還り見れば酔生夢死か?

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今から九カ月前の記事  [余禄]  高度成長期以前を知る年配の世代には…

2017-11-19 09:42:12 | ネタ
高度成長期以前を知る年配の世代には…

毎日新聞2017年2月17日 東京朝刊  紙面掲載記事

 高度成長期以前を知る年配の世代には、東芝のイメージは白熱電球のマツダランプと分かちがたいものがあろう。マツダのブランドは一時、東芝のラジオにも使われたが、もともとはタングステン・フィラメントの電球の国際ブランドという

▲この電球が開発された時、米ゼネラル・エレクトリック社(GE)と提携する世界のメーカーは「マツダ」を共通ブランドにすると決めた。マツダとは世界を光と闇の対決とみるゾロアスター教の善神アウラ・マツダのことで、世界をあまねく照らす光の象徴だった

▲ちなみにGEは19世紀末にエジソンが創業したが、同時代のライバル発明家ウェスチングハウスも自らの名を冠した電気会社(WH)を起業している。そして今日、WHの社名を引きつぐ米原子力会社を子会社にした東芝が原子力事業の巨額損失で窮地に陥っている

▲思えば不正会計問題で歴代3社長が辞任した東芝だ。浮上した巨額損失は不正会計問題の処理のさなかにWHが買収した企業にかかわるものだった。そして損失による債務超過の回避策を盛り込んだ決算発表が新たな不正の内部通報で延期された先日の大騒ぎである

▲「東芝、東証2部降格へ」と報じられたのは、資金調達にむけた事業売却を有利な条件で行うため3月期決算での債務超過状態の解消を断念したからだ。近年ガバナンスなる経営用語をよく聞くが、こんな四分五裂(しぶんごれつ)の状態にならないようにすることといえば分かるか

▲株主や取引先、19万人の従業員だけではない。マツダや東芝のブランドを人生の記憶の欠かせぬ一部とする人々も息をのむ経営の闇と光の決戦である。

ソース : http://mainichi.jp/articles/20170217/ddm/001/070/144000c

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