ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

セピア色の縁

2011-06-17 22:26:27 | 木の記憶
 昨日の午前中のことです。一本の電話がかかってきたことから外出したのです。
 出かけた先で一冊の本と元気な地域史研究の大先輩に会うことが出来ました。

 一冊の本はこれです。



 1952年
 講和記念

 奈半利営林署

 と標題があります。

 開いてみると、古い写真がたくさん盛り込まれていました。
 この本が出版された年は、私はまだ1歳です。その頃の本です。



 木のサイズがでかいですね。4mに玉切りされた木材の外周を縁取りしてあります。
 基本的に人力で動かしていた「ひよう」さんの仕事風景です。



 木材をトロッコに乗せて、海岸部の貯木場に向かっています。
 線路の脆弱な感じが、いかにも森林鉄道です。
 頻繁に記録に残っている「脱線」。予感できますねこの写真。



 奈半利貯木場全景の写真です。
 遠景なのですが、木の太さがわかります。さらに海岸に堤防がないのが驚きです。
 あって当たり前なものがないのは、妙に変です。



 森林鉄道が運んでいたのは木材だけではなく、人も運んでいたのですが、さらにこんなものも軌道を使って運んでいたのです。これは証拠写真です。
 これは木炭です。
 森林鉄道が出来るまでは、木炭の搬出については馬の背に乗せて、さらに自分でも肩に担ぐしか方法のなかったのです。トロッコに積まれた木炭の俵の量は圧倒的です。物流の改善は生産能力の拡充に繋がったことでしょう。

 お目にかかった郷土史研究の大先輩は、土佐山田からお見えになった方で、私の父にも面識があるということから面談の機会を得たのです。

 郷土史といっても膨大な研究テーマに質と量もありますからね、ちょっと追いつかない感じでした。
 ただ話,自体は楽しかったですよ。長宗我部から吉田茂まで、かっこよく言えば時空を越えてどんどんすすんでいました。

 先ほどのセピア色の写真より縁を感じる話でした。
 本はまだまだたくさんの物があるのでしょうが、人は、ご縁がないと会うことが出来ないですから、時間をいただいたことはありがたかったですね。

 昔の話は真に面白いのですが、研究活動エリアを拡大する予定はありません。
 私に残された時間は歴史研究には少なすぎると思っているからです。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
出会いがうれしい (ふくろう親父)
2011-06-19 00:24:40
人も物も出会いが大切ですね。

出来るだけ御紹介しますから、ご期待ください。
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Unknown (たけちゃん)
2011-06-18 21:53:30
貴重な写真ありがとうございます。
当時の生活ぶりが手に取るように解ります。

原発もまだまだ先のこの時代
なんか 活気がありますね
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