歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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リトルショップオブホラーズ

2012年06月19日 | 観劇関係

アトリエダンカンプロデュースによる、リトルショップオブホラーズを先日観てきました。

平日に見たという条件もあるのでしょうが、思ったより年配の方がいらしていてちょっと意外でした。

過去に何度も上演されている演目ですが、私は初見。久しぶりの小さなハコですが、やや後方からも見やすくて

楽しく観劇して参りました。

主役シーモアは相葉裕樹さん、オードリーはフランク莉奈さん、新納さんは前回に引き続きイカレた歯医者役オリンで出演です。

幕間にパンフを読みながら納得していたのですが、いい意味でB級作品としての演出がぴたりとはまる作品ですね。

ところどころに遊びをまじえつつ、脇を締めるキャストがきちんといい仕事をしています。

 

新納さんはお名前は良く聞きますが、今回初めて出演作を拝見しました。他の作品ではどんな演じ分けをするのか、また見てみたい

役者さんが増えました。やりすぎないぎりぎりでのさじ加減の演技、良かったです。

 

フランクさんは昨秋のロミジュリに続き二度目ですが、フレッシュな雰囲気を保ちつつ、ちゃんと成長が見られてうれしく思いました。

特に声量豊かで、今後もミュージカルで見てみたいですね。

 

相葉さんは地味な役どころという所為もあったのか、決して悪くはなかったのですがちょっと食われ気味に見えたり見えなかったり。

でも課題の歌もそんなにハラハラせずに聞かせてくれましたし、あとは声量でもっとボリュームが出るといいかなと思いました。

演技は以前演じたヘタレな役とはまた別の気弱さや人間臭さなどが出せていたと思います。

 

脇を固める尾藤さんや3人娘たちもステキ。特に3人娘たちは歌がいいですね。動きもよくてたびたび目が行きました。

ダンカンの方演じるオードリーⅡの中の人(?)もいい味出してます。二部での怪演は文字通りシーモアを「食って」いました。

 

全体的な総括として、面白いお芝居だったので時間的余裕がればもう一回くらい見たかったのですが、いろんな兼ね合いもあり

今回は一度きりの観劇になりました。

これから地方公演も控えているようですが、ストーリーをあらかじめ知らなくても構えなくても十分楽しめる楽しい演目になっています。

これからの日程で観劇予定の方はどうぞお楽しみに。


ミュージカルエリザベート 2012 感想2

2012年06月01日 | 観劇関係

前回初見の分のみ感想をアップしました。今回は前回触れていなかった(その時点で未見の)キャストについて感想を書きたいと思います。

なお、組み合わせが多いので現段階でもまだ未見のキャストさんもいますので、その方に関してはまた後日にします。

部分的に辛口ですが、いろんな意見があるという前提でお読みください。私はそう思わないという方、それはそれで良いと思います。

感想に正解はないですし、私も他の方の感想を否定する気は毛頭ありませんので。

 

春野シシィ→前評判通り、確かに歌はうまいと思いました。低温から高音まできちんと出ていて歌い上げていたと思います。

しかし演技(特に一幕)がやや感情の動きの表現に弱さを感じました。

それでも不満を感じるほどではないので、後は瀬奈シシィと春野シシィ、それぞれ好みの問題かなと感じます。

 

マテトート→トートには慣れていても、やはり日本語の歌詞に苦労した跡がうかがえました。特にドクトルの場面はちょっと悪戦苦闘ぎみ?

歌唱はロック色が強く、好き嫌い分かれるだろうと思います。前回の城田トートもロック調でしたが、それ以上です。

ちなみに私は最初に見たエリザが(DVDですが)ウィーン版でしたので、抵抗感はなく好きなトートですね。

 

杜ゾフィー→前回は高音部などに不安が残ったままでしたが、今回の杜皇太后は前回よりも声の出方が良くなって安定したように

見受けられました。また、いい意味で貫録が出て皇太后らしいオーラをまとい、ゾフィーらしくなっているように見え好感を持ちました。

 

岡田フランツ→まだ若い役者さんなので演じ分けは難しいと思いますが、若き皇帝のたよりなさを演じる一幕に比べて、二幕の貫録は

やや弱かったかなと思います。しかし歌唱に不安なく、さしたる不満も感じませんでした。好演していらっしゃると思います。

 

大野ルドルフ→初舞台が帝劇というのはやはりかなりのプレッシャーなのだろうと思います。しかし忌憚のない意見を書くならば、

全体的にまだまだだなあと感じました。歌ももうちょっと頑張って欲しいですが、動きの悪さが目につきました。特に、トートダンサーズとの

舞踊部分は難しい部分ではありますが、もっともっと良くなってほしい部分です。具体的には手足の動きがもっと自然にメリハリがつくと見栄えがする

のではないかと残念に思いました。

ただ、初舞台ということを換算すれば十分健闘していると言えるのかもしれません。まだこれから福岡・愛知・大阪と公演は続きます。

元気に舞台人として成長していってくれることを祈ります。

 

ちびルド(山田・加藤)→二人とも今回初のちびルドです。出番は少ないですが、二人とも十分少年ルドルフとしての役を演じ、歌い上げてくれたと

思います。山田くんはとにかくその小柄ぶりも相まっていたいけな王子像にシシィの心情を合わせていとおしさを感じられましたし、加藤君は

歌も予想以上に丁寧にしっかり歌い、演技はさすがにきちんと細かく仕上げていたと思います。

 

 

私が見に行けるのは東京公演だけなので後は少ししか見られませんが、残る未見のキャストさんにも大いに期待しています。

大好きな「エリザベート」やはり何度見ても飽きることなく素晴らしい演目であることを再認識させてくれるキャストさんやスタッフさんに感謝しています。

 


ミュージカル エリザベート2012 感想

2012年05月12日 | 観劇関係

身内の事情等により、チケットを取ったはいいものの無事観劇できるか危ぶまれた今年の東宝エリザでしたが、おかげさまで

最近病人の容体が安定していることもあり、何とか観劇に出かけることができました。

ちょっとインターバルが空いてしまいましたが、木曜日の公演の感想をかいつまんでまとめてみたいと思います。

<キャスト一覧(プリンシパルの一部)>

エリザベート:瀬奈じゅん

トート:石丸幹二

フランツ:石川 禅

ゾフィー:寿 ひずる

ルドルフ:古川雄大

少年ルドルフ:坂口 湧久

 

私がエリザベートを観劇するのは3ツアー目になります。回数は通算20回くらいになりますが、もちろん今年は初。

従いまして各キャストの出来はもちろんのこと、オケピのみなさんやマエストロ、そして演出にもどのような変化が見られるのかが

焦点でした。

残念ながら当日、万全の体調とはいかなかったために見逃した部分もあったかもしれませんが、感じたままを書き留めてみます。

まずは瀬奈シシィですが、あまり変化は見られませんでした。もちろん悪くはないのですが、おっ!と目を引く焦点は見つからず。

強いて言うならよりシシィの強さを強調するかのような気概を感じました。

さすがに宝塚を含め三度目のシシィだけあって、非常に堂に入ったシシィだと思います。

 

そして個人的にこの日一番の着目点であった石丸トートですが、前回の暑苦しいほどに情熱的だったトートから、少し燃え方を抑えた

トートに変身を遂げているかに見えました。

もちろんシシィに対する情熱は健在ながらも、赤い炎が青い炎に変わったかのような内から燃え滾る愛を謳うトートに感じました。

安心の歌唱力に心地よく耳を傾けながら、できればもっと違う組み合わせでも石丸トートの回が見たかったと思っています。

(後は違うトートの回で取っています)個人的には石丸氏のトートは、前回よりも今回の方がツボに入りまして好みでした。

 

石川フランツも安定した皇帝の姿を見せてくれましたが、長くこの役をこなす石川氏も、今回はまた細かい部分でアレンジしてきたようです。

一つ一つは指摘しきれないのですが、少し具体的に言うなら「夜のボート」や悪夢のシーンなど、情感がより細やかに伝わってきたように感じます。

夜のボートでは本当に切ないシシィへの思いをよりセリフのように抒情的に歌い上げているようでしたし、悪夢のシーンではルキーニを止めようとする

セリフにも怒りより懇願を見た気がします。

長く続けてきた役でも、相手役が変わったり、また演出家の演出プランによりやはりまた一つ一つの積み上げが変わってくるということであろうと思われます。

声量も相変わらず豊かで、満足のいくフランツでした。

 

寿ゾフィーも基本的に安定しておいでなのですが、ややファルセットが苦しそうかなと感じました。でも、全体的には存在感のある、素晴らしい皇太后を

演じていらしたと思います。

 

そして一新された三人の中で初見の古川ルドルフですが、残念ながらまだ歌は弱いなと思います。ただ、癖のある歌い方ではないですし、高音も出ていますので

今後の歌いこみ、演技をより深めていくことを期待したいと思います。

以前、別の演目で彼の歌を聞いたことがありますが、その時よりはうまくなっていましたので、伸び幅に希望を持ちたいところです。

後はせっかくの高身長で長い手足と恵まれた体格なので、ダンスや細かい所作がもっと綺麗に見えるコツを掴んでくれるといいなと願っています。

 

チビルドルフ坂口君は、確か前回のエリザでも出ていたかと記憶していますが、ソロも非常によく歌い上げていて上手でした。冒頭の群舞もしっかり手足を

メリハリをつけて動かしていて健闘していたと思います。特にソロの歌詞がとても聞き取りやすかったですね。

 

ところでマエストロが今までとは違った眼鏡をかけた若めの方になっておりました。いつものお方はどうしたのでしょう?変わったのかな?

当然ながら指揮が異なりますので、やはりオーケストラの演奏もまた異なったものに感じましたが、悪くなかったと思います。ただ、当然今までと

テンポが異なりますので慣れるまでにこちらが時間がかかりそうな感じでした。でも違和感というほど大きな差異ではないかなと感じます。

微妙な差異とでも申しましょうか?

 

次は万事都合がつけばですが、春野シシィ&マテトートの組み合わせで観劇の機会がありそうです。こちらも楽しみにしています。

以上。


東宝エリザベート2012ツアー記者会見

2012年01月31日 | 観劇関係

本日、250名の一般オーディエンスを迎えての制作記者会見がありました。

私も一応応募したのですが落選したので、先ほどユーストリームで見ました。下記のURLから見られます。

http://www.ustream.tv/channel/toho-stage

思ったよりもマテさんの日本語が達者でした。一応一通りの組み合わせで見るつもりですが、山口トートも石丸トートも前回しっかり見てますので、今回はマテトートに注目したいところです。

春野さんの歌は初めて拝聴しましたが、危なげなく聞けそうな感じです。瀬奈さんと半々くらいにする予定ですが、それでいいかなと思いました。

あとはルドルフですが、大野さんは初ミュージカルだそうで、吉と出るか凶と出るかはわかりません。ただ、ルドルフオーデにちゃんと通った方なのなら、そんなに心配しなくてもいいのかなと割と楽観視してます。

まだ1月ですが、あっという間に日は過ぎ行くもの。再度キャスト表とにらめっこしながら、これから取る分のチケットについて考えたいと思います。


バレルナキケン@中野ザポケット

2012年01月22日 | 観劇関係

久しぶりに小劇場上演の舞台を見てきました。表題の通り「バレルナキケン」、中野ザポケットにて明日まで上演の演目です。

上演時間は1時間40分ほど。休憩なしで一気にたたみかけるようにコミカルなストーリーが進んでいきます。ラジオ番組のスタジオを舞台に、アイドルやそのマネジャー、番組スタッフやその他妙な闖入者も交えつつ、よいテンポでキャストが動きます。

出演キャストは少ない割にいろんな分野から。アイドル(小川真琴さん)や声優さん、俳優さんなど。意外と言っては失礼ですが、小川さんは期待以上にいい演技を見せてくれました。これからはもっと彼女のお芝居を見てみたいと思いました。そして他の演者さんも不自然さや危なげもなく芝居に集中させてくれました。

割と直前になってからチケットを取ったので最後列の端っこという条件でしたが、十分楽しめましたし、小劇場だけに見切れもなく見やすかったです。

コミカルなストーリーだとメリハリも大事だと思うのですが、ずっとドタバタというわけでもなく、〆るところはしめ、笑わせるところは大いに笑わせてくれて短いながらも楽しく観劇できました。

内容は全然知らないまま見に行ったのですが、今回の舞台は金額以上に楽しめました。(ちなみにチケット代金は4000円くらいでした。)

どちらかというと大きな劇場での演目を見ることの方が多いですが、今回のような小劇場での舞台もまた、独特の良さがあるのでたまには見たくなります。今回は当たりだったと思います。

もっと公演期間が長かったらもう一度見に行きたかったところですが、残念ながら明日が千秋楽とのこと。

明日(日曜)も天気が悪そうですが、無事に終幕しますように。