日本人がご飯と食べるとき、先ずおかずを口に入れます。2,3 回
咀嚼してから、ご飯を一口を追加します。口の中でおかずとご飯を
混ぜて味わってから、呑み込みます。で、味噌汁を口に含んでから
(口内をリセットして)呑み込みます。白米の味とのハーモニーを
味わうのでしょうね。子供の頃には「三角食べ」とも言われて指導
された記憶があります。 口内調理を一部簡略化したのが、丼もの
ですね。口に別々に運ぶというよりも纏めてかっこみますからね。
忙しい街の労働者向けの食事の提供方法だったのでしょうね。器も
一つで済むし。
昔、新宿のステーキハウスのカウンター席にて昼食を摂っている
とき、隣に米国の学生さんらしき人が座りました。彼の食べ方は、
日本人とは異なりました。先ずステーキだけを食べてしまいます。
次にライスのみを食べていました。いわゆる、”順次処理”ってやつ
ですね。口の中で牛肉と白米を混ぜて味わうことはないようです。
味噌汁はスープのように見えますが、欧米ではスープは主采の前
に飲み干します。日本人の味噌汁はそうではなく、食事の間に少し
づつ飲み、口内をリセットします。
欧米での食事法が”逐次処理”的なのに対して、日本の食事法では
この三角食べを繰り返しますので、”サイクリック処理”とでも言う
べき食べ方なのです。
日本での麺類の食べ方に対して欧米の方々には違和感があるよう
ですが、これにも意味があります。
麺を啜ると、同時に麺の周囲の空気も吸い込みます。麺は口内に
留まって、咀嚼されることになりますが、肺に吸い込まれた空気は
やがて(咀嚼中に)鼻から出て行きます。その際に、麺や汁の香り
を鼻で感じますから、舌ので感じる味わいと合わさって、味をより
深く感じることになります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます