崩れかけた腕。あと一歩の所だった。そこに勝利があっただろう。けど、止めれらた。現れたのはG-01殿。その現れた場所も、まさかの腕が現れた場所と同じ……なにかあの建造物はどこかに繋がってるのだろうか?
「なに? 今更来て。良いところだけ横取りするつもり?」
そんな風に怒った風にアイ殿がいう。それはきっとこれまでの頑張りがあるからだろう。自分たちの手柄。それをなかったことになんかされたくないというね。
実際、それはある。ようやくだった。勝利は見えてた。そこに横やりを入れられたら、それはちょっと……ね。でも自分は何もいわない。なにせG-01殿が何の理由もなくこんな事をするなんて思ってないからだ。
きっと説明してくれるだろう。それはアイ殿だってわかってるはず。でも言わずにはいられなかったのかもしれない。それはもしかしたら自分たちのため? いや少なくともミレナパウスさんのためだったのかもしれない。
なにせミレナパウスさんは一番の新参者。G-01殿に意見なんてできようはずもない。ミレナパウスさんはG-01殿を神と同列くらいには崇めてる。
そんな存在に文句なんて言わないだろう。だから気兼ねなくアイ殿が意見を言ってるのかも。
『安心してください。何も貴方達の頑張りをなかったことにするつもりはないです。皆さん、頑張りましたね』
そんなねぎらいの言葉をG-01殿は言ってくれる。それで自分とミレナパウスさんはなにか満たされるような……そんな感情が湧いてくる。ちょろいのかもしれない。
でもこれは仕方ない。なにせそれはまるで遠い日に母に撫でられた時の様な……そんな充足感があるんだ。きっとそれはミレナパウスさんも一緒だろう。
違うのはアイ殿だけ……もしかしたら自分たちの関係はG-01殿を頂点とした関係だから自然とそういう風な感情が湧き上がる様になってるのかもしれない。
でもそれでも……G-01殿はただ適当にいってるだけではないだろう。自分たちの成長をちゃんとわかってくれてるはずだ。
「そんな言葉だけで……」
『ではあなたにはこの情報の解析をお願いしておきます』
「はぁぁぁ!? ああああああああああああ!? これって……」
何を受け取ったのかわからないが、なにやらアイ殿がとても興奮しだした。一体何を貰ったのか……アイ殿は自身の銃の形を変えて、半分に割れた卵みたいな形にしてそこに納まる。そして目を閉じてしまった。
そして出てた上半身を包むように透明な幕が彼女を包んで完全な卵型になる。あれはアイ殿の引きこもり態勢だ。ああなると外界からの雑事を全て遮断する。
アイ殿はつまりは引きこもってしまったということだ。
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