石川セリ Sexy セクシー "Video Clips"
誰もがみな思い出すものがあるんじゃないだろうか?
石川セリさんの名曲の「セクシー」
♪子供みたいに笑う貴方が急に黙ってセクシー♪
すごく空間がこの言葉で広がって
でも決して大きな空間でなく、6畳程度の一室での
恋人の2人の姿が浮かびます
今はもうこんな歌詞の歌が歌われる事はなく
ちょっと前なら「羞恥心」だの「恋のダンスサイト」だの
いえ、上地くんは好きだし、歌う人を批判するわけでなく
歌詞の種類が変わってしまったという事です念のため
60年後半から70年代半ばまでなのかな~
僕は直接知らない年代だけど
聴くところによると、安保闘争で疲れた若者が
ただ刹那に、日々を2人称の世界に身を置き
ゴールなき末は崩れ逝く時間を感じながら
何に正直に、何を裏切り生きるのだろうと悶絶していたこの頃を
ミュージシャン達は写し取っていた、そんな代表的な一曲
ジャストな本質は、その時代と違っているけど
恋愛の一場面で同じように
崩れ逝く何かを感じながら、いつくしむように愛し
そんな時間をみんな記憶のどこかに持っていて
それが時代を超えて訴えかける
この曲を聴いて涙したなんてコメントを書いてる人がいる
そういう理由だと思う
自分も思い出の一場面があって今でもふと、その頃の香りを思い出す事がある
それはでも、どこか息苦しく心地よく、まるで水の中におぼれているような
そんな瞬間に出会う事が25年以上経っているにも関わらず
今でもあるのです
辛かったけど、苦しかったけど、別れた頃でも良いんです
あの頃の感覚にもう一度、落ち入ってしまいたい
なぜなら、その苦しい時でも
あの忘れがたい時間に少しでも近づけるのだから
あれから自分もまた別の恋愛もし、別れもし
その他も色んな事があって
怒りも、素直さも、やさしさも、今では形を変えてしまって
でも、本当の自分ってあの頃が自分だったような気がする
それがまたどうにも、自分にナイフを突き刺してくる
そんな心の傷を覆った「かさ蓋」を、はじから剥くような
石川セリさんの名曲でした
石川セリ/ダンスはうまく踊れない (尾崎亜美、小原礼)