株式会社プランシードのブログ

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その246.5分物のアニメ全11話を演出中という件(5)

2015-09-17 06:56:08 | 制作会社社長の憂い漫遊記
毎月1日にアップする全11話のアニメーションの
第7話の社内試写を行った。やはり全11話の最高作だと思う。
泣くよ、絶対泣く。
なんかキュンとかしちゃったし・・・いいアガリだ。
まぁ初号試写なので、多少の修正はあるもののいい感じだ。
ここまで来たら一歩も引きませんよ。
試写を終え、修正指示を出し解散。

9月16日、17時から完パケ録音。
実はこの録音は「ない」予定だった。
7月末の段階でスタジオマックスの石丸氏にお願いして
BGMや効果音を付けて
音の完パケをすでに上げていたからだ。
後はその音に合わせて
アニメーションをはめていけば、以上終り!
となる予定だったが・・・
間が足らず、音を一部ぶちギレにして
余韻を作るしかなかった。
わずか1秒か2秒の間が足らず、音が寸断。
ここまできたら徹底的に修正するしかない。
結果として総尺で15秒ほど伸びた。
この寸断された部分の曲を尺伸ばしたり、
新たに効果音を付け足して完成させた。
この日の録音再調整は悔しかったが、
より良くなったことは間違いないし、
負け惜しみではなく、
この録音再調整は監督として想定内であった。
ないことに越したことはないが、
おそらくすることになるだろうと予期していた。
だがその悔しさよりも、新たに得たことが2つあった。
まず1つ目は、
最初に音完パケを作ったが音だけの方が泣けた。
感動の音にパラパラアニメをつけると
絵に気がいき、泣けないのだ。
下手にパラパラアニメにして動きをつけるよりも、
静止画にしてゆっくりズームインする方が
泣けることがわかった。
動画なら泣かすときはスローモーションが定番だが、
パラパラアニメにはスローモーションはない。
パラパラアニメで泣かすには下手に動かさず、
静止画にしてゆっくりズームインする方が確実に泣けるのだ。
そして2つ目は、
先の静止画ズームイン効果が、
追加オーダーになった「その0」の
編集効果として有効であり、その発見により
台本および編集方針の糸口まで見えたことだ。
これについては「その0」製作時に、
改めてこのブログにて公表したい。

「その7」はスピンオフ作品で、
本来の主役はエンディングに登場するのみで、
実は「その3」の登場人物が主役になっている。
全11話ともなるとそんな作品も必要になる。
「その7」はいろんな意味で最高作である。
冒頭に「泣くよ、絶対泣く」と書いたが
目を瞑って音だけを聞いた場合に限る。
目を開けてパラパラアニメを見ながら聞くと、
残念ながら、さほどでもない。
しかし私にとって「その0」が見えたことと、
アニメにおける泣かせの効果が発見できたことは大きかった。
また上がりとしても悪くなかったし、
少数しかも若いチームにとっては、いい作品に仕上がっている。
そういう意味で、なんかキュンとかしちゃったし・・・


今回のエンディングのテーマは「祭り」

録音スタジオからすっきりした気分で、
秋の夜風が吹く街に出た。
風がひんやりと気持ちがいい。
今宵は、助監督の川村君と秋の夜長の一献決定!
この仕事は私そのものだ。

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