月蝕

こんなにも今辛く遠く離れているのだから

もしもふたり再び逢えたならば

もう二度と離れることはないと思う

月あかり

眩しいほどに

お月さまの明るい夜には

そっと尋ねてみる

光の糸を指で辿れば

答えを教えてくれそうで

さくら貝

毎日毎日水仕事ばかりで

マニキュアなんてとんと縁もないけど

擦り傷だらけの指先が

さくら色に染まる

たった一日だけ

そんな日があってもいいよね

長い長いありきたりの一生のなかの

たったの一日くらい、ね

おやすみっ（＾－＾）

少しずつ

前へ前へと

進んでく

いつかあなたに

逢へますようにと

　　　




　　　　　　　　　（ほほえみ観音）

心の家

私の住む家は心の中

あなたとふたりの心の家

私は毎日そこでピカピカに床を磨き

お花に水を遣り

あなたのシャツにキュッとアイロンかけて

歯ブラシもパジャマもなにもかも

仲良く二つずつ並んでるのよ

私はいつもいつでも心の家に住んでいます

やわらかく

やわらかく

わたあめみたいに

やわらかく

溶けてゆきます

あなたのなかへ

片割れ月

はやくまんまるになりたい

あなたに届け！

この心全部、火薬球に詰め込んで

夏の夜空に打ち上げましょう

そうしたらきっとあなたは観てくれる？

真夏のバラ

季節はずれに咲く薔薇は

ごめんなさいと言うように

迷い恥じらい紅ほのか

響きあう心

ふたつの心は

響きあうから

存在する

どちらかひとつじゃ

ダメなんだ