春の日の花と輝く

中小企業で働く女性の日記です。
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遠藤周作『愛情セミナー』集英社文庫

2013年02月28日 21時39分02秒 | 読書感想文
 これは遠藤周作によるエッセイです。

 私が初めてこの本に出会ったのは高校生の時でした。

 高校に合格してから入学するまでの間にいくつか宿題があり、そのうちの一つが読書感想文で、たくさんあった候補作の中からたまたま選んだのが遠藤周作の『沈黙』でした。

 『沈黙』はこのエッセイとはかけ離れたとても重い題材の作品で、私の心に深い印象を残しました。

 その作者が書いたエッセイ。

 高校生だった私は涙を流して笑いながら読みました。

 当時の装丁はこちら。



 当時すでに絶版で、古本屋で偶然買ったのだと記憶しています。

 その時購入した本は捨ててしまったのだけど、最近復刻版が売られていたのを見て思わず買って読み直しました。

 そうしたら、笑うどころではありませんでした。

 この本には恋とは何か、愛とは何か、男女の間にある愛情はどうあるべきかを丁寧に書いてあります。

 高校生だった私は、この本が語る本当の意味を理解できておらず、ユーモアのみを拾っていたにすぎません。

 私は改めてこの本を読み、遠藤周作の綴る言葉を深く心に刻みました。

 1人の人を愛し続けることは難しい。

 でも、異性を愛するのであれば、愛し続けなければならない。

 愛と恋は違う。

 恋が終わっても、愛することをやめてはならない。

 わかってはいるけど、難しい。

 このタイミングで再びこの本に出会ったことを必然ととらえて、新しい生活に踏み出そうと思います。

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