『蝶々喃々』、小川糸（ポプラ社）

　谷中で古着の着物屋を営む女性と、妻子のある男性のお話。

　帯に「美味しいものを、一緒に食べたい、ひとがいます。」とあるように、実在するお総菜屋さんやレストラン、居酒屋がたくさん出てきます。

　私は谷中の近くで育ったけれど、ミーハーではないので、ベタな洋食屋さんとか行ったことのない場所ばかり出てくるんだろうなと思っていたら、軒並み知っていて笑った。

　ベタって、正当なのね。

　馬肉の「中江」とか洋食「香味屋」とか、思い出が噴出してしまう。

　「焼きかりんとう」は今年の初めに制覇したばかり。

　イチゴシャンデだけは聞いたことはあるけど食べたことがないので、今度食べてみたいな。

　着物の描写も美しくて、柚子の柄の帯なんてなんてきれいなんだろう、大学の卒業式に来たレンガ色の紋付に合うんじゃないだろうか、是非締めてみたいと思った。

　着物なんて着ないのにね。

　不倫の関係を描いている話なのに、男性の方から妻子の香りがあまりしない。

　でも、そういうものなのかも。

　だって、家庭と家庭の外での恋愛なんて別のものだもんね。

　ラストは、結局そういうことなんだね、という感じでした。

　なんだか悲しくなった。

　この本は友人が貸してくれたもので、彼氏と別れたばかりの友人はラストで泣いたと言ったけれど、私は主人公の家族との描写の方がよっぽど泣けた。

　これは悩んでいる事の違いに依るものだろう。

　文体は好きだし、ストーリーも好き。

　三浦しをんのような品格を感じる。


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スーパードライと九条ネギのサラダ

　今年もゴールデンウィークは母の店の手伝いで毎日6時起きして労働三昧。

　今日も朝一から働いて、午後はフリーになったので昼寝してゴルフのレッスンに行ってきた。

　スーパードライ（発泡酒でなくてビール）は自分への労いなのでした。

　最初の1本だけで、あとは発泡酒だけど。

　しかし、スーパーで売ってる九条ネギ（と蒸し鶏）のサラダって美味しくないのね…。

　以前買ったデパ地下のやつは香りが立ってて美味しかったなあ。


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東向島「パディントン」で1000円ランチ

　私、「外でごはん」っていうカテゴリを持っていなかったのね。

　なんとなくあるような気がしてたけど、食事中に写真を撮る度胸が無いので、そんなカテゴリはあっても無駄か。

　外食はしょっちゅうしてるんだけどね…。

　今日は、入ったお店が美味しかったので自分の備忘録のためにアップします。

　写真は店舗の外観しかありません。

　東京都墨田区東向島5丁目の水戸街道（たぶん）沿いにあるイタリアンのお店で、前菜、パスタ or ピザ、コーヒー or 紅茶で1000円でした。

　まず前菜が美味しかった！

　名前を忘れてしまったけど白身魚のカルパッチョ、サラダ仕立て。

　魚にはバルサミコ酢がかかっていて、サラダ部分には別のドレッシングが。

　バルサミコ酢美味しい！

　魚も生臭さは全くありませんでした。

　パスタはヤリイカと長ネギのガーリックオイルソースを選択。

　ちょっと細めのスパゲティはアルデンテ。

　亀戸大根の漬物みたいなものが一本トッピングされていて、それがまた美味しかった。

　オイルに塩気を溶け出しているのか、それ自体はそれほど塩が強くはなく、でも漬物の香りがして面白い。

　ガーリックもガッツリではなく、ちょうどいい。過度なガーリック信仰がはびこる中で、これは素晴らしいと思った。

　このレベルで、コーヒーがついて日曜日に1000円！

　素晴らしい。また行きたい。

　一緒に行った母はトリッパのテリーヌと、鹿児島産豚のトマトクリームスパゲティという組み合わせにしていた。

　こちらも美味しかった模様。

　本当は夜に行きたいけど、車じゃないと行けないしな…。


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