歌うように語ろう

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問題の根幹はどこにあるのか?

2011年07月19日 | フィギュアスケート
まだオフシーズンですが、このブログにおけるフィギュアの現状や問題点の捉え方をもっと明確にするために、もう一歩踏み込んで今日は書いてみたいと思います。

以前のエントリーで、フィギュア採点をおかしくした原因は、キムヨナと韓国陣営だけではないと書きました(同時に彼らに責任がないわけではないとも書きました)

それでは問題の根源は何なのか、私の考えるところが明白にはお伝えできていないままだったと思います。
かなり突っ込んだ、なおかつ大胆不敵な論調になるのは承知の上で書きます。
しかしその前に、フィギュアファンでトリノ以前をご存知の方なら誰でも記憶されているであろう「ソルトレイク事件」を思い出していただきたいと思います。
いまだスポーツにおいても、米露の対決構造は根強くあり、それがゆえに起こった事件だと私は捉えています。フランスのジャッジはマリオネットに過ぎなかったのではないかと思うのは、果たして私だけでしょうか?
ともあれ、この事件でフィギュアスケートという競技およびISUは一度ミソをつけてしまいました。IOC管轄のオリンピックにおいて、二度目の不祥事は許さないと。

そこにつけこんだのが韓国陣営ではないかと思うのです。

よく言われることですが、フィギュアスケートのジャッジはほとんど手弁当に近いほど報酬が薄いそうです。ライターによってはそれをあたかも錦の御旗のごとく振りかざして、彼らの仕事に異を唱えることを牽制する人もいますが、それは甘えと言うものです。
他の競技のジャッジとて、そんなに多額の報酬をもらっているなど聞いたことはありません。
仮にそのような競技があり、フィギュアスケートのジャッジが極端に薄給だったとしても、本人の意思でジャッジを務めている以上、誠意ある仕事でなければならないのは言うまでもないことです。
苦労しているのは何もジャッジだけではないのです。選手たちとてほとんどの選手が、資金に苦労したり、練習場所の確保に苦労しています。そして何より、わずか4分ほどの短い時間に全てをかけて演技しています。
彼ら、彼女らに対しほんのわずかでも良心を持ち合わせているのならば、不当な採点などするべきではないですし、もしもそんな一分の良心さえないのならば審査席を降りるべきだったのです。

でも、そんな彼らに何も言えない各国スケート連盟(一部もの申すコーチも居ますが)の背後には、前述の事情が控えているのだと思うのです。

ここで問題をつまびらかにすれば、フィギュアスケートはオリンピック競技ではなくなるかもしれないという懸念です。オリンピック競技であるか否かは、フィギュアスケートのような本来マイナーなスポーツにとっては大きな意味をなすことは言うまでもないでしょう。

しかしそこは妙なところでそつなく立ち回るお国柄、とうとう韓国は2018年冬季五輪開催国誘致に(三度目の正直で)成功しました。
これはつまるところ、ISUはおろかIOC関係者にもことごとく根回しが行き届いているということを意味すると認識しています。

つまりはフィギュアを壊したのは当のISUであり、その親玉でもあるIOCも一役買っているということです。
むろん、彼らをそうさせたのは韓国ですが、その誘惑に毅然とNOを言えなかったのはISUでありIOCなのです。
これが「韓国だけが問題の根源というわけではない」という論拠です。

けれど彼らは自らの過ちをそう遠くない将来に知ることとなるでしょう。選手は量産されるロボットではなく、ましてや競技人気などバブルのようなものです。
欧州で勝てる選手が居なくなるのと共に人気が落ち、ついでアメリカも同様の道を辿り、今フィギュア人気を支えているのは日本であることは状況からして明らかでしょう。しかし、いつまでも不当な扱いを受け煮え湯を飲まされる選手たちを見ていて平気なファンばかりではありません。
競技会場に足を運ぶ人がいなくなる、視聴率が取れなくなる、そうなれば日本でも高い権利や宣伝費を払ってまでISUに貢がなくなることでしょう。その時招致が終わった国がまた、大金を運んでくれるでしょうか?

雌伏の時を過ごしていた大国ロシアはウォームアップからいよいよスタート地点に立つ日が近づいています。彼らロシアンにとっては2014年ソチ五輪に向けて、なんとしてでも強国の誇りを奪取したいに違いありません。

ターニングポイントとして最後のチャンスは2011-12、あるいは遅くとも2012-2013シーズンです。
幸か不幸かロシアは実力でねじ伏せようという正攻法でぶつかってこようとしているように見えます。ここで本来のあるべき姿「より強いもの、美しいもの」を正当に評価しなければ最後の顧客も失うことだろうと推測します。

元来保守的であったはずの団体は、意外に俗っぽいものには弱かったというオチなのかもしれませんが、日本では本物を高く評価します。おそらくは欧米でもそうでしょう。今、日本では男女シングルで綺羅星の如く素晴らしい選手たちが競い合っていますが、仮に一歩欧米には及ばずとも、愛すべき選手が居て正当なジャッジがなされれば競技人気は落ちないものです。日本には外国人選手のファンも山のようにいるのですから。
本来の競技のあるべき姿に立ち戻る勇気と誇りを、ISUには是非取り戻して欲しいものです。


***フィギュアスケート保護連合(FPU)***
http://fpu.nobody.jp/

特定の選手や国、信条にとらわれず、全ての選手に正当な審判を受けられるように求めていく団体です


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