九州大学山岳部 ブログ 「QUAC blog」

日々の活動、部員の声etc... QUACの日記です。

11/30 野北 アイゼンとオーバーグローブとマルチピッチの罠

2024年12月27日 | トレーニング

こんにちは。初めまして。森です。1年生です。11月30日の野北での活動を報告させていただきます。ちなみに現在日付は12月27日。1か月前のことを書きます。覚えてないね。さらにちなむと冬合宿出立日の朝5時です。寝たほうがいいね。

私は基本的に写真を撮らないので文字だけのつまらない報告になります。ほかの方の撮った写真があるかなとLINEをさかのぼるもちょうどその日の練習だけございませんでいやはや。

私の記憶が正しければかの日集合時間に集まっていたのは1年生だけでして。調子に乗った私はMさんをつれて独断で懸垂下降を行ったのです。事故を起こしていたらば大事にございましたね。でも押しなべて遅れてくる上級生も悪いと思うんですよ。その日は偶然ザイルを2本持っていたのもよくなかった。責任転嫁が上手でなにより。

アイゼンクライミング自体は何度かやったことがあったもののオーバーグローブをつけての登攀は初めてでした。ワクワクだね。Yさんに確認したところインナー、ミドル、オーバー全て装着のうえ登るとのことで。野北最左のマルチピッチ練習ルートへフォロワーとしてGO。あらら。爆笑、でございますね。面白いくらいに登れない。これはおかしいのでは~と思いながらじたばたしているとKさんから助言が。冬期登攀はミドルグローブつけないらしいですね。全部つけるのって雪山山頂直下とかの話らしいですね。Y本さんをかすかに呪いつつミドルを外して再チャレンジ。いけましたよ。岩は尚つかみづらいとはいえちょうど楽しいくらいの難易度ですね。と調子に乗って凹角のリードに挑むも惨敗。Sさんにヌンチャクの回収をお願いすることになってしまいました。ごめんなさい。ありがとうございます。

そんなお遊びをしている間に右側でS2さんがグランドフォールしたとか。幸いにも大怪我には至らなかったようですが大事をとって帰宅とのこと。S2藤さんのザックを肩代わりしたTさん、のザックをもってダブルザックで登り返す私。想像以上につかれましたね。肩が痛いわ。

いろいろあったので自転車置き場についた人から順次解散と相成りました。皆様が次々に帰っていきます。でも私はな。懸垂下降用の支点とザイル私が持ってきたやつなんだよな。回収しなきゃだよな。と最後尾を待つことにしました。因果応報って感じ。

待つこと約2時間。2時間待ってました。寒かったわ。鳶ってかっこいいですね。2時間たってようやく何かあったんじゃないかと下に戻る私。遅すぎるね。そこにはちょうど登り返しを終えた勇者たちの姿が。どうやらYM本さんがアイゼンとオーバーグローブのせいでマルチピッチのリードに2時間かけていたようでして。呪いって効くもんだなと思いながら支点とザイルを回収してさあ帰りましょう。あそこをあんな暗い中歩いたのは初めてでしたわ。そんななか最後尾の山本さんの姿が見えない。死んだか。と思ったら疲労困憊で遅れていただけでした。あそこまで辛そうだと申し訳ない気分になってくるなって。

ともあれ皆無事に帰れました。よかったね。冬合宿行ってきます。書いてるうちに不安が増幅しました。ありがとうございました。

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森くん、合宿前にありがとう!念願だった森くんのブログを読めて、原はとても嬉しいです。スマホのアルバムを確認したら写真が数枚あったので、貼っておきます。1枚目は早朝の懸垂下降時の写真ですね。このとき丁度森くんが降りてました。

2枚目は本文でも言及されていたマルチピッチの様子。

 

これは登り返しを終えた時に記念に撮りました。空が綺麗な色に染まってます。この後急激に暗くなってびっくりしましたね。

色々あった一年でしたが、今年も後りわずか!みなさん、安全第一で冬合宿楽しんできてください

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比叡山にて マルチピッチとエンドウォール偵察

2024年12月16日 | 週末の活動・個人山行記録etc...

                                                     写真 第一スラブスーパーⅤ+の7p目をリードする岩井先輩

  初めて筆をとります、一年の木下です。毎週更新といっておきながら、遅くなってすいません。先日、12月7日から8日にかけて比叡山、日向神にてクライミングを行いました。現役部員の参加者は私と岩井先輩のみ。OBの船越さんが関東の友人と比叡、日向神に行くのに同行させてもらう形で久しぶりの比叡へ一路向かいました。他部員が歩荷している中でのクライミング…どこか背徳感がありますね。

さて、比叡山は「晴天なれども、風強し」といった状況でかなり寒かったですが、我々学生パーティーが取り付いた第一スラブは日光が当たり比較的暖かかったです。逆に、ニードル左岩稜に取り付いた船越さんたちは日陰と強風でひどい目にあったそう。冬の比叡はスラブやな。

前座はそれくらいにして本題に入っていきます。私たち学生パーティーは、「第一スラブ スーパー」の方に取り付きました。第一スラブは比叡の中でも初めてルートが開かれた記念すべき場所だからぜひとも登りたかったこと、Ⅴ+のグレードを登ってみたかったことの2点からこのルート選抜です。先輩と二人、60mシングルザイル且つ釣瓶で登ったため、ザイルの絡みなど一切起きず、快適なマルチピッチを楽しめました。2p目でスーパーのルートがいまいちわからず、一度ノーマルの方に行ってしまったことぐらいしかトラブルらしいトラブルは起こらず、良き登攀でした。(2p目は一度短いクライムダウンをしてスーパーの方へ復帰しました。ここが、一番危険だったと思います。)Ⅴ+の7p目も難なく突破。登攀的には一番楽しかったです。このぐらいのグレードが何ピッチも続けばより充実していたかもしれません。今後の登攀の為に末尾にこのルートの注意点をいくつか書いておこうと思います。読みたい方は下へ。2p目にごたついたとはいえ、1p~8pまで3時間もかからず登り切りました。やはり、マルチは釣瓶で登りたいものです。いつも登攀中は余裕がないためか、マルチピッチの写真が全然なかったので、来年の新歓時を見据えて幾枚か登攀中の写真を撮ってみました。

6p目終了点より

5p目途中より下を見る

4p目終了点から上を見る

1p終了点より2p目途中のビレイ点らしきところに止まるリードを見る

写真を撮ってみたものの、高度感が出ずなかなか難しい。やはり、現地に行かねばわからない。

マルチピッチ終了後、クラックのルートが集まるEnd Wall を視察してきました。上から回り込めてトップロープが取れるルートも多く、次回来た時は一日中取り付きたいものです。

あのクラックを見たら登りたくなってしまう。

エリアは第一から第三まであるらしく、まだ開拓中と思われるルートがいくつか見受けられました。ワイドからフィンガーまでよりどりみどりです。クラックもぜひともやっていきたいところです。

このあたりから、私の体調が急下降し始め、二日目の日向神は発熱のため朝から自宅まで送っていただいた。船越さんご迷惑をおかけしました。

岩井先輩は花鳥風月とかに取り付いてみたりしていたらしい。今回は本来2回の登攀合宿で行く予定であった比叡1スラにようやっと取り付けたので良かったです。体調管理には気をつけよう(戒め)。

以上、お付き合いありがとうございました。

今後の活動用に

トポ引用 k1hut.yuki-mura.net/hieizantopo.html

1p ボルト沿いに登ってゆく。途中ラッペルが見えるが、無視して直登。左手に残置のスリングがいくつもかけられた木で支点を作って終了

2p 上に貼ってある写真のように、1p終了点から歩いてトラバースし、左上へ抜けてゆく。ピッチの途中で終了点に使えそうなボルトが2本打ってあるが、少なくとも60mザイルでは、無視してよいだろう。50mザイルの場合は切った方がよいのかもしれない。

3p 中間支点が実質1本しかないので、簡単だが、足を滑らせないように細心の注意を。途中で右に方向転換するときにフォロワーのザイルの流れを考えてピナクルかカムか何かで中間支点を1本設けることをお勧めする。

4p 一段バンドに上がり込んで、亀の甲スラブを避けるために少し右にトラバースする。中間支点があるから明瞭。

5p~6p 5p目の終了点がないため、連結して登る。50mあるので、60mザイルをもってゆくこと推奨。50mザイルの場合は、ビレイ点を少し上の立木まで上げるとか、ビレーヤーができるだけ上でビレイしてあげるなどの工夫がいるかもしれない。

7p Ⅴ+のピッチ。難易度が一番高いためか、ボルトがこれまでの比にならんほど打ってあるので、最悪A0で抜けられるだろう。

8p 終了点は立木。残置スリングがあるのですぐわかる。

帰還路は一般登山道に出るまで割と危険であるから、留意。

それでは。

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