Fate/Re-start -フェイト リスタート-
マスターに無視を決め込まれたセイバーは、
冬木の地に降り立つ前から嫌な予感を感じていた。
この戦争は碌なことにならないと――――そしてその予感は的中してしまった。
セイバー:騎士王
アーチャー:英雄王
ランサー:武藤カズキ(武装錬金)
キャスター:暁美ほむら(魔法少女まどかマギカ)
ライダー:征服王
バーサーカー:アンデルセン(ヘルシング)
アサシン:甲賀弦之介(バジリスク甲賀忍法帖)
初戦の対アサシン戦でアーチャーこと英雄王が脱落。
突然の弟子の裏切りで呆然とする遠坂時臣もまた言峰綺礼の手により死亡。
セイバー陣営は英霊として質が高い英雄王のせいで、初戦で英霊が2体脱落したと勘違いしたまま戦争に突入。
結果街中でバーサーカー陣営と遭遇し、聖剣を街中で放ち冬木に甚大な被害を与えてしまう。
さらに、キャスターこと暁美ほむらは連続ループの知識を利用しつつ手段を選ばぬ殺戮に手を染める……。
≪……セイバー、聖剣を使え≫
切嗣からの念話に、セイバーは驚愕した。
≪ッ!? 切嗣――しかし、それでは!≫
動揺の声。
こちらは切嗣とは違い、住民への被害を鑑みての反応だろう。
それしかない――という諦観すらない。
セイバーにとって、その選択肢は論外だったのだ。
彼女にとっての聖杯は『正しく戦った上で手に入れるべきもの』であり、それ以外は認められない。
最低限のルールを守って戦わなければ、それはただの鬼畜の所業。
この世に地獄を生み出すだけの行為であると断じている。
――ここに、セイバーと切嗣の信念の相違がある。
決して交わる事のない、『騎士王』と『天秤の計り手』の違いが――。
切嗣にとっては『戦い』そのものが地獄であり、この世で最も愚かしい行為である。
故に、戦いが起きてしまったなら、一刻も早く、結果的な犠牲者を一人でも減らすように終わらせる。
それこそが衛宮切嗣の『正義』……。
衛宮切嗣が聖杯を得れば、世界からあらゆる『戦い』が根絶される。
そうなれば、これから人類が歩む未来に『戦い』による犠牲者は一人たりとも現れはしない。
そう。例え……
――例え、こ・の・場・で・何・千・何・万・も・の・
無・辜・の・命・が・犠・牲・に・な・ろ・う・と・も・、
結・果・的・に・は・、そ・の・何・億・倍・も・の・人・々・が・救・わ・れ・る・だ・ろ・う・――――。
≪令呪を以って命じる――≫
「な、――まさかッ!? 正気か、切嗣ッ!?」
≪セイバー、『聖剣を以って――≫
「よせ、切嗣! やめろぉぉおおおおオオオオオオオッッ!!」
≪――バーサーカーを打倒しろ』!!≫
――その日、黄金の輝きが冬木の街並みを一閃した。
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