作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

効力感を育てるには

2017-10-28 | 小論文
 言葉の森の高校1年生の課題に、効力感に関する長文の感想文があります。

 子供のやる気や自信を育てるためにはどうすればよいか、二つの方法を考え、実例を挙げます。

 一つ目の方法は個人的な面から、二つ目の方法は社会的な面から考えるのが理想です。

 高校生とは言ってもまだ十代。子育てについて考える機会など、なかなかないはずなのですが、説得力のある内容を書いてくれます。(もちろん、ヒントは与えるのですが。)

 よくできたところをほめること、やりたいと思うことはどんどん挑戦させること、失敗しても温かく見守ることなど、自分の体験を踏まえながらよく考えて書いています。

 社会的な方法も、減点主義を改めること、得意分野を伸ばすような教育をすること、時間に縛られずに好きなことをたっぷりできるような授業体制にすることなど、なるほどと思う内容が挙げられています。

 将来親になったとき、高校生のころ自分が書いた作文を思い出してくれたらいいなと思います。^^


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子供の字が変わるとき

2017-10-26 | 筆跡リーディング
 毎週、生徒の作文を読んでいると、ときどき、「あれっ?」と思うことがあります。それは、生徒の書く字が変わったときです。

 よくあるのは、筆圧が弱くなり、字が薄く読みにくくなるというパターン。

 これまでは普通に書いていたのに急に筆圧が弱くなる原因としては、自信を失くして、今ひとつやる気が出なくなっていることが考えられます。

 学校で何かトラブルがあったり、勉強量の多さに辟易としていたり、精神的に疲れているときに多いです。

 こういうときは特に、お子さんの話をじっくり聞いたり、温かく見守ったりしてあげる必要があります。

 子供の心が字に表れることは少なくありません。

 每日でなくても、ときどきは、お子さんの字に注意を向けてみてください。


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総合化の考え方

2017-10-24 | 小論文
 言葉の森の中学2年生相当の項目に「総合化」というものがあります。これは、AとB、二つの異なる意見を挙げ、最後にその二つの意見のさらに上をいくCという意見でまとめるという書き方です。

 何やら難そうですよね。実際、難しいです(笑)。

 でも、考えるのが好きな生徒にとっては腕の見せ所でもあります。

 先日のテーマは「スポーツの勝ち負け」についてでした。「スポーツには勝ち負けが必要だ」という意見と「勝ち負けにこだわるのはよくない」という意見を総合化します。

 「確かにスポーツの勝ち負けには良い面も悪い面もある。しかし、一番大切なことは、スポーツを通して自分自身が成長していくことである。」

 「確かにスポーツの勝ち負けには良い面も悪い面もある。しかし、一番大切なことは、最後までやり遂げるということである。」

 「確かにスポーツの勝ち負けには良い面も悪い面もある。しかし、一番大切なことは、挑戦しようとする気持ちである。」

 どれもすばらしい総合化です。

 こんなふうにさまざまなテーマの総合化を考えることによって、物事を多面的に見る力、大きく捉える力が養われていくのだと思います。


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プレゼントはダンゴムシ

2017-10-23 | 作文
 小学校4年生の女の子がお母さんに聞いた話として幼稚園時代の出来事を書いてくれました。


 女の子は、友達と公園でつかまえた、たくさんのダンゴムシをポケットに入れて、お母さんへのプレゼントにしたそうです。

 家に帰り、お母さんにお土産があることを告げると、お母さんは、「一体何かしら。」とにこにこ顔に。

 女の子は、ポケットからダンゴムシを取り出すと、お母さんの手のひらに乗せます。

 「まだあるよ。」と反対のポケットからも……。

 実は、このお母さん、虫が大の苦手なのです。

 お母さんは、すっかり青ざめてしまったようですが、お母さんのためにとつかまえてきたダンゴムシを受け取らないわけにはいきません。

 お母さんは、手のひらに乗っているダンゴムシが歩き出さないようにずっと手を揺らし続けていたそうです。内心、ハラハラしながら、震える声で「ありがとう。」と言ったものの生きた心地がしなかったそうです。


 数年経って、親子でこんな思い出話ができるのも作文の勉強のメリットだと思います。


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受験作文で知っておいた方がよいこと

2017-10-21 | 作文
 毎年、秋からは受験コースの生徒の指導が始まります。

 受験の作文について、知っておいた方がよいことはたくさんありますが(笑)、その中から二つ紹介したいと思います。

 一つ目は、どんなテーマであっても、明るく前向きに書くということです。

 たとえば、学校生活の中で一番印象に残っている出来事について書く場合、つらかったとか、嫌だったとか、もうやめたかったなど、暗く後ろ向きの内容ではなく、心洗われるような感動的な出来事を書く方がいいです。

 実際に生徒に書かせてみると、つらかったことが一番印象に残っている場合、それを正直に書いてしまいます。子供は、本当に素直です。

 もちろん、つらかったことを書いてよいのですが、つらかったけれどがんばったからいい結果になったというように、つらかっただけで終わらない工夫が必要です。そうすると、共感できる内容になり、印象がガラリと変わります。

 二つ目は、自分の問題として書くということです。

 学校についての作文で、「先生と環境によって良い学校かどうかが決まる」という感想でまとめた生徒がいました。大きく考えてまとめるという点ではすばらしいのですが、先生と環境によってではなく、自分の姿勢によって変わるというように他人任せではなく、自分の問題としてとらえる方が前向きでいい印象になります。

 小学生にとっては少し難しいかもしれませんが、この二つを意識するだけで、作文の出来栄えは変わってくると思います。


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感想文の似た話

2017-10-20 | 感想文
 感想文が苦手という生徒は少なくありません。

 でも、それは、感想文は難しいという先入観によるものであることがほとんどです。

 「一番印象に残ったこと」→「似た話」→「想像した話」→「まとめの感想」という基本的な書き方の流れを知っていれば感想文はかなり書きやすくなります。

 上手な感想文にするためのポイントは「似た話」です。また、字数を増やすためにも「似た話」は重要です。

 感動的で共感できるような内容の「似た話」が入るとよいのですが、最初のうちは、とりあえず「似た話」が入っていれば十分です。

 私は、「似た話」の部分は、感想文だということを忘れて普通の作文のように書けばいいよと指導しています。そうすると、会話やたとえなども入れやすくなり、長く書けます。

 自分の体験から「似た話」をさがすのが難しい場合は、お父さんやお母さんが「似た話」をたっぷりしてあげましょう。

 感想文の敷居を低くするためには、親の協力も必要です。


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必携 用字用語辞典 中型版

2017-10-13 | 作文
 受験生や社会人が知っておいた方がよい書き方の決まりはいろいろありますが、その一つは、ひらがなで書くのが一般的な言葉(「こと」「ところ」「とき」など)があるということです。

 意外と知られていないようですが、このような文字の書き方を調べるのに便利なのが「必携用字用語辞典 中型版」(三省堂)です。

 受験生や文章を書く機会が多い方は、まさに必携だと思います。

 必携 用字用語辞典 中型版





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低学年の感想文指導

2017-10-10 | 感想文
 低学年のうちから感想文の書き方を学んでおきたいというご要望があったので、先月より、低学年の生徒にも感想文の指導をしています。

 感想文は、まず、構成を意識して書くことが大切です。

 こちらで、感想文が書きやすくなるようなシートを作成し、まずは、そこに書き込んでもらっているのですが、みなさん、しっかり準備をしてきてくれるので、教室では、あっという間に感想文を書き上げてしまいます。

 まだ字数は短いのですが、最初の目標は、感想文の構成に慣れることと似た話(体験実例など)をうまく見つけることです。低学年のうちは、これだけで十分だと思います。もちろん、似た話は、おうちの方と一緒に考える必要があります。

 中学年以上になったら、表現の工夫をしながら似た話をふくらませ、字数を増やしていきます。

 感想文に苦手意識を持ってしまう生徒さんは少なくありませんが、似た話を書きやすい本を選び、構成どおりに書いていけばそれほど難しくはありません。似た話の部分は、普通の作文と同じです。だからこそ、まずは、作文の練習をたっぷりしておくことが大事です。



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