作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

「色・音・感じ」の表し方

2005-04-25 | 作文
 周りの様子をよく観察して、色や音は、見たとおり、聞いたとおりに書いてみましょう。そのときにたとえ(まるで~のよう)が使えそうなら使ってみてください。音はカタカナで書くのが原則です。

【例】「アサガオをよく見ると、まわりがピンク色がかった赤で、真ん中のところは白くなっていました。」
   「バッタは、まるで草の葉のような緑色でした。」
   「空は、絵の具を流し込んだように真っ青に広がっています。」

   「スタートを知らせるピストルがドンと鳴りました。」
   「お鍋の中から、グツグツという音が聞こえてきました。」
   「赤ちゃんは、まるで猫のようにミャーミャーと甘えた声を出しました。」

 物の感じを表すときには、「□○□○」(「きらきら」「ふわふわ」「さらさら」など)という繰り返す言葉を使ってみましょう。

【例】「星はきらきらと輝いていました。」
   「猫の舌はざらざらとしています。」
   「道はくねくねと曲がっていました。」

 また、「□っ○り」(「ほっそり」「すっきり」「ぐったり」など)という形の言葉も効果的です。

【例】「父はでっぷりと太っています。」
   「顔を洗ったらすっきりしました。」
   「遠くの山々がくっきりと見えました。」

 さらに、「○○そう」(「優しそう」「うれしそう」「残念そう」など)という言葉も使ってみましょう。

【例】「新しい担任の先生はとてもきびしそうです。」
   「一人残された弟は少しさびしそうでした。」
   「母は、楽しそうに笑っていました。」

ちょっとひといき ~究極のダジャレ講座~

2005-04-12 | コラム
 あなたにとって、究極の九曲は何ですか? などと言っている場合ではなく、ダジャレを真剣に勉強したいというあなたのために、ダジャレ講座をお届けしましょう。もちろん、ただですよ。銀行口座から講座料を引き落としたりしませんからご安心を。

 ダジャレを得意にするためには、寝ても覚めてもダジャレを考え続けることです。というのはちょっとオーバーですが、せめて暇なときはおもしろいダジャレを考えてみましょう。私は、電車に乗っているとき、なかなか眠れない夜、何もかもがいやになったとき(笑)などにダジャレを考えます。暇つぶしにもなるし、いやなことも忘れられるからです。一度、考え始めるとつい夢中になり、ダジャレの世界にどっぷりとつかってしまいます。

 目にうつるもの、ふと脳裏に浮かんだ言葉など、何かをもとに、ダジャレができないかどうか考えを巡らせます。慣れてくると、ダジャレになりそうな言葉とそうでない言葉の見分けがつくようになります。(ここまでいけば達人です。)

 まずは、簡単なところで、二文字のダジャレ。駅のホームにハトがいます。さあ、「ハト、ハト、ハト……。」と繰り返してみましょう。ほら、「ハトにはっと驚く」が浮かびましたね。「ハトのハートがはっとする」などというトリプルダジャレが浮かんだ人もいるかもしれません。二文字のダジャレは初心者向きですが、中にはその単純さゆえに輝きを放つダジャレもあります。「たこ買った子」「棚があったな」などは、シンプルで嫌味のないダジャレと言えるでしょう。

 では次。三文字のダジャレです。川を見ると魚が泳いでいます。橋の上で、誰かがパン粉をまいています。そこで、あなたはふと思うわけです。「魚のえさかな?」と。ほら、知らないうちにもうダジャレが……。こういうダジャレは、作文の中にも自然に入ります。「私は、魚のえさかなと思いました。」と書けば、誰もダジャレだとは気づきません。(べつにかくす必要はないのですが……。)

 だんだんむずかしくなりますが、今度は四文字のダジャレです。時はクリスマス。街にはクリスマスソングが流れています。♪真っ赤なお鼻のトナカイさんは……。♪ ここで「トナカイ」を見逃してはいけません。さらに、「と」と「なかい」を切り離して考えることができるかどうかがいいダジャレを思いつくかどうかの分かれ目となります。「と」は「AとB」というように何かと何かをつなぐ役割をしますね。トナカイと言えばサンタクロース。サンタクロースは「トナカイと仲いい」となります。
 最初が「と」で始まる言葉に出合ったら、同じパターンでダジャレができないかどうか考えてみましょう。たとえば「とかげ」を「と」と「かげ」に分けます。「とかげとかげ」。無駄のないダジャレができ上がりました。

 では、このへんで、「南国ダジャレ」というものをご紹介しましょう。「南国ダジャレ」というのは、実は「難語句ダジャレ」のことなのです。中学生以上の人には是非覚えて作文に使ってほしい言葉をダジャレで覚えてしまおうというものです。たとえば「観劇で感激中の間隙を突く」では、「間隙を突く」という言い方を覚えましょう。「熱燗で圧巻」では、「圧巻」という言葉の意味を覚えましょう。(「熱燗」の方は覚えなくてもいいです。)

 ダジャレを考えることは、頭の体操にもなります。おもしろいダジャレのポイントは、語感が自然でありながら意外性があるということです。でも、むずかしく考えず、あなただけのオリジナルダジャレを作ってみてください。他人を笑わせることだけがダジャレの目的ではありません。ダジャレ作りの過程をじっくり楽しむことが大切なのです。

ユーモア表現

2005-04-06 | 作文
 ユーモア表現は、言うまでもなく、読み手をくすっと笑わせるような表現のことです。自分の失敗談を嘲笑的に書いたり、物事をオーバーに書いたりするとユーモア表現となるのですが、その際、冷静に客観的に書く方がおもしろさが増します。また、ことわざや慣用的な表現を加工してもおもしろいです。

【例】「時計を見ると8時15分。もう朝のホームルームが始まる時間だ。急いで起きたところでもう間に合わない。また遅刻だ。(笑)笑い事ではないが……。」

【例】「S先生は、怒るととても怖い。泣く子も黙るどころか眠っている子まで泣き出してしまう。(笑)」

 もちろん、ダジャレもユーモア表現の一つです。ダジャレは苦手という人も、最初からあきらめずに、考える過程を楽しむくらいの気持ちでオリジナルダジャレを考えてみましょう。

長く書くコツ(3)

2005-04-04 | 作文
●前の話を思い出して書く。
 そのときの出来事だけではなく、それにまつわる前の話を思い出して書きます。
 学校の休み時間についての作文なら、最近の休み時間のことについて書いた後、1年生のころの休み時間の様子を思い出して書きます。

 【例】「1年生のころは、たかおにがはやっていました。休み時間になると、みんないっせいに校庭に走っていって、たかおにをしたものです。……」

●聞いた話を書く。
 お父さんやお母さんに聞いた話を書きます。
 給食についての作文なら、昔の給食についてお父さんやお母さんに聞いて書きます。おもしろいエピソードも教えてくれるかもしれませんね。

 【例】「お父さんに聞いてみると、昔の給食にはごはんは出なかったそうです。お父さんは、友達と牛乳の早飲み競争をして先生にしかられていたそうです。……」

●調べた話を書く。
 図鑑などで調べた話を書きます。
 何かを育てたことの作文なら、その生き物の性質についてや飼育の仕方について調べたことを書きます。

 【例】「図鑑で調べてみると、カイコが繭になるまではだいたい一か月で、その間に4回脱皮すると書いてありました。……」