近代以降の日本の詩は西洋詩の模倣からはじまった。
しかし、西洋詩の伝統と本質を理解する前に
自称「口語自由詩」が世の中にはびこった為に
上っ面の言葉を並べただけでの自称「詩」が蔓延ってしまった。
現代詩のほとんどは詩と呼べるしろものではない。
それは散文に改行を入れただけの駄文だ。
その言語は何の芸術性も創意も工夫も自由もないものだ。
獣が本能と情に任せて吠えまくるのと何ら変わらない。
上っ面の模倣からではなく、しっかりとした土台を先ず築いて、
その上に自分たちの言語表現技術を磨き上げて芸術世界を創造する、
これがどの国でも歴史的に行われてきた芸術発展の正常な有り方だ。
日本の自称詩人だけが、愚昧と怠惰と無責任によりそのプロセスを放棄して
安易な奔放主義と無秩序な大衆迎合を普及、定着させている。
こうして何の躊躇もなく本物の詩の誕生を妨げ続けているのだ。