「なん……じゃ?」
メタリファーが神々しくなってる。というか、地面についてたその手を広げて、浮きだしてた。その手で体を支えてたのに、今やもうその必要はなくなったらしい。それはなぜか……ジャル爺たちはあの化け物の体に巻き付いてた布のような模様がはがれたからでは? と思った。
けど自分は……その力が変質してきてる事に気づいてる。今までの力と明らかにその質? が変わってきてる。
(これは……)
その原因はきっとアレだ。少し前から、その体に刻まれてた螺旋……まるでその体を縛ってるような螺旋の模様が剥がれてきてた。そしてそれに伴って……あの化け物メタリファーの叫びが何やら変わってた。
さっきまでのメタリファーにはまったく持って知性……というのを感じるところがなかった。まさに獣……化け物と呼ぶにふさわしいような感じだった。けどその体に刻まれてた螺旋が剥がれていくと同時に「あっあっ」というふうな叫びというよりも――声――が出るようになってきてる。
でもだからって攻撃をやめることもできない状況だが。なにせその髪はずっと攻撃をし続けてる。ジャル爺さんたちも一撃で絶命しなければミレナパウスさんのお陰で永遠に戦う事ができるが……精神は削られていってるだろう。
そんな中おきたメタリファーの変化。これにはもしかしたらG-01殿が関係してる? 雰囲気が変わってきてるメタリファーには皆が警戒してる。それに……次第に攻撃の要となってる髪にもその影響は出始めてる。
このメタリファーの髪は黒かった。けど今、どんどんとその髪色が変化していってる。どうやら螺旋はこの髪一本一本にも及んでたと見たほうがいいだろう。メタリファーの顔は口だけが見えてた状態で、自分たちはやつには目がないのか? とも思ってたが、どうやらそうではないらしい。その体に張り付いてた螺旋……それによって口以外の部位は隠されてた……いや封じられてたのかもしれない。
逆さまになってるメタリファーの目……それと目があっ……いや違う。自分じゃない? そんな風に思ってると、自分の横を通り抜けてG-01殿が行った。
「G――!?」
声をかけようとしたが、その様子のおかしさ? に口が止まる。なにせ……だ。なにやらG-01殿の姿がグニャッと歪んで見えた。なんだこれは? けどそれを意にも介さない。そうみえたが、どうやらG-01殿はそれをなんとかして、メタリファーの腕に拳を突っ込んだ。
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