聖市内で今年上半期に発生した殺人事件は、10万人当たり8・3件と1965年以来の低い数字となったが、一方で強盗殺人事件の発生率は昨年同期比で12%増加した。26日付エスタード、フォーリャの両紙が報じた。
保安局(SSP)によって公開されたデータによると、今年上半期に聖市内で報告された殺人事件は470件で、昨年同期比で28%の減少となっている。
聖市中心部カンブシ区、東部ビラ・カロン区、パルケ・ダ・モッカ区、アルト・ダ・モッカ区、北部リモン区、南部カンポ・グランデ区の6区では、今年上半期に殺人事件が一件も発生しなかった。
それに対し、聖市南部の郊外地区が殺人事件数の上位をキープしており、パルケ・サント・アントニオ区(28件)、カンポ・リンポ区(23件)、カポン・レドンド区(18件)の3区が特に目立っている。
また、聖市だけでなく聖州全体でも殺人事件の発生率は2・2%低下しており、10万人当たり9・6件を記録している。なお、伯国全体における数字は10万人当たり25件となっている。
民間警察のマルコス・カルネイロ警部と軍警のアルバロ・カミロ司令官は、「パトロールの増加と捜査の強化を行ったことで、殺人事件の減少に結び付いた」と発表している。
殺人事件の発生は今年1~6月で減少傾向となったものの、強盗殺人事件は聖市内で12%、大サンパウロ首都圏で30%、聖州地方部では21%増加している。
マルコス警部によると、自動車の窃盗率も聖州で10%、聖市で7・5%上昇しており、強盗殺人事件増加の要因となっている可能性も考えられるという。
聖州保安局のアントニオ・フェレイラ局長は「窃盗や強盗などの犯罪を抑制するためには、民間警察の対策処置を変更する必要がある」と09年から警告している。
2011年7月28日付