あなたに還る日

今日は私の誕生日


あなたの中に


新しい私が生まれる

天の川

河は流れる

ただひたすら

あなたへと向かう

心の中に

河は流れる

逢いたくて

逢いたくて

逢いたくて

今日もまたおきまりの

せつないたそがれ

たったひとりのワインタイム

　　　　　

ふつう

ふつうでいいんだけどな

詩のように美しい言葉でなければ

愛を語れない、そんな緊張した関係でなく

たとえば、魚屋さんで買ってきた2匹の秋刀魚

あなたの「今から帰るよ！」のコールに合せて

こんがり焼き上げる

そんなふつうの夕暮れあれば、ただそれだけで

私はどんなに、どんなにしあわせでしょう

けれど、あなたは妻も子もある遠いひと

二人の夏

もうすぐ


あなたの大好きな


夏が来るね！


くちびるが乾くひまないくらい


いっぱいいっぱいキスしようね




（ひとりリップクリーム塗りながら）

あなたになりたい

あなたになりたい


どんなに小さな別れでもいやっ


もう、わたしはあなたになりたいっ！

日記

去年あなたが私に向かって

大きく振ってくれた手が

今年の日記にようやく映る

さようなら

ありがとう

逢いたくて

あなたに逢いたくて

小さくまるまって眠る

あなたに逢いたくて

大きく伸びをして

おはよう

音の葉 言の葉

いとしさの


つのる夜ふけよ


音の葉が


言の葉が伸び


あなたにとどけ

恋ごころ

あなたは私の恋ごころを

てのひらでころがして遊ぶみたいに

眺めているけど、こんな私だって

愛くらい知ってるよ

けど、もう疲れたから

今日はあなたの胸の中で

繭玉になって眠らせてね