歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
記事の無断転載はお断り致します。引用転載の際はご一報を。

賽は投げられた

2014年01月14日 | フィギュアスケート

全米や全加も終わり、着々と五輪代表およびさいたまワールドの代表が確定してきました。

来月初旬にはいよいよ団体戦から戦いの火ぶたが切って落とされます。

その前に、各国ナショナルをみていて色々考えたことをつらつらと綴ってみたいと思います。

 

Jスポーツ等で放送を見た方、あるいは動画でご覧になった方、またはプロトコルで結果を確認した方、皆さんそれぞれだと思います。

しかし賢明な皆様ならお気づきでしょう。五輪代表を決めるナショナルだからこそ、ごく一部を除いてとても景気のいい採点だったことに。

 

国際大会では200点には到底手が届かない選手にも惜しげもなく高得点のオンパレード。男子も良い演技にはご祝儀点がポンポン出るのです。

そして、その先陣を切ったのは日本であることは間違いないと思います。特に女子の採点が極度のインフレになっているのは、全日本の結果を

各国連盟が注視していた結果だと私は思います。

 

五輪代表に良い得点を出して気持ちよく送り出す、このこと自体は決して悪いことではありません。もし、懸念すべき点があるとしたらそれは

国内ジャッジもしくは連盟スタッフが選手かコーチにこっそりアドバイスすればいいことです。

間違っても日本の特定選手に対するように執拗な激辛採点をしたり、理事自らメディアでネガティブキャンペーンをするなどという愚かな国は

他にないでしょう。こんな愚かなことをするのが自国だということがまことに情けなく、憤りを感じます。

 

その一方で、今回のソチ五輪では前回と流れが変わって切ったのではないかと若干の期待を抱かせる相違点もあります。

前回五輪前は、キムヨナ選手のキャンペーンで「キムしか出来ない3-3! 高度なコンビネーションジャンプ(以下略)」と耳にタコができるほど

TVでもその他メディアでも垂れ流しておりましたが、今回はそれが全く使えません。なんとなれば、今年の全米女王を筆頭に、ロシア代表になるであろう

若手女子など何人もの選手が彼女よりも質の良い3Lz+3Tをバンバン決めているからです。しかも、キムヨナ氏が苦手な美しいスピンや

高度で印象的なステップなど武器を持つ選手もいろいろ。正直本人も気が進まないことでしょう。前回の五輪でメダルのノルマは果たしたので

(それもいつまで健在かわかりませんがね)気が楽などと言っているそうですが、前回の金メダリストが無様な姿をさらすのは、彼女や韓国にとって

耐え難い恥辱ではないでしょうか? いずれにしても、前回以上に熾烈な戦いになりそうなソチ五輪。韓国ナショナルで見たように、本当はもう

スケートなどやめたいと思っているように感じます。

 

一方、話は変わりますがいまだにジャッジマンセー教の残党が生き残ってキーキー言っているようですが、根本的なことを一つ指摘して

いなかったなとわたくし思い至りました。

なんとなれば、彼らは盲目的に性善説をジャッジに関しては盲信しているということです。

なるほど、中には我々ファンが納得できる範囲内のジャッジングをされる方もいらっしゃるでしょう。私とて、ジャッジ全員が不正や不誠実な行いを

しているとは申せません。

しかして、しょせん人間が人間を採点する競技なんです。しかも競技をリアルタイムで見ながら即時に採点するとなれば、故意であれ単純なミスであれ

間違いを犯さない筈がないと何故彼らは率直に認められないのでしょうか?

インマンメール事件やソルトレイク事件など、個人もしくは団体の作為があったがゆえに結果に大きな影響を及ぼしたことは事実として残るのです。

そしておそらく、ソチでもそういったことが起きる確率は高いであろうと諦観と共に私は覚悟を固めかけているところです。

 

おおもとの言意を辿れば、サマランチが商業主義五輪に舵を切った時から現状にいたるまでに膨大な種がまかれて、しかもそれをついばむカラスが

出てきてしまったということでしょう。

 

いずれにしても、もう開催まで1か月を切ったソチ五輪。鬼や出るか蛇が出るか、賽は投げられました。この結果によってフィギュアスケートの将来が

大きく様変わりするであろうと言っても過言ではないと私は考えています。


コメントを投稿