カンクンのホテル

連続する円筒があります。視界を塞がない壁の役割をはたしています。
薄っぺらな壁を好まないメキシコの建築には、こういうのも有り。

カンクンのホテル

移動する通路も、直線あり、曲線あり、置物あり、プールあり・・・
見ててあきない空間づくりをしているのがわかります。

カンクンのホテル

高層の建物も後ろから見ると、二つの建物がくっついたような形をしています。

建物の形に変化を持たすためだと思いますが、低い建物から傾斜した建物、そして段のついた高層の建物と、移動していくとその変化に興味を持たせてくれる建物郡です。

カンクンのホテル

ロビーから繋がる通路です。床は黒っぽい石で壁は白、突き当たりの壁に紺色が使われていて、その前に大きなフルーツの置物。
レゴレッタ曰く、建物の中のユーモアだそうです。

カンクンのホテル

この窓にこのような置物を配置することも、計画の時点で決めていたのかも知れません。

通路の窓にモノトーンの陶器が逆光で、シルエットのみ見える演出です。

カンクンのホテル

入口を入って、ロビー方向を見た様子です。

左に少し見える植物、床と天井部分が抜けています。
鉢植えの観葉植物を後に置くのではなく、計画段階でもうそれを決めているという事です。

カンクンのホテル

ホテルの正面入口から入ったところ。

豪華な材質は使われていませんが、天井の照明の四角い穴の配列などにレゴレッタらしさが出ています。

カンクンのホテル

開口から見える景色も、必要な部分のみ見せているという感じです。

カンクンのホテル

プロポーションの美しさと言えば、この部分から見える壁面と開口のバランスの良さは目を見張るものがあります。

カンクンのホテル

壁の基調色が白であるのがよくわかる部分です。

大学時代に、「単純形体は美しい、だから微妙なプロポーションに注意が必要だ。」と教わりましたが、このホテルには、その言葉を思い起こさせる部分が各所にあります。