ったんだ。
 強制的な術だが、それしか足軽には術がなかった。
 

転生したらロボットの中だった(ただし出ることは出来ません)盤上の迷宮航路にご招待 152

2025-01-09 03:41:35 | 日記
 聖剣は新たな形態を見つけた。それはきっと不可抗力だったんだろう。聖剣は折れても自分の力になりたいと思ってくれた。その思いが……そして自分の望みが一致したとき、新たな形態が姿を現した。
 いや、考えてみたらそれが今まで現れてなかった方がおかしかった。きっと自分も、そして聖剣自身も自分の形、役割……それをしっかりと持ってたせいかもしれない。
 鞘は自分に早くに同化してた。だからこそ、聖剣は自分の中に収めることができた。でもそれはそれだけ。ただの鞘の役目だけを自分は今までやってた。
 
(便利だな)
 
 くらいの感覚。なにせ武器というのはなかなかかさばるものだ。それがないんだからとても便利だった。しかもどこからでも、どのタイミングでも取り出せるというのはとてもありがたかった。
 それで満足してたわけだ。でも、今の自分と聖剣はただ聖剣を体内に収めてるだけの鞘じゃない。確かに状態としては鞘の役目をしてた時と同じだ。けど……今でも自分は聖剣を抜いてる。そう抜刀してるんだ。
 中にあるはずなのにそれでも抜刀してるというのはどういうことか。それはだからこその一心同体。同化の状態を鞘に入ってる状態で同体してたのを抜刀状態で同体してるということ。
 それが出来るようになった。だから自分の拳は打撃をしてるけど、同時に自分の体内の聖剣によって切り付けてるのと同じ事実が起きてるわけだ。
 
 だから相手は切れる。でもそれは打撃がなくなったわけじゃない。つまりは打撃と斬撃が同時に今の自分は打てる。
 
 それに……本当の意味で一心同体となった自分と聖剣はそれだけじゃない。聖剣の力をこの身で感じることができてる。そしてそれを受け入れることができる。
 いままでにない高鳴りが胸を占めてる。聖剣の力を体内で開放してるわけだから、今や自分は剣だ。わが身が一つの剣になってる。
 
「はあああああああああ!!」
 
 斬撃は拳に合わせるだけじゃない。見る場所、思う場所に斬撃を現すことができた。それにそれを現すのはこっちの自由自在だ。拳を向けてたとしても、全く違う方向から斬撃を現すことができる。でもやっぱり直接ふれた方が強力な斬撃を現すことができるみたいだ。
 新たな力、新たな形態を使って自分は腕を支えてる背後の輪っか、あれを狙う。