大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

珍道中(こんな時もあるさ)

2010年01月31日 | 児童デイサービス
 テーマはこんな時もあるさ。こんな日もあるさ。

 この写真は公園の帰り道。手前で座り込むのはMoくん。Moくんはまだ遊び足りなくてストライキ。座り込んで砂で遊ぶ彼を抱きかかえようとすると、後方から怒ったHaくん(私の陰になっている)が腕を引っ張ります。向こうで座り込むのはKちゃん。公園でもっとおっかけっこをしたかったKちゃんも後方の友だちが気になってこれまた座り込み。その「困っている子ら」に「困っている」私たちの様子を後方でニヤニヤしながら楽しんでみていたスタッフKがパチリ。一番気を使う公園の行き帰りの一こまです。(危険がいっぱいなので、この頃は誰が誰に付くか朝に必ず打ち合わせをするようにしています…)

 後方の青年はKちゃんに気に入られて公園でずっと一緒だったSさん。今日からアルバイトの大学生。さっそく午前は「ねずみばあさん」をやってくれました。今後は「ぽぽろ大東」にも行ってもらう予定です。彼は京都の児童館で自閉症の子どもさんの支援をアルバイトでしているそうです。ぽぽろで働く希望を抱いて来られていますので、ご利用のご家族の皆さんもよろしくね。(「まかしといて!!」と言っている母たちの顔が目に浮かびます。)スタッフのKさん曰く「今日のぽぽろの子どもたちはまだおとなしい方ですね。こんなもんではありませんね…。来週の土曜日は元気のいい子たちが勢揃いです。」子どもたちのアタックの洗礼を受けるのはこれからか…。よろしくね。



 以下にHaくんとMoくんのことを。

 Haくんが最近になってしきりに私の後方に周り込み、頭をじっと見つめる行動を繰り返します。私の首を右に90度くらいに曲げると更にいいようで、それに応じると落ち着くというか、許してくれると言うか…。これで肩こりがとれてくれるといいのですが…。お母さんに聞くと頭ではなくて髪の毛ということだったので、帽子をかぶっててっぺんを隠してみたが、どうやら関係ないようで帽子を取ったりはしなかった。「そうか、そんなに俺の後ろ姿はほれぼれとするほどかっこいいのか!!」とあんまり考えないでプラス思考でいくことにした。

 昨日お母さんに聞くと学校とかでは好きな先生にずっとくっついているようで、横にいないと何もしてくれないとか…。なるほど、ぽぽろでも昨日はそうだった。前回は、私だけでなくスタッフのKさんやTさんにも時々くっついて頭を観察していたので、身近に感じる気に入った人に対して見せる行動と思っていた。

 この日の公園ではHaくんはずっと「くっつき虫」「分身」だった。正面から向き合うと怒るので、時々モデルになったつもりでメ[ズをとり気が済むまでお付き合いをしました。はたからみると変なおじさん。その上に、この日はSaくんの「影踏み」にもお付き合い。私の動作を真似るSaくんと「ホラホラ!面白いねぇ」と影を見ながら、掌をヒラヒラさせたり握手したりしている2人とくっつき虫の一人を怪訝な顔で見つめる公園の視線を感じながら踊ったのでした。

 ケロロ軍団は青年たちと自転車や鬼ごっこで大暴れです。この頃は公園を一週走り回るだけで息が切れてしまう私は、彼らの姿・光景を見て「ああ、いいなぁ!!」と心底感じる。年齢の近いお兄ちゃんたちが彼らには絶対に必要なんです。これまた、ぽぽろのお兄ちゃんたち(お姉ちゃんたちも?)は童心になって遊んでくれるのでなおいい。

 ということで、だれがMoくんと付き合うか?
 Moくんは午前中にパニックになって大泣きしました。しばらく落ち着くまでスタッフのKさんの膝の上でトントンしてもらいました。「このトランャ潟唐フ飛び心地が違うんでしょうか?乗っているときの表情が今一ですね。硬いんでしょうか?」「アンパンマンの絵が描いてあるから上等すぎて硬いのかもね…。コーナンで売ってる3,980円の安いやつをもう一つ買いたいよねぇ。」などというのんきな会話。公園でも結局、ブランコを堪能して、帰る時間が近づいてきた頃に水道のところの水たまりに座り込んだMoくん。Kさんがずっと付いていましたが、帰り際になってまたまた歩道に座り込んで「帰るのはイヤ!!」だとばかりにパニックになって怒りだしました。Moくんに限らずですが、子どもたちはドンドン大きくなって力も強くなってくるので「手に負えません」。その直後にだましだまし連れ帰る私の「困った」様子を撮ったのがこの写真です。

 あとで、お迎えのお母さんに聞くと彼はしばらくお腹の調子が悪くてお休みしていたそうで、この日は久しぶりの外出。たまったストレスが吹き出したようなのです。なるほど、それで遊び足りないほどだったのか!?(と思っているのはこちらの勝手で、彼の気持ちに寄り添ってのこちらの想像力による解釈ですが…パニックの原因は確定できていません)

 感というか想像力に頼った対応をしているし、「こんな日もあるさ」ですましてるのを良しとしてきましたが、その分、こんな時には朝の一言会話がとっても大事なんですよね。そうそう帰りの一言会話もとっても大事なのです。
 子どもたちは「連絡帳」を書いている暇があったら遊んでよ!ってな感じですし、そんな余裕もありませんしね。お母ちゃんたちもぽぽろに行っている間は子どもたちのことを忘れるぐらいでないと「親からの自立・子からの自立」につながりませんものね。学童保育では学校のような連絡帳は不要だと思っています。アバウトすぎるでしょうか?
 そのかわり一言会話は「今日も元気で~す!」とか「寝坊して朝ご飯たべてましぇ~ん」とか「○○でストレスたまってるのでいっぱい遊んでやってくださ~い」とか「今日はぽぽろで○○した~いと言ってます」とかでいいのです。
 私たちも忙しいけど朝はしっかりお出迎えするようにします。帰りは一言お伝えするようにします。バイト諸君もよろしくね。

 そうそう、ブログ書くのは時間がかかる。正直「こんな時間があったらもっと他にやることあるやろう!」と自らを叱っている私がいるのですが、伝えたいこと発信すべきことがたくさんあって、受信していただいている方々がおられる限り書き続けたいものです。ぽぽろスタッフの横のつながりのためにも書いてきましたが、次代の担い手たちが少しずつブログを引き継いでいってくれることを楽しみにしながら…。


みんな乗りたかったんだ!

2010年01月30日 | 児童デイサービス
 先週の土曜学童の写真が下書きのままでした。とりあえず、アップします。今日の学童でも「自転車こぎ“競争”」をやりましたので、続きがあります。

 この日の午前中は久しぶりにおっちゃんが仕切りました。
 まずは町田先生直伝の「しりあいマンボ」。


 ゴム飛び。Hくんはやっと尻込みせずに挑戦するようになりましたね。
 「こいつらといっしょにせんといて!」という感じで自分だけ別のことをしていたけど、優しい面がたくさん出てきたね。
 Kちゃんとの付き合い方を見ているとよく分かるよ。最初はいきなり後方からドーンと押したりする子は絶対に許せない!とばかりにボコボコに仕返ししていました。Sちゃんもそうやったね。怒るのは当たり前だよね。
 でも、みんなホントに切れなくなったよね。今日は10回に一回ぐらいやったね。「共存関係」とでも言うのでしょうか?青年たちと追いかけっこをしている中にKちゃんも入って追いかけたり押しまくったりしていたね。Kちゃんも仲間に入れてもらっているという感じでした。「付き合い方」「折り合い方」を覚えたという感じ。


 「ケロロ軍団」はエネルギーをもてあましています。朝から自転車を2階に上げて「公園に行かせろ!」とばかりにデモンストレーション。これでは「ねずみばあさん」にも参加しないでしょう。ここで直球勝負してもダメ。どれだけ機転を利かせてあそびの渦をつくるか…学童保育ならではの場面です。


 「よーし!いっちょ、やったろかー、どや!?」「ハッハッハー!まいったかぁ!」
 ぽぽろ専属ピアニストのTさんがこれまた機転を利かして子どもの動きに合わせて曲を奏でてくれます。1分間こぎ続けます。
 不思議や不思議!一人乗りできない子もドンドン乗り出します。ホントはみんな公園で「おれも乗りたいなぁー…」って心の隅で思っていたんだexclamation2
 symbol7チャンチャーン チャカチャカチャンチャン チャカチャカチャンチャン…symbol7


 盛り上がった後だからか、この後の「ねずみばあさん」は「全員が参加してバルーンの中にもぐっていました!」とか。わたしゃ舞い上がっており、分かりましぇんでしたが…。


 みんなの前ではしなかった二人も、廊下でこっそり自転車こぎを楽しんでいました。やらしているわけでは決してないけど先ず「やらされる」「できるかな?(=できないかな)」というプレッシャーで端の方で座り込むMoちゃん。公園でも乗らずこの日も皆とやらなかったMaちゃん。
 Maちゃんは今日、後の方で挑戦しましたが本日の主役でしたよ。今日は30センチ幅の橋の上をこいで渡りましたが、競争相手のおっちゃんはスタントマンで自転車に乗ったままゴール直前でこけてやりました。大爆笑で、「もう一回やろう!」を連発していました。おっちゃんは傷だらけの人生だ。
 Moちゃんはやりませんでした。「Moちゃん、練習しとこうな」とつい口をすべらせてしまった私は逆鱗に触れたようで「あほ!死ね!」anger級の糾弾を受けてしまいました。ゴメンzzz


 Sくんはお絵描きです。でも、不本意だと思います。「うたってドンドン」の歌詞カードを指さして始めろと促すのはいつもSくん。ところがこの日は(機転が利きすぎて)順番通りにやってくれない彼にとっては大いに不満だったようです。そんな「こだわり」の強い彼も自分から自転車に乗りに来ました。


 スタッフのFさんからいただいたアンパンマンのトランャ潟唐ェ人気です。



 この日、自転車こぎあそびをして改めて大事だなって思ったことです。それは、学童は特に異年齢集団で幅があり、持っている力も様々な中で、いかにして一人が楽しみ&みんなで楽しむかということです。「できる子」も楽しまなければ面白くありません。しかし、「できない子」も心の隅でできるようになりたいと思っていることです。そんな子たちも巻き込んで楽しめることは、「できる子」にとってはかったるいことだけども「仲間づくり」にとって、そして「できない子」に合わせて「みんなと一緒に楽しめる力」をつけるうえではとても大事なことです。
 ホントは室内を一人乗りして乗り回したかっただろうHaくんが、イヤやったけど仕方ないなぁと最後の友だちに付き合ってくれて、こぎ疲れて泣きながら唐黷アみながら終了した姿は感動的でした。
 昔、学生時代に愛読した須長茂夫とかいう人の『どぶ川学級』という学童保育実践の本には、そんなことが書いてあったような気がする。ぽぽろもそんな子どもたちの居場所になったらいいな…。


“爪”を出したヤンクラ生

2010年01月29日 | ヤンボラ・ヤンクラ
今回はヤンクラ生・Sちゃんのお話smile


彼女はヤンボラはもちろん、ヤンクラにも毎回来てくれている常連さん。細かな所にも気付きよくやってくれていますlight
もちろん今回のヤンクラにも来てくれました。

…が何だかいつもと様子が違いますase何かあったんかな~question2と気になりつつも、Oチュー校長のパソコン教室、Fさん・Hさんのギター教室と刻々と時間が進み…。
ヤンボラ担当のスタッフO・Nコンビも時々話しかけはしますが、みんなの前では何も言わずに1日が過ぎようとしていましたsunadokei


でも最後の最後、彼女はやっと“自分”を出したのです。


恒例のしゃべり場も終わり事務所に入ったSちゃんとスタッフNさん。しばらくして2人はプレイルームに戻ってきます。よく見るとSちゃんの手には何冊もの楽譜があります。
えっbikkurieqと思っていると、Sちゃんはピアノで一曲弾いてくれたのです。上手じゃないですかっexclamation2
音が出ないのが残念ですが写真だけでも残さねば、と思わずパシャリcamera





曲に合わせてスタッフOっちとNちゃんは踊り出す始末。
ちなみにこの写真は十万馬力を出す科学の子(わかるかな??)の曲を弾いてる時down
2人はその真似をして、空を越えて星のかなたまで飛んでいるつもり(笑) 



それにしてもビックリしましたbikkuriまさかSちゃんにこんな特技があったなんて。
確かに書道の時、ピアノが上手くなりたいって書いてましたが、ここまで出来るんやったら充分じゃんっkirakira と思っちゃいました。
まさに能ある鷹は爪を出したって感じですね。ぽぽろに新たなピアニストが誕生した瞬間でしたsymbol7



私も含め、ヤンボラ・ヤンクラ生は自分を出すのが苦手な人が多いです。
きっと今までそれで何度となく辛い目にあってきた、傷ついてきた、という人がほとんどだと思います。だからこそ自分を出すのに臆病になってしまっています。
今回のSちゃんも苦手で、結局最後の最後になってしまいました。
本当はもっともっと早く楽譜を出したかった、弾きたかったに違いありません。

そんな私たちの事をよく知っているからこそ、スタッフOさん・Nさんは口をすっぱくして「言いたいことはちゃんと言いなさい!言ってくれないと分かんないよexclamation2exclamation2と言います。
でもそれが出来ないから悩むんだよね…、落ち込むんだよね…horori
その気持ちが痛いくらいに分かるからこそ、メンバーは相手を攻めるようなことは出来ません。

Sちゃんにとって、ぽぽろが自分を出してもいい場所、自分を受け入れてくれる場所と思えるようになるには、もう少し時間がかかるかも知れません。でも決して諦めたりしないよwink


お互い、これからもO・Nコンビの叱咤激励に耐えながら、ゆっくりじっくりいこうよって思った今回のヤンクラでした。

今度学童でも弾いてね~symbol1楽しみにしてます



その後の二人

2010年01月28日 | 児童デイサービス
YちゃんとYかちゃんのその後・・・・


写真を見れば、一目瞭然ですね。
ジャーンdowndown





ぽぽろに着いてすぐ「Yかちゃんはeq」と気にするYちゃん
Yかちゃんが公園にいると知って、急いで靴を履いて行ってしまいました。


しばらくして、手をつなぎsymbol4ラブラブsymbol4で帰ってきました。

「ヒューヒューkirakira(死語eq年齢ばれるかeq)」
と私が言うと、照れるYちゃん




おやつの時間。

Yちゃん 「はい、ラムネあげる」
Yかちゃん 「・・・・・・」
無言で受け取り、無言でビスコをちぎり、ひとかけら渡す。

「お返しにビスコ一枚じゃ多すぎると考えて、
ラムネの大きさの分量だけちぎって渡してるわ」ーと
後ろで大爆笑symbol5のスタッフMさん。







Yちゃん、Yかちゃん
よかったねmeromero2



つるみ子育て支援教室

2010年01月27日 | 子育て教室・家族講座
1月17日(日)午後2時からパルコープつるみ店をお借りして子育て支援教室を行いました。
 参加者は19名+スタッフ5名と子ども4名でした。お父さん3名と今回初めて放課後児童クラブの方々の参加があったことはとてもうれしく思いました。


 講師の加藤登美子先生は「ことば・コミュニケーションの土台を育てる」と題して、ていねいにわかりやすく、心をこめて話してくださいました。専門的で難しい言葉や奥深い内容であったにもかかわらず、具体的な事例や説明は説得力があり、加藤先生の話術にも引き込まれ、あっという間に時間が過ぎていました。
 会場は静まり返り、参加者のみなさんは「目」と「耳」と「心」でとても集中して聞いておられる様子でした。わが子のことや日々の出来事を振り返り、共感したり、反省したりのひとときではなかったでしょうか。私も身ぶり手ぶりで自分の思いをしっかり伝えるMaちゃん、「○○たーん」と声をかけ、いっしょに遊ぼうとアピールするGちゃん、本当の気持ちとは違う意思表示をしてしまうYくん、Hくんなどぽぽろに来ている子どもたちの姿を思い浮かべながら、多くを学ばせていただきました。
 ひとりひとりの子どもの可能性を大切に、今しなければならないことを明確にして、具体的な働きかけが日々出来たらいいなとの思いも強くしました。
 加藤先生、そして参加者のみなさん、本当にありがとうございました。
 「保育はありません」と言っていましたがスタッフHさんが4人の子どもたちにつきっきり、Hさんお疲れ様でした。たくさんの方々に参加していただくために「保育」は今後の課題です。
 
 次回は2月19日(金)午前10時~12時、交流会の予定です。ぜひ、お越しください。お待ちしております

 バザー実行委員会懇親会のお知らせ

 毎度お世話になっています。スタッフS(ぽぽろ宴会副部長)からのお知らせです。以下の日程で新年会(?)をして、今年のぽぽろバザーの反省会と来年に向けての相談会をします。というのは表向きで、ワイワイガヤガヤ食べて飲んでダべリングの会を計画しました。品物の搬入出や値札付け、販売、差し入れ、当日のご来場などどんな些細なことであれ、バザーにご協力いただいた方は是非、ご参加ください。
 日時:2月20日(土)
    午後7時~
 会場:「大(ひろ)」JR「放出駅」から徒歩2分
 ※ この日はヤンボラ・ヤンクラ成人の集い(案内をホームページにアップしました)ですので、スタッフたちも帰りに顔を出すかもしれません。

 写真は昨年7月、炎天下のバザーの様子です。