あっち向いてホイ! ~ 2nd season ~

虹の橋の子供たちに背中を押されて次女を迎えました。2016年7月24日、ブログ再スタートです!

初めまして!ようこそ「あっち向いてホイ!」においでくださいました



2nd seasonの「あっち向いてホイ!」は 虹の橋のたもとと我が家を7色の光で結んで
息子や娘はもちろんのことその他虹の橋メンバーとりとがお話しすることもある
”何でもアリ”な不思議なブログです。
一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします♪

宣伝のみのコメントにつきましては随時削除させていただいております。ご了承ください。




最後のミラクル

2013-09-12 07:24:00 | 旅行記
こんにちは! れいです。

昨日よりだいたい(←アバウトやな)1週間ほど
あっち向いてホイ!Classicをお休みし、旅行記を綴っています。
「私はやっぱり娘ちゃんと息子ちゃんに会いたいな」
といういつものClassicをお待ちの読者様は
1週間位したらまたおいでくださいませ。お待ちしております。

でもね?
今日は娘ちゃんの
最大にして最高のミラクルのお話しかもしれませんよ…?






6月22日、娘は亡くなった。
私はふぅ…っという娘の静かな最後の一呼吸を間近で聞いた。
その時までは不安そうな顔や泣いた顔を見せまいと
一緒にできるだけ微笑んでいたボスは堰を切ったように号泣したが
私はじわっと涙を浮かべ、よかった…よかったよかった…と呟いただけだった。
頑張った娘のそばにご飯を出してやりゆっくりブラッシングをし
疲れきった体を綺麗にしてあげた。
どのくらいの時間が過ぎたのだろうか?
ふと動かない娘を見た後ボスを見上げて
「ねえ、むすめちゃんしんじゃったの?」
と子供のように聞き、ボスが私を抱きしめながら泣いたことを憶えている。
娘を亡くした精神的ショックが大きすぎたのか私は随分長い間泣けなかった。
ボスは日々の私の様子を一番そばで見ていて
泣いていないことを心配していたようだった。

1回目の花の日を迎える頃だったろうか。
娘の話しをしていたときにボスが
最初の月命日、四十九日、と気持ちや心が沈みがちになる時期に合わせるように
偶然にもイベントがあると思わないかと言った。
7月のライブのチケットは前から5列目のど真ん中、
9月の祭りも3分で完売したプレミアチケットだった。
いつしか私たちはこの旅が
娘がくれる最後のミラクルかもしれないと思うようになった。
その頃の私は口癖のように
「一緒にライブに行こうね」
「ボスが飛行機に乗せてくれるって。
みんなで一緒に北海道に行こうね、小ちわに乗って一緒に行こうね?」
と子供たちの遺影に向かって呟くようになっていた。

7月のライブでは
娘が一緒についてきたことを知らせる出来事がたくさんあったが
9月の祭りの前には想像だにしなかったことが起こった。


9月4日 出発1日前のことだ。
各地で猛烈に雨が降りここ大阪もひどい空模様だった。
テレビでは次々と様々な地域に警報が出され続け
特に竜巻の被害の映像には心を痛めるほどだった。
そんな中突然我が家の上空で真っ黒な雲が現れ
雲の上下では風の向きが違うのがわかった。
竜巻はこうしてできるのかもしれない。
ひんやりした空気が漂い始め天気が大崩れするのを感じ慌てて窓を閉める。
ボスは豪雨寸前で帰宅し間一髪で難を逃れたが
その後の天気は珍しいほど荒れた。

雨の音が聞こえなくなったことに気付き外を見ると
見たことのある空の色が広がっていた。

龍の空だった。

ふらふらと何かに導かれるようにベランダに出ると
美しい空からサラサラと雨が降りてきていた。
そんな表現が似合う珍しい空模様だった。
「わあ~見て、何か不思議な天気だよ?」
とボスに言う。
誰かから背中をそっと押され
”モウ一歩前ニ進ンデ”
と言われた気がして一歩進んだ瞬間目に入ってきたものにハッとし
「ボス!早く!外!!」
と大きな声を出しカメラを片手に玄関に走った。



ここまで大きくてはっきりとした虹を見るのは何年ぶりだろう!
しかも二重になっている。
興奮し声をあげながら2人で写真や動画を撮る。



ボス?ママ?
明日ひこうきに乗せてくれるんだよね?
みんなで旅行するんだよね?



わたしちゃんと帰ってきたよ
お兄ちゃんも一緒だよ




どこまで律儀なんだろう。あの子ちゃんと帰ってきた…
娘、息子の首根っこを捕まえて
”ほらお兄ちゃん行くよ!”って一緒に渡ってきたのだろうか…
帰ってきた
帰ってきたんだ
帰ってきてくれたんだ!

私は泣きながら写真を撮り続けた。
帰ってきたことに気付くのを見届けたかのように
「虹の橋」は役目を終えてあっという間に静かに消えていった。
龍に乗せてもらった子供たちは虹の橋を滑り降りながら
笑顔で玄関からリビングへ、そして
それぞれのお気に入りだった場所を陣取ったに違いない。

娘が見せてくれるミラクルはおそらくこれが最後だろうと
今まで何度思ったことだろうか。
まだこんなことが待っていたとは。
今までのどのミラクルよりも驚いたこの出来事は
とてつもなく大きく美しく
彼女らしい素晴らしいものだった。




美しく光るようなサラサラとした雨だった。
もしかしたらあのとき私は虹の中にいたのかもしれない。
そんなことを感じながら
街中が鮮やかなオレンジに染まっていくのを一人ベランダで眺めていた。



コメント (10)
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