明日はいよいよぽぽろの唯一の現役相談員=千住真理子さんによる子育て支援教室。お父さんやお仕事をされているお母さんもご参加いただけるように日曜日に行うことになりました。
テーマは『障がいのある子どもたちを心と体の主人公に』思春期と性と生の問題について話していただきます。詳しくはブログのこちらをご覧ください。参加費は無料ですのでお気軽にお越しください。
ハッピバァ~スデイ ツーユー
と歌い始めると途中、両手で顔をおおって泣き出した本日の主役=Koくん。感極まって嬉しさのあまり泣いたのでしょう。(写真が無くて残念)

11歳の彼も思春期真っ只中!悩み多き葛藤の日々を送っています。
いちばん困っているのは彼でしょうが、お母さんもスタッフも困っているのは事実。彼の女性への関心はぽぽろでは特に女性スタッフに向かうのですが、腕やお腹などをギュッとつまむという関わり方として表れています。また、送迎など場面の切り替えの時に「儀式的」な行為と思われますが、ほぼ決まって女性だけでなく男性スタッフのお腹も軽くつまんだりします。特にお母さんとの関わり方は、力が強くなった分大変でぽぽろでも送ってこられた時の別れ際などにバトルが見られ、間にスタッフが入ることもありました。
そこで、あまり困っていない男性スタッフのShaくんとMaくんと私の3人で相談して関わり方や支援の中身について考えました。帰り際などの「儀式的な」行為についてはあまり過剰反応せずに「儀式」ととらえて見送ることにしました。
そして、「男同士の世界」と言っては、トラブルが起こったりすると相談室に駆け込んで、男同士で話し合います。しかも普段は一生懸命にしゃべろうとしているのに発音障害があり聞きとりがうまくできないので、一対一で文字盤や絵を使って聞いてもらえるので彼はご機嫌です。パソコンによるCD(マンガ)を使った性のコントロールや女性との距離の取り方、性の行為やプライベートゾーンについてのマンガ「○×クイズ」もものすごく集中して聞き、やり取りも的確でした。
おそらく、性のコントロールについては方法を獲得するのは時間の問題だと考えています。それでも、お父さんの出番ですので家でもご協力をお願いしてプリントを渡したりしました。
問題は彼が友だちやスタッフの中で認められ、折り合いをつけながら一緒に楽しく遊べるようになることです。そのためには、先ずは彼の言い分をしっかり聞いて受け止めるところから始めなければなりません。その中から出てきたのがお誕生会企画でした。バイトのMaくんが聞きとりの中で、Koくんがカレンダーで待ち遠しいお誕生日の日(5日)を指さして話したことから始まりました。ぽぽろに来る前日の4日に誕生会が決まりました。彼の希望も入れてホットケーキを作る計画も約束しました。この仕かけはヒットです。
さて、この日の彼は学校でも先生方に誕生会や誕生日のことを繰り返し話したようです。嬉しくて待ち遠しかったんでしょうね。5日は家族でレストランに行ってお食事会をする予定だということも話してくれました。レストランの名前も「COCOS」とちゃんと聞きとることができました。
そして、お誕生会当日。確かに、この日の買い物でも道中でお友だちと小さなケンカになり、その友だちに当たるのではなくて衝動的に女性スタッフに手が出て(つねって)しまい、女の子にも及び泣かせてしまいました。Maくん曰く「お誕生日会の約束は忘れてしまっている様子」。また、ぽぽろについてからも女性スタッフに手が出てしまいました。
しかし、この日の彼は少し違っていました。事務所に入ってクールダウンして少し落ち着くと今日は俺の誕生日会だったと思い出し、自分からお謝ると言いだしたそうです。(えらい!すばらしい!)彼はみんなの前で「ごめんね」と謝りました。今までもこんな局面はありましたが、すぐに手が出てしまい謝るどころではありませんでした。他人から言われて謝ることほど面白くないことはありません。この日は自分から言い出したのですから納得感が違います。
それから、念願のホットケーキを焼きながら、久しぶりに顔を出してくれた退職スタッフのFuさんのギターで♪ハッピバースデイ・ツー・ユー♪となったわけです。
感極まって泣いた彼の気持ちはこういう思いだったのではないでしょうか?「今日は主役になれて超嬉しい。俺だけのために事務所からも飛び出してきて全員が歌ってくれている!俺は悪い子や!分かっていながらついつい手が出てしまうんや。みんな俺を避けている。そんな俺のために、みんなが俺の顔を見ながらおめでとうと歌ってくれている!!こんな気持ちになったのは何年振りだろう?嬉しい!!」
きっと、この経験や気持ちは彼の中にちゃんと蓄積されていくのだろうと思う。
Koくん、今度は君がお返しする番だよ。
Toくんが「僕の誕生日は2月20日だよ」というのでさっそくマジックを渡すと、彼もカレンダーに書きこみました。ついでに、まさかと思いつつ何でKoくんだけ特別やねん!主役やねん!という不満顔がうかがえるYuくんにも誕生日を聞いてみた。すると何と彼も2月!!23日だって。よかった!!これでお誕生会は定着するのだろう。
行事を節とした計画と活動を通して見通しを持ちながら自分をコントロールする力(「~だから~する」「~のために、今~する」という力)がつくような「間」を入れた取り組み。「5~6歳頃」の発達課題をもつ子らに必要な支援として語られている。
Koくんも教え合い、話し合いながら仲間の中で信頼性を狽チていってほしい。「にわか行事」ではありましたが、大切なことをまた学んだと思います。
Koくんのために一生懸命にホットケーキを焼いてくれたのがこの二人、MoちゃんとYuちゃんです。

Naちゃんはホットケーキの作り方を復習していました。

Toくんは音感がいいので聞いたばかりのお誕生日の歌をピアノで再演してくれました。

YuくんはFuさんにギターを教えてもらって、お誕生日の歌を一緒に演奏しました。

彼こそ、仲間の中で教え合い・話し合いの力をつけてきた様子がよく分かります。この日もリーダー的に「おやつ」の後に何をして遊ぶのか?「高鬼をしよう!」と呼びかける姿がありました。帰り際には高鬼で大いに盛り上がりました。

この日、おめでとうの看板を作ってくれたMoちゃん。文字の塗り方をToくんにも教えてくれました。今度は得意な折り紙をYuくんに教えています。細かい指先を使う折り紙に熱が入ります。教え合いの姿です。

この日はMaくんをKoくんにとられて少しふてくされていたKちゃん。でも、よく我慢しました。Maくんの隣に座ってやっと食べ始めました。

MaくんがいなくなってもUさんがいるさ。この日、Kちゃんは自分から「公園に行きたい!」とUさんにも自分の願いを伝えてくれたとか!

もう、そろそろ就学通知が発送されるころでしょうか?Kちゃんは支援学校への転校を望んでいます。Koくんも、地域の中学校に見学に行ったけど「バス!」と言ったそうです。つまり、僕はスクールバスに乗って特別支援学校に行くとずいぶんはっきり主張しているようです。2人とも転校して自分への自信と自己肯定感を回復してほしいと願わずにはいられません。
テーマは『障がいのある子どもたちを心と体の主人公に』思春期と性と生の問題について話していただきます。詳しくはブログのこちらをご覧ください。参加費は無料ですのでお気軽にお越しください。



11歳の彼も思春期真っ只中!悩み多き葛藤の日々を送っています。
いちばん困っているのは彼でしょうが、お母さんもスタッフも困っているのは事実。彼の女性への関心はぽぽろでは特に女性スタッフに向かうのですが、腕やお腹などをギュッとつまむという関わり方として表れています。また、送迎など場面の切り替えの時に「儀式的」な行為と思われますが、ほぼ決まって女性だけでなく男性スタッフのお腹も軽くつまんだりします。特にお母さんとの関わり方は、力が強くなった分大変でぽぽろでも送ってこられた時の別れ際などにバトルが見られ、間にスタッフが入ることもありました。
そこで、あまり困っていない男性スタッフのShaくんとMaくんと私の3人で相談して関わり方や支援の中身について考えました。帰り際などの「儀式的な」行為についてはあまり過剰反応せずに「儀式」ととらえて見送ることにしました。
そして、「男同士の世界」と言っては、トラブルが起こったりすると相談室に駆け込んで、男同士で話し合います。しかも普段は一生懸命にしゃべろうとしているのに発音障害があり聞きとりがうまくできないので、一対一で文字盤や絵を使って聞いてもらえるので彼はご機嫌です。パソコンによるCD(マンガ)を使った性のコントロールや女性との距離の取り方、性の行為やプライベートゾーンについてのマンガ「○×クイズ」もものすごく集中して聞き、やり取りも的確でした。
おそらく、性のコントロールについては方法を獲得するのは時間の問題だと考えています。それでも、お父さんの出番ですので家でもご協力をお願いしてプリントを渡したりしました。
問題は彼が友だちやスタッフの中で認められ、折り合いをつけながら一緒に楽しく遊べるようになることです。そのためには、先ずは彼の言い分をしっかり聞いて受け止めるところから始めなければなりません。その中から出てきたのがお誕生会企画でした。バイトのMaくんが聞きとりの中で、Koくんがカレンダーで待ち遠しいお誕生日の日(5日)を指さして話したことから始まりました。ぽぽろに来る前日の4日に誕生会が決まりました。彼の希望も入れてホットケーキを作る計画も約束しました。この仕かけはヒットです。
さて、この日の彼は学校でも先生方に誕生会や誕生日のことを繰り返し話したようです。嬉しくて待ち遠しかったんでしょうね。5日は家族でレストランに行ってお食事会をする予定だということも話してくれました。レストランの名前も「COCOS」とちゃんと聞きとることができました。
そして、お誕生会当日。確かに、この日の買い物でも道中でお友だちと小さなケンカになり、その友だちに当たるのではなくて衝動的に女性スタッフに手が出て(つねって)しまい、女の子にも及び泣かせてしまいました。Maくん曰く「お誕生日会の約束は忘れてしまっている様子」。また、ぽぽろについてからも女性スタッフに手が出てしまいました。
しかし、この日の彼は少し違っていました。事務所に入ってクールダウンして少し落ち着くと今日は俺の誕生日会だったと思い出し、自分からお謝ると言いだしたそうです。(えらい!すばらしい!)彼はみんなの前で「ごめんね」と謝りました。今までもこんな局面はありましたが、すぐに手が出てしまい謝るどころではありませんでした。他人から言われて謝ることほど面白くないことはありません。この日は自分から言い出したのですから納得感が違います。
それから、念願のホットケーキを焼きながら、久しぶりに顔を出してくれた退職スタッフのFuさんのギターで♪ハッピバースデイ・ツー・ユー♪となったわけです。
感極まって泣いた彼の気持ちはこういう思いだったのではないでしょうか?「今日は主役になれて超嬉しい。俺だけのために事務所からも飛び出してきて全員が歌ってくれている!俺は悪い子や!分かっていながらついつい手が出てしまうんや。みんな俺を避けている。そんな俺のために、みんなが俺の顔を見ながらおめでとうと歌ってくれている!!こんな気持ちになったのは何年振りだろう?嬉しい!!」
きっと、この経験や気持ちは彼の中にちゃんと蓄積されていくのだろうと思う。
Koくん、今度は君がお返しする番だよ。
Toくんが「僕の誕生日は2月20日だよ」というのでさっそくマジックを渡すと、彼もカレンダーに書きこみました。ついでに、まさかと思いつつ何でKoくんだけ特別やねん!主役やねん!という不満顔がうかがえるYuくんにも誕生日を聞いてみた。すると何と彼も2月!!23日だって。よかった!!これでお誕生会は定着するのだろう。
行事を節とした計画と活動を通して見通しを持ちながら自分をコントロールする力(「~だから~する」「~のために、今~する」という力)がつくような「間」を入れた取り組み。「5~6歳頃」の発達課題をもつ子らに必要な支援として語られている。
Koくんも教え合い、話し合いながら仲間の中で信頼性を狽チていってほしい。「にわか行事」ではありましたが、大切なことをまた学んだと思います。
Koくんのために一生懸命にホットケーキを焼いてくれたのがこの二人、MoちゃんとYuちゃんです。

Naちゃんはホットケーキの作り方を復習していました。

Toくんは音感がいいので聞いたばかりのお誕生日の歌をピアノで再演してくれました。

YuくんはFuさんにギターを教えてもらって、お誕生日の歌を一緒に演奏しました。

彼こそ、仲間の中で教え合い・話し合いの力をつけてきた様子がよく分かります。この日もリーダー的に「おやつ」の後に何をして遊ぶのか?「高鬼をしよう!」と呼びかける姿がありました。帰り際には高鬼で大いに盛り上がりました。

この日、おめでとうの看板を作ってくれたMoちゃん。文字の塗り方をToくんにも教えてくれました。今度は得意な折り紙をYuくんに教えています。細かい指先を使う折り紙に熱が入ります。教え合いの姿です。

この日はMaくんをKoくんにとられて少しふてくされていたKちゃん。でも、よく我慢しました。Maくんの隣に座ってやっと食べ始めました。

MaくんがいなくなってもUさんがいるさ。この日、Kちゃんは自分から「公園に行きたい!」とUさんにも自分の願いを伝えてくれたとか!

もう、そろそろ就学通知が発送されるころでしょうか?Kちゃんは支援学校への転校を望んでいます。Koくんも、地域の中学校に見学に行ったけど「バス!」と言ったそうです。つまり、僕はスクールバスに乗って特別支援学校に行くとずいぶんはっきり主張しているようです。2人とも転校して自分への自信と自己肯定感を回復してほしいと願わずにはいられません。