2009. 8.17 都立高専交流委員会 (レジメ・その2)
これからの活動プログラムをどう組み立てていくのか?
すでに、活動報告に述べた点もありますが、
今後の活動方針をどう具体化していくのか? について、提案させていただきます。
当 面 の 活 動 に つ い て
■ 地に足のついた交流プログラムによる
相互理解の促進、相互交流の基盤の再整備
◎ 学校の先生方(や学生有志)による企業訪問
産学交流室担当・邊見信夫先生(電気電子工学コ-ス)、
インタ-ンシップ担当・朝比奈奎一先生(生産システム工学コ-ス)他の
先生方(+学生の有志など)による企業訪問。
まず、小規模で始めて、今後の課題を考えていきたいと思います。
訪問先候補は、広沢電機工業㈱、㈱クライム・ワ-クス 他
◎ 現代の名工/黄綬褒章受章 栗原富栄 氏 の 訪問 を検討
黄綬褒章は、「業務に精励し衆民の模範たるべき者」に授与される褒章、
「現代の名工」は、卓越した技能を持つその道の第一人者を、
厚生労働大臣が表彰する制度です。
栗原富栄氏は、板金、特殊溶接の技術で、2005年「現代の名工」として表彰され、
本年の春の褒章で黄綬褒章を受賞。
天野隆さんが同じ町内会で親しくお付き合いされています。
アンリツテクマック㈱は、アンリツ(安立電気)の100%子会社で、
設計から板金加工、切削加工、溶接、組立までの
一貫生産を行なうアンリツの製造部門です。
都立高専の学生の皆さんと栗原富栄氏をお訪ねする企業訪問を検討中しています。
◎ 高専祭(10月31日~11月1日)での企業出展
(学生による高専祭実行委員会 また 地域交流室担当・邊見信夫先生のご提案)
高専祭で、地域の企業の技術と製品を紹介するスペ-スが設けられることになり、
出展企業を募集しています。
同友会として、企業展を行なうのではなく、
学校で用意するスペ-スに、企業の展示を行なうものです。
合わせて、研究室見学など、
高専祭を利用した交流の機会を設けることができるかも知れません。
◎ 同友会と学校との合同委員会の開催
日頃の活動、そのための打ち合わせを踏まえ、
明確な問題設定があり、活動の課題の整理や問題提起が行なわれる場として、
同友会と学校の担当者による「合同委員会」の開催
更に、学校長、支部長などを含めた「懇談会」など
よりよいマッチングを考えて、
まず、産学連携のコアメンバ-同士から始めると共に、
産学連携の課題を探しながら、学校全体、非会員企業へと外延化していくこと。
適時、学生を巻き込み、
学校の実践教育の新しいプログラムづくりや、
学校教育と生涯教育を結びつけるプログラムづくりを進める。
産業技術が運用される企業の現場と結びつけたカリキュラムや
企業の技術スタッフを講師としたカリキュラムづくり準備、
あるいは、ロボコン等の学生の支援 ????
中小企業家経営塾、遠山先生新授業「大都市産業集積論」、
インタ-ンシップなどを結びつけ、
実践的な技術教育、技術経営教育の新しい包括的なプログラムを!
産学連携での企業の課題解決、共同開発などを、
どこから始めることができるのか? 糸口をつくる。
当面は、的を絞った相互訪問、相互理解の促進から。
10年後の産学連携のビジョンを求めて
……中小企業憲章の実践としての都立高専産学連携
■ 「公開講座」の共同開催
学校の先生方と打ち合わせを進めており、
地域交流室・邊見信夫先生よりは、いつでも、対応できるとのお返事をいだいております。
ただし、
考え方は、産学連携と地域社会の将来ビジョンを共有していくものとして、
この「公開講座」を準備していくという考え方が大切。
(「中小企業憲章」の実践としての都立高専産学連携 )
同友会と学校を中心に、大田区、品川区と連携(後援等)し、
地域の産業の担い手を中心とする地域の方々を引き入れ、
私達が直面する課題やその創造的な問題解決の道筋を、共同で検証することを通して、
産学公地域の連携を基軸に、
地域社会に新しい環境を生みだしていくための試みの小さな一つとして ……
地域社会の将来の担い手の育成を自らの手で行なうと共に、
地域の教育機関を地域社会の問題解決の拠点に!
地域の資源に立脚すると共に、多くの資源や機能を呼び込み、
サイエンス・テクノロジ-パ-クを!
また、大田区版アルゴノ-ツ! などを通して、
地域の教育・研究機関を、地域の中小企業の研究室に!
可能性は無限、けれども、実践は、地道な、一つ、一つの現状検証から ……
「公開講座」の課題設定や講師の候補について、
ご検討をいただきますようお願い申し上げます。
経済危機・企業の経営環境の激変と産業ビジョンの課題 /
地球環境 / 地方分権改革と地域ビジョン / 理工離れと産業・技術教育の課題 /
高専の教育と地域連携 / 地方分権と教育改革 /
経済成長と社会保障を両立させる社会モデル /
中国台頭と国際経済構造の変化、東アジア共同体
経済産業省 松永明氏(産業構造課長・前自動車課長)、
大田区産業振興協会・山田伸顯氏、
環境エネルギ-誠策研究所 飯田哲也氏、地方分権改革推進委員会 丹羽宇一郎 氏
中同協企業環境研究センタ- 吉田敬一氏 等々 ……
講師、課題の選定(特に、教育改革)については、学校の先生方とよくご相談して ……
■ 「東京都立産業技術高等専門学校の先生の皆様へのご提案」(「文案ご参照」)
・交流・相互連携のこれまでの成果、これからの課題を包括的に検証し、
これまでの成果、共有する課題を、学内にオ-ソライズするともに、
これからの課題を、組織だって、共有するために
・文面については、これまで(これから)の議論をふまえて、修正を加えていきます。
・基本的考え方は、
「都立工業高等専門学校と中小企業家同友会の交流が始まったのが1984年。
品川キャンパスでの学科改組、新校舎建設、
総合科学交流センタ-開設を折り返し地点とする産学連携、地域連携の取り組みは、
新しい広がりをもったものになり始めています。
これまでの取り組みを総覧、再整理し、
新しいスタ-トラインへ向かう課題を明確にしていく時期に
入りつ つあるといえるのではないでしょうか?」
・この提案を収れんさせていく方向は、
「全体としては、『上からの改革』から、『教育現場や地域社会に根ざした改革』へと
改革を深化させていく新しい段階に入り、
これまでの地域連携の積み上げの上に、
分権型の改革に踏み込んでいくことが要求され始め、
そのための中長期的課題を明確にしていくことが必要とされているように思います。」
・産学連携を基軸とした学校改革の新しいプロセスをうみだしていくものですので
事前に、学校の先生方とよく打ち合わせをして、文面を作成したいと考えています。
■ 産学連携の環境整備 と 学校改革のための「政策提案」「政策要望」
昨年度より実施された公立大学法人化により、
学内及び 学校が置かれている環境 が大きく変わりました。
学校改革の計画の立案の面では、
従来の、学内の熟議や地域社会との連携により、
改革計画の立案がなされていくプロセスは、何処へ行ってしまうのでしょう?
従来は、東京都が直接行なっていた政策決定の権限は、何処にあるのでしょう?
同友会のメンバ-(熊倉氏)も参加して作成された
東京都教育委員会の「高専改革検討委員会報告書」(平成16年12月) の考えは
現在も生きているのでしょうか?
学校経営のPDCAサイクルは、何処に行ってしまったのでしょうか?
公立大学法人化では、
教育改革の手段として、行政改革が行なわれるのではなく
行政改革が目的になったのではないでしょうか?
2006年のOECDの調査団は、次のように述べています。
「高専教育はすばらしい。感心しました。
ただ、大学、とくに大学院教育が弱いのは問題だと思います」
(世界思想社『技術者の姿……技術立国を支える高専卒業生たち』)
都立高専では、公立大学法人(首都大学東京)に「吸収」されたことにより、
むしろ、地盤沈下が進んでいるのではないでしょうか?
就職倍率が20倍に達するこの学校で、
公立学校法人化の際して、学生数(クラス)が減らされたことに、
ことの本質が、象徴的に示されているようにも思います。
実践的な技術者教育を進めたことにより、
戦後教育の数少ない成功例となった高専教育の教育現場で、
行政改革のしわ寄せ、空洞化が進めらるのであれば、
行政改革の名分や、思いつきのような「改革案」により
これまでの蓄積が投げ捨てられることになります。
これらの点をよく考慮した上で、
学校の現状をよく理解し、学校の先生方のご意見をよくお聞きするとともに
包括的な「政策提案」「政策要望」をしていきたいと考えています。
学科改組、新校舎建設、総合科学交流センタ-(工業技術教育センタ-)のための
産学協同の取り組みは
学科改組・新校舎完成記念誌『21世紀を翔る』の座談会
「都立高専の将来像--高専改革と地域交流--」において
当時の学校長や教務主事の先生方が述べているように
産学連携を基軸とする(公式に組み込んだ)
地域教育機関と学校改革のビジョンを求めるものでした。
「産学連携の選任スタッフ」などは、すぐにも必要ですが、
単なる個別要望ではなく、政策的に、よく練れたものにし、
現状改革と将来展望、地域社会と学校経営を上手に結びつけ
何をどう変えるのか? そのための手順をどうするのか? が、
明確になっていることが必要でしょう。
わが国における技術教育のあり方をどうするのか?
地域社会における地域教育機関のあり方をどうするのか? が、
基本にあることを踏まえ、よく研究し、検討を進めていきたいと思います。
■ 中小企業家経営塾 学生海外派遣 の 今後の方向 について
・遠山先生の問題提起 …… 大田区版アルゴノ-ツ と 地に足のついた学校の国際化 へ!
・国境を超えた産学(学校間を含む)連携、
国境を超えた人材登用と人材育成の課題を基本に、新しい糸口を生みだしていくこと。
・学生海外派遣(現地)については、昨年も本年も、パンチ工業と学校の先生方に任せっきり ……
上記の課題に、何らかの糸口をつくっていくものとして、今後の取り組みを!
(「アルゴノ-ツ」は、解りやすくいえばシリコンバレ- ……
世界の優秀な人材が集まり、学習、研究、起業し、世界に向けて発信していく、
国境を超えた人材登用、頭脳環流拠点。
外国人留学生13名を採用し、
世界50か国へ製品を送り届ける ㈱三美テックス などを参照)
(地域交流室の先生方などよりのご提案)
■ 地域新産業創造プロジェクト と 都立高専「技術支援室」設立への支援
・地域新産業創造プロジェクトは、百年に一度の経済危機に対して、
この地域の技術集積を生かし、環境、エネルギ-、電気自動車、等々に焦点をあて、
新しい産業を生みだしていく。
・このため、同友会、高専だけではなく、
大田区、品川区、立正大学等を含め、地域全体の力を結集していく。
・とりあえずは、閉塞感打破の仕組みづくりから ……
・都立高専「技術支援室」は、学校OB、企業OBなどを集め、
立正大学の経営学部の先生などにも協力していただき、
企業診断もできれば、連携してビジネスもできるという仕組みづくりをしていきたい。
■ 大田支部 都立高専交流基金 づくり (支部 幹事会の了承を得て)
・大田支部 都立高専交流基金 は、
これからの高専・産学連携を進めるための大田支部の「特別会計」。
・「支部予算」を「原資」につくるものではなく、
高専交流関係者の寄付を「原資」につくるもの。
・「奉加帳」を廻すような寄付集めはしない。本当に拠出の意志のある者でつくる。
実績を積み上げていくことにより、定着させていく。
■ 基本的考え方は、「中小企業憲章」の実践としての都立高専産学連携
・「産学公地域共同センタ-」 と その能動的担い手としての同友会
・グロ-バルテクノポリス / サイエンス・テクノロジ-パ-ク / 新産業創造拠点 構想 など
■ 大田区 地域力応援基金助成事業 への応募 など (来年度以降検討)
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