歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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スポーツにおいて果たして「公正」は普遍的概念なのか?

2012年07月27日 | スポーツ全般

間もなくロンドン五輪が正式に開幕しますね。

先陣を切って、サッカーなど一部競技では予選が始まっていますが、夏の五輪は冬季五輪よりも競技数も多く参加国も多いので、

比較的派手な印象を覚えます。

 

それはさておき、日頃フィギュア(や観劇)メインで記事を書いていますが、家族の付き合いで昨夜サッカーを観ていた時にふと

思ったことがあります。

 

「果たしてスポーツにおいて平等で公正であるということは普遍的なのか」

 

残念ながら、答えはNoだと私は考えています。これはフィギュアに限ったことではなく(特にフィギュアに関しては、とっくに

一般の方々にもおかしいということはつとに知れ渡っていますが…いまだに審判万歳の人が生息しているんですよね。

絶滅危惧種なんじゃないかと思ったり思わなかったり)他の採点競技ではない競技においても、程度の多寡は違いますが

必ず公正に審判されるわけではありません。

 

なるほど、審判も「人間」ですから間違いを起こさないとは言えません。故意ではなく、見落としや見逃しなどが起こるのは

致し方ない部分もあるでしょう。

しかしここで重要なのが、選手側から異議申し立てをする権利やチャンスを認められているか否かです。

 

五輪ではありませんが、体操男子において内村選手の技が回転とひねりを正確に判定されず、十分な採点がなされぬまま

終わりかけたことがつい最近ありました。

この時は日本の体操連盟サイドが迅速に抗議し、吟味の上採点の修正がなされたので事なきを得ましたが、このように

的確かつ迅速な働きかけが無かったら、おそらくは選手の泣き寝入りで終わっていたことでしょう。

勝ち負けだけでなく、正確に評価がなされるべきなのですが、競技によってはそのシステムに著しい瑕疵(かし)があるのが

現実ではないでしょうか?

 

他にも、こちらは今月決勝があったばかりのテニス全英OPですが、TV観戦でもわかるほどのあやしい判定がありました。

テニスではいわゆる「チャレンジシステム」(通称ホークアイ)というシステムがありますが、これは全ツアーで導入されている

わけではありませんし、またチャレンジを申請できる回数も限定されています(セット毎に3回まで。ただし成功したら回数は減らない)。

そしてここからが重要なのですが、プレー中のVTRが再生されるわけではなく、コンピューター処理された画像が再生されます。

まあ、いつチャレンジされるかわからないですからいちいち改ざんされることもそんな時間的余裕もないでしょうが、たとえば

フィギュアのようなストロボビジョン(これは最近めっきり見かけなくなりましたね。よほどジャッジにとって都合が悪かったのでしょう(笑))

のようなスローで映像そのものをリプレイするのとはちょっと異なります。

 

タイムを競う競技では非常にクリアに結果が出ますが、そういった競技ばかりではありませんし、どちらかというと灰色決着でもやもやとする

競技の方が残念ながら色々見受けられます。

 

誤審や手違いを排除するのが不可能であれば、せめて選手が納得できないまま大会を終えることのないように。

著しくおかしな判定により不利益を被った選手が異議を申し立てられるように(制度上のみならず、無言の圧力などかからないように)

あらゆるアスリートが自らの競技(演技)のみに集中できる環境が整えられるようになればと願ってやみません。

 

……ま、残念ながらほとんど夢と言うに等しい願いであることは承知しておりますが。誠に忸怩たる思いです。


2012-2013 大会スケジュール

2012年07月19日 | フィギュアスケート

梅雨も明けて只今アイスショー真っ盛りですが、12-13シーズンの大会スケジュールが来たのでちょっと書き留めてみますね。

国際大会のみとなります。国内はまた時間がある時にでも。なお、シンクロは割愛させて頂きました。

基本はシニアと思ってみてください。なお、メダルウィナーズオープンは一応コンペですが引退選手がメインなので参考としました。

なお、欧州選手権は一覧にないため未掲載とします。(例年1月開催ですが)

 

<国際大会>(ジュニアはJ) 地名は冠に国名がある場合は地名のみ

アジアントロフィー      8/8~12  台北

JGP フランス大会(J)   8/22~26   クシュヴェル

JGP アメリカ大会(J)   8/29~2  レークプラシッド

JGP オーストリア大会(J) 9/12~16  リンツ

JGP トルコ大会(J)     9/19~23  イスタンブール

JGP スロベニア大会(J)  9/26~30  ブレッド

ネーベルホルントロフィー   9/27~29    ドイツ・オーバストドルフ

JGP クロアチア大会(J)  10/3~7    ザグレブ

オンドレイ・ネペラトロフィー  10/3~7   スロバキア・ブラチスラヴァ

フィランディアトロフィー   10/4~7    フィンランド・エスポー

(参考:メダルウィナーズオープン 10/5  日本・さいたま市)

ジャパンオープン       10/6      日本・さいたま市

JGP  ドイツ大会(J)    10/10     ドレスデン

GP スケートアメリカ    10/19~21  ケント/シアトル

GP スケートカナダ     10/26~28  ウィンザー(オンタリオ)

GP カップオブチャイナ   11/2~4    上海

GP ロステレコム       11/9~11  モスクワ

ワルシャワカップ        11/15~18  ポーランド・ワルシャワ

GP エリックボンパール   11/16~18  パリ

メラノカップ            11/16~18  イタリア・メラノ

GP NHK杯          11/23~25  宮城県利府町

GP・JGPファイナル      12/5~9    ロシア・ソチ

NRWトロフィー         12/5~9    ドイツ・ドルトムント

ゴールデンスピン・オブ・ザグレブ    12/13~16   クロアチア・ザグレブ

四大陸選手権     2013/2/6~11   日本・大阪市

パヴァリアンオープン      2/7~10    ドイツ・オーバストドルフ

チャレンジカップ         2/21~24   オランダ・ハーグ

世界ジュニアFS選手権    2/25~3/3  イタリア・ミラノ

世界FS選手権          3/10~17   カナダ・ロンドン

クープ・ド・プランタン      3/22~24    ルクセンブルク

ガルデナススプリングトロフィー  4/1~3   イタリア・ガルデナ

トリグラフトロフィー       4/3~7      スロベニア・イェセニッツェ

世界FS国別対抗戦      4/11~14    (東京か埼玉の見込み)

ルースターカップ        4/26~28    フランス・クーブヴォワ

 

大会数が欧州で増えているような気がするんですが気のせいでしょうか? 去年までも欧州でOP戦ありましたっけ?

まあいっか。とりあえず今日はこんなところで。

 

 

 


アスリートとメンタルコントロール

2012年07月09日 | スポーツ全般

まずは今日はこのニュースに触れずにはおられませんので、べったりと貼り付けさせていただきます。

テニスに関心がない方、すみません。でもすごいことなんですよ~

本当にこの快挙はすばらしいことです。親愛なるロジャー、おめでとうございます。王座への帰還、待っていました。

 

斜陽と言われたフェデラーが聖地で示した“正しさ”=ウィンブルドンテニス (1/2)

2012年7月9日(月)

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/tennis/text/201207090007-spnavi.html


フェデラー、世界1位復帰 サンプラスに並ぶ286週

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/tennis/headlines/20120709-00000034-kyodo_sp-spo.html

 

昨夜(8日夜から本日午前2時過ぎまで/中断抜きで)3時間半ほどの熱戦を制し、ロジャー・フェデラーがウインブルドン7回目の王者となりました。

これは首位タイとなる記録であり、またグランドスラム全体としては17勝目となり、自己の持つ記録を更新したことになります。

30歳にしてこの記録は大いに耳目を集めるべきニュースですが、あまり日本では報道されませんね(小さく扱われてはいますが)

 

しかし、フェデラーもここに至るまで決して平たんな道だったわけではありませんでした。現在では、プレイ中ポーカーフェイスと言われる彼ですが、

自身が語るように「一つ一つの試合の勝ち負けに一喜一憂していた」というのです。

また、彼はかつて非常に短気でした。暴言を吐いたこともありますし、ラケットをへし折ったこともたびたびあります。(ラケットへし折りはごくまれに

最近でも見られたことがありますが、暴言に関してはすっかり落ち着きました。マナーの悪い観客に向かって「Shut up!」と叫ぶことはありますが。)

 

そんな彼がなぜ情緒が安定し、冷静にプレイに臨めるようになったのか。

それは彼をサポートする体制が徐々に組まれていったことや、彼の経験の蓄積もありますが、私はやはり彼の夫人であるミルカさんの存在なくして

彼の軌跡は語れないと思います。

 

ミルカさんは、かつてフェデラーと同様にテニスプレイヤーでした。彼女はもう引退していますが、結婚する前おつきあいしている頃からフェデラーの

マネージャーとして陰になり日向になり彼をサポートしてきました。

2009年に二人は結婚し、その夏に双子の御嬢さんが誕生しましたが、それ以降本人が語るようにますます情緒が落ち着いているように見受けられます。

 

ファンの間ではよく知られた逸話ですが、試合解説のマッケンロー氏がフェデラーを絶賛していた際、ミルカさんはマッケンロー氏の側までやってきて

「あまり彼を誉めると調子に乗るからやめてほしい」と請うたそうです。

なかなかに厳しいマネジメントぶりですが、うまくフェデラーをコントロールしていることが伺われます。

 

そしてフェデラーはというと、そんな彼女(今は夫人ですが)に絶大の信頼と愛情を寄せており、公式サイトにもたびたびミルカさんが登場したり、また

仲良くツーショットに収まった写真も数多く公開されています。

彼の場合はオンオフ問わず、敏腕で愛情深い優秀なマネージャーがついていることも彼の地位を支える要因となっていると思います。

ましてや今は、かわいい盛りの双子の御嬢さんまでついているので、父親としてもますます力を発揮したいのでしょう。

一所懸命拍手する双子嬢に対し、慈愛あふれる笑みを送っていた姿が昨夜は印象的でした。

 

一方、準優勝に終わったアンディ・マレーですが、彼も終盤になるまではいいプレイをしていましたし、十分善戦していました。

かつて弱い弱いとそしられていた時よりもはるかに、メンタルコントロールをする力はついてきていたと思います。

その証拠に、何度もサービスゲームをブレイクされそうになっても奪い返していましたし、また逆に第一セットは彼が先取していました。

最終セットでは、疲労と集中力の低下もあり精彩を欠きましたが、彼が弱かったというよりはむしろフェデラーの試合巧者ぶりを誉めるべきでしょう。

 

センターコートの観客は、ほとんどが地元選手であるマレーの応援客でした。最終セットでのマレーコールは他に類を見ないほどの熱いものでした。

確かにそれはマレーが言うとおり彼の背中を押して勇気づけたかもしれませんが、しかしその反面大きな重圧として彼にのしかかっていたのではないでしょうか?

まして市長や若きプリンセス、そしてエリザベス女王陛下までご観戦となればいやがおうにも負けられないと思ったはずです。

そして周囲からの「相手はもう30歳だ。チャンスはあるぞ」の声。もちろんフェデラーのGS優勝はもう難しいと公言したマレーのコーチもそう言ったでしょう。

しかし期待と自負を抱いた分、彼が押されてゆくほどに必要以上のプレッシャーを感じてしまったのではないかと感じました。

ただ、彼はフェデラーも太鼓判を押すほど良い選手ですし、今回は彼の日ではなかっただけでしょう。マレーにもまだまだ、グランドスラムを制するチャンスは

訪れるものと私も信じています。

 

テニスだけでなく、あらゆるスポーツにおいてメンタルは非常に大きなウエイトを占めます。技術だけでは語れない、非常に重要な要素です。

フィギュアスケートにおいても、メンタルコーチやアドバイザーを身近につけるという話は珍しくはありません。

一般人においてさえ、そもそも人とは一人では生きられない弱い存在です。

その前提を熟知した上で、いかに自分と対峙しメンタルコントロールするのか。これは技術を磨くことと同じくらい重要と言っても過言ではないと考えます。

 

身近なコーチや親しい間柄にもうまく自分の不安や不満をコントロールする術をアドバイスしてもらうのが難しいのであれば、場合によってはスポーツドクターや

メンタルクリニックに自ら出向くなり、あるいは自分のために迎え入れるなりすることは、競技人生だけでなくその後の人生をも穏やかに過ごす手がかりと

なるのではないかと思います。

もちろん自らの力で切り開こうとする意欲も大いに重要ですけどね。(これはアスリートも一般人も同様ですが)


美しきバルチック艦隊と黒い徒花、そして潔い桜の前途

2012年07月03日 | フィギュアスケート

今週は本当に国内だけでもあれこれたくさんのニュースがありましたので、海外の些末なことは割愛で…といこうかと思いかけたのですが(笑)

まあ名前を出さないで酒のアテくらいに扱う分にはいいかなと思いつつ、ちょっと雑感など。

あ、若く美しきロシアっ子(バルチック艦隊)と我が国が誇る潔い桜たちは十分主菜になりますので、それ以外の方のことです。

 

徒花は何分養分が行き届いておりますゆえ、皆様心配なさるのも無理はないというか、むしろ当然かと思います。

トリノからバンクーバー、そしてロシアワールドまでの数々の悪夢を思い出すだに、またぞろ変なルール改悪やジャッジ間の密約?が

無いとも言い切れません。

 

しかし全ては、リンクに乗ってみないとわからないのです。

練習を3日しないだけで筋肉痛やジャンプの感が狂う競技です。時々練習する程度は断続的に行っていたかもしれませんが、開催国が

万難を排して艦隊を挺し各国の放つ美しい戦艦を迎撃しようとするソチ五輪において、果たして二度も徒花が咲くかどうか。

 

バンクーバー以降もジャッジの正常化に遠い現状や、毎年迷走するISUの姿勢、懲りずに毎年弄されるルール。

残念ですが何も起こらず真っ当に終わる可能性は果てしなく0に近いと思いますが、かといって例の徒花がうまうまとおいしい蜜を

身に着けられるとは保障ナシと見ます。楽観論だと言われるかもしれませんが、彼女の目的は「出ること」にあるとみますので。

 

いずれにしてもプレシーズンとなる12-13シーズンが幕を開けてみないことには何とも言えません。

思わぬ伏兵が浮上したり、逆に期待の星が輝きを失う可能性もあります。

期待はしていませんが、絶望することもないかなというのが私の現在の所見です。