長内敏之のブログ

その日の出来事など、いろいろ

不動産は値下がりする

2008-07-03 21:27:52 | 本と雑誌
『不動産は値下がりする』江副浩正著 中公新書 これは大変面白かった。埋め立てや規制緩和で土地が生産され続けている。都心一極集中の中でもまだ床が増産されている。もちろん郊外でも。金利の上昇は地価の下落に直結する。近く金利は上昇して、不動産価格は下落する。となっている。日本全体で人口が減少する中で、2015年から東京でも人口が減少でする。全国の空家率は12パーセントを超えている。東京はさらに高い段階です。
 私は、UR(旧公団)も東京都の住宅公社も入居を抑えて空き家を抱え込んでいるのは、民間マンション業者を支えているものとしてみているが、そうであれば犯罪的です。
 さすが、不動産飯を食べてきた人間が、どこに目をつけて事業を進めてきたが良くわかる。そしてその結果が目に見えている。
 うそつきと無知、無責任が跋扈する経済評論ではめったに無く、事実を書いている書でオススメです。
儲けて何が悪い、という企業の論理とその論理が社会を支配していくと、その社会そのものが崩壊する。個々の論理は正しくても、集合されると、間違い(誤謬)にいたる。集合の誤謬ですよね。
 社会的に正しい事を、商売の末端までいきわたらせる必要があるのですよね。