株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
会社のこと、仕事のこと、プライベートのこと、あれこれ書いています。

その192.ルミナリエ

2014-12-09 12:59:50 | 制作会社社長の憂い漫遊記
十年を一昔というなら二昔半前、
大阪でブイブイいわせていた
映像フリーランス集団「オフィス・キネティック」。
そのメンバーの重鎮・牧逸郎カメラマンが
死去した年から1~2年に一度の割りで、
オフィス・キネティックのメンバーが中心になり
「牧さんを偲ぶ会」と称した酒盛りを行っている。
今年はすでに春に神戸・三ノ宮でいつもの一堂が介したが
三重で農業を営む中川幸俊カメラマン(元かな?)が
参加できるとのことで、大渡繁男監督が再度音頭をとり、
12月6日、本年2度目となる酒盛りが神戸・三ノ宮で行われた。


(左手前から)桜田、松山、岩崎
(右手前から)中川、大渡、私

オフィス・キネティックメンバーとして
大渡監督、中川(元)カメラマン、私。
さらに牧逸郎カメラマンを慕う桜田カメラマン、
岩崎プロデューサー、松山監督が集まった。
牧カメラマン、大渡監督、桜田カメラマン、
岩崎プロデューサーは、記録映画の老舗であった
日本映画新社(日映)出身で、
私がフリーランスになって
初めて仕事をしたのも「日映」だった。
その後、牧カメラマンと大渡監督に誘われた私と
中川カメラマンの4名で
オフィス・キネティックを立ち上げた。
時はフィルムからビデオに変わろうとする激動期で、
制作システムも少人数・社内制作・安価型に
変わろうとしている時で、
フリーランスが生きにくい時代に突入しようとしていた。

「牧さんを偲ぶ会」と称してはいるが、
牧さんの話は締めにするくらいで、
映像論や演出論、撮影論に始まり、
最近は老後の話や孫の話などとりとめない話で
時間があっという間に過ぎる。
最後は「しかし牧さんの話が今回もないですね」と私が言うと
大渡監督が「皆元気に呑んでるのを牧は一番喜んでいる」で
締めて終わる。

会場となった三ノ宮は、
阪神淡路大震災鎮魂のためにスタートした
ルミナリエでごった返し。
思えばキネティックを発展的解消したのが、震災の前年。
私が会社を起こしたのが、震災にあった年の秋だった。
今日はルミナリエ開催の最初の土曜日とあって
人手が半端ではない。その雑踏の向こうから
鎮魂のカリオンの音が聞こえてくる。
前略、牧さん。
あなたが亡くなった歳と
あまり変わらぬ歳となってしまった老骨軍団が
今宵集い、まるで知恵熱にうなされる少年のように
映像への熱き想いを語っています。
また来年の酒盛りでお逢いしましょう。
皆さんの心の中にあなたは生きています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿