何年ぶりだろう、珍しい人から電話が来た。
知り合ってかれこれ30年くらいになるのか。
マカティの事務所で知り合ったのだが、現在のカテゴリーLGBTのGさんである。
当時の日本へ行くダンサーで、不法滞在を5年ほどして逮捕され強制送還された。
今では、日本の後援者の力で、賃貸物件など不動産をもちそれなりの良い生活をしている。
・一人の日本人を助けたいのだけれど日本レストランの知り合いはいますか
理由を聞いてみた。
フィリピンの奥さんが男作って逃げた。途方に暮れている。
家もなく、仕事もない。以前、ホテルで料理をしたことがあるので住み込みで働きたい。
とにかく会ってくれませんか。とのことで、あった。
詳細を聞いてみた。
今から18年前に、フィリピンへ来たらしい。
その後、住み込みで営業職をやりながら、女性と知り合い子供を儲けた。
最近、彼女が他の男と逃げたので、彼女を探すにも足も金もない。住んでいた家も滞納で追い出された。
料理がうまいので、住み込みで日本料理店へ就職したい。
フィリピン人の話はよく実際を確認しないと「高評価」で話をしてくる。
日本料理店へ就職したい。
経歴を聞いた。
小はホテルで、営業職の合間、賄いを作ったら美味しいいと言われ、賄い飯を作っていた。
年齢:間も無く80歳。
年齢から無理なので、知っているレストランは100%雇用してくれないと話した。
もし日本料理店へ勤務したいとの希望であれば、煮炊き捌き寿司、経営管理くらいできなければ難しい。住み込みとなれば尚更。
料理のスキルについて聞いてみたら、賄い飯で美味いと言われた。基本的に捉え方が違う。
なぜ同居していた女性が逃げたのか?
結婚しているのかと思いきや結婚はしていない。一人の子供がいる。
健康状態は、腎臓に問題があり、ひょっとしたら癌の疑いがある。
優しくて良い人。タガログ語もできる。
じゃなぜ同居していた女性が逃げたの?
途端に相談者はじめ同席者の顔色が変わった。
想像していた通りの内容だ。
18年前に来比、就職はしたものの、営業職を解かれ、職を転々とした様子。
滞在に必要な査証は。長年不法滞在を繰り返している。
彼女との間で金銭の件で喧嘩が絶えない。
彼女が愛想尽かし、別の男を作って逃亡した。
ではどうやってその日本人を助けるのですか?と尋ねてみた。
自宅に空いている小さな部屋があるので、そこへ住まわせる。食事は家族と同じものを食べられるのであれば賄える。
高齢なので病気になったら誰が面倒見るの。不法滞在を長年しているのだから、もちろん保険もないだろうし、年齢的加入もできないけど。
Gさん曰く、何かことが起きれば面倒を見た人へ責任が回ってくる。
座が真っ青な状態になった。
優しいことは、その日本人を帰国させてあげること。格安航空運賃で帰国出来る。ただし、パスポートをよく確認、不法滞在期間の年数。誰が入管へ連れて行くのか。
ある程度の恩赦は受けられるとして、結構な金がかかりそうだ。
かと言って不法滞在のままで、出身地も日本の事情も知らずに助けていても、ことが起きたら問題である。
Gさん曰く、私が航空券を買ってあげるから帰国させるのが良いのかな。
アドバイスをした。
良い結果はでないかもしれないが、日本大使館へ帰国にあたっての相談をしてみて、その状況如何で帰国準備をすれば。ただし、不法滞在がかなり長いので、日本大使館がどこまで関与してくれるかはわからない。個人の問題なので、個人で解決帰国してください。と言われる可能性も否定できない。と話した。
優しいフィリピン人もいるのだが、帰国するにも大きな課題がある不法滞在。
令和6年7月1日時点で、フィリピンに不法滞在している日本人は約4,934人と言われます。
おそらくフィリピンには不法滞在を続ける日本人が結構いそうです。
オーバーステイの罰則 1ケ月あたり3000ペソの罰金。
出国命令のスタンプを押されてしまう場合もあり、スタンプが 押されると他国入国にも支障がある場合があります。
強制退去時の航空運賃はもちろん本 人の負担です。
世界194国へ行くる日本のパスポート。そして日本人の信用を下げることはやめましょう。
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