最近、残念ながらフィギュアスケートから自分の心が遠ざかりゆくのを感じます。
どうせお気に入りの選手が出てないからだろうとか揶揄されるかもしれませんが、それは違います。
家族にも笑われましたが、結局浅田真央さん休養中も私は見られる限りの試合を(TVではありますが)観戦しましたし、
情報も収集していました。
ならばなぜ心が遠ざかりゆくのかといえば、選手や関係者叩き、ひいては特定選手、特に浅田選手と羽生選手への
度を越した叩きが見受けられるからです。ことにこの二人については当人のみならずそのファンも執拗に叩かれています。
他の選手や元選手もそういった傾向はありますが、ことに酷くやられているのがこの二人とファンだと思います。
私は元から女子シングルが一番のお気に入りで、次に男子シングル(やアイスダンス・ペア)を見るくらいのファンでしたが
なんだか年々選手とファン叩きがエスカレートしているのを感じます。拠点が海外の羽生選手や、何をされても文句を言わない
浅田選手はいじめやすいのかもしれませんが、だからといって叩いてもいいことにはなりませんし、ファンも同様です。
マナーのことに絡めてファン叩きをするケースが最近とても多く見受けられますが、若い選手のファンだからマナーがなってないとは
言えません。以前にも私は書きましたが、ベテラン男子(元)選手のファンに直接迷惑をこうむったこともありますし、マナーの問題は
誰のファンかではなく、個々の問題だと以前から私は確信しています。
にもかかわらず、いまだ止むことのないファン叩き。古いケースでは「村上佳菜子選手を叩いたのは真央ファン」などと断言した
ブログも見て唖然としましたし、最近は「真央ファンの一部は安藤さんに嫉妬している。もう安藤さんは引退したのだから認めるべき」
など……。
両方とも、具体的な論拠など示されていませんし、そもそも私もそんな現象は見たこともありませんしそれぞれ被害妄想かねつ造だと
推測しています。お二方とも私のブログなど見ていないと思いますが、万一ご覧になったのならぜひとも根拠を示していただきたいものです。
そして上記のような選手&ファンたたきの他にもIJSおよび審判至上主義、採点に疑念を持つことすら許さない採点原理主義者と、
フェアジャッジ要望派やFPUを中心とする採点疑問派の仁義なき戦いにもほとほと見ているだけで疲れてしまったということもあります。
私なりに演技も沢山見ましたし、プロトコルなど小山ができるほど手元にあります。もちろんコミュニケーションやハンドブックも持ってますし、
異を唱える前には何度も演技もプロトコルも見てきました。その結果として、もちろんすべてではないけれど疑わしき採点はあるというのが
私のスタンスです。ただし、真っ黒だとまでは言いません。ほぼ妥当かなと理解の範疇に入る採点の方が半数以上あります。
それで私が思うのが「組織としては終わっていても、ジャッジの仕事まで全て否定することはできない」ということです。
黒ではなくグレー、それがこの一年近く私がゆるくフィギュアスケートを見てきて感じたことでした。
結局、採点競技の限界と興行志向の行き着いた現実が今のフィギュア界なのではないかと思うのです。
そんな中で、選手やファンを個別に叩いてみたところで何になるのでしょう?
ましてや明白な証拠や感情を退けた冷静な考察すらなく、○○は守られたのに△△は叩かれてなどと誰か別の選手が叩かれた恨みつらみを
他の選手やファンに押し付けるのは卑怯ではないですか?
報道のスタンスや環境の違いを恵まれた選手の所為にして何か変わりますか? 変わるわけないですよね?
しかし残念ながら、いまだにあらゆる方向から怨嗟の声が上がり広がっていくのを見ていると正直うんざりせざるをえません。
スポーツとしては華やかで美しい競技であるはずなのに、この醜さは一体おさまるのだろうか? 自浄作用はないのか?
残念ですが、まだしばらくは収まりそうもないというのが私の悲観的な考えです。
幸か不幸か、来春まで娘の受験サポートと仕事で忙しいので競技会場にもアイスショーにも出向くことはありません。
その間にもう少し、距離を保ちながらフィギュアスケートの行く先とそれを取り巻く皆さんを見守っていきたいと思います。
また戻ってくるのか来ないのか、私にもわかりません。しかし20年以上も見てきたフィギュアスケートを嫌いにはなりたくないですし、
ファンの皆様もスタンスの違いはあれど、少なくとも一人は好きなスケーターがいるでしょうし、それよりもっと多くの競技ファンも
いるはずだと信じています。
スケーターがフィギュア(図形)を描く氷に唾やどす黒い穢れがこれ以上まき散らかされませんように。
そして根拠なき叩きがもっと減りますように。
そう祈りつつ私はもう一歩フィギュアからしばらく遠ざかることにします。
今後も不定期亀更新になりますが、当分の間フィギュアについての記事は書かないことといたします。
次はおそらく観劇の感想記事になると思います。
それでは皆様お元気で。ごきげんよう。