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預言者伝【番外編7】

2015年07月02日 | 預言者伝関連
アリー・イブン・アビーターリブ(アッラーの御満悦あれ)は次のようにも言いました:

《彼(アッラーの祝福と平安あれ)は、喜びを常とし、性格は容易で、感情は繊細で、下品でなく、粗野でなく、うるさくなく、多く非難することはなく、吝嗇ではありませんでした。ご自身が欲しないことには無関心で、(人に何かを与えることから)失望されることはなく、それについて応じることもありませんでした。彼は、次の3つからご自身を放棄されていました:議論、高慢、己に関係のないこと。また次の3つから人々を放棄されていました:誰も非難せず、咎めず、人の弱点を探さず、人の報奨を願うときにのみ話されました。彼が話されると、同席の者たちは、頭を下げていましたが、まるで彼らの頭上に鳥がいるかのようでした。彼が沈黙すると、彼らは話しました。彼らは、彼の前で言い争うことはなく、彼の前で話す者が話し終えるまで、彼らは聞き入りました。彼の前での彼らの会話は、彼らの最初(で最善)の者の話でした。彼は、彼らが笑うことで笑われ、彼らが驚くことで彼も驚かれました。また、来訪者の話し方や質問の粗暴さに耐えられたのですが、教友たちは来訪者をわざわざ連れてくるのでした。そして彼は言われました:おまえたち、用事を求める者を見たら、援助しなさい。また彼は、身丈にあった、適切な褒め言葉だけを受け取りました。また、話している者が度を越さない限り、その話を遮ることはありませんでした。その時は、禁止の言葉をかけるか、立ち去りました。》



《人々の中で最も胸が広く、正直で、人付き合いが丁寧で、付き合えば寛大なお方です。彼を見る者は、自然と彼を敬い、彼と交わって、彼を知ると、彼を愛するようになります。彼を描写する者は、次のように言いました:彼以前にも、彼以後にも、彼のような人を見たことがない(アッラーの祝福と平安あれ)。》


アッラーは、彼(アッラーの祝福と平安あれ)に、美の衣を御着せになり、愛情と畏怖を投げかけ給いました。ヒンド・イブン・アビーハーラは彼を描写して言いました:

《彼は、偉大で、偉大な者として接せられ、その輝くお顔は、満月の夜の月の輝きのようでした。》



また、アル=バラーゥ・イブン・アーズィブ(アッラーの御満悦あれ)も彼を描写して言いました:《アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、中位の背丈でした。私は、彼が赤色の上着を羽織っておられるのを見ましたが、彼よりも美しいものを見たことがありません。》アブーフライラ(アッラーの御満悦あれ)も描写して、次のように言いました:《彼は、中くらいだけれども、それよりも少し高い背丈で、肌はとても白く、髭は黒く、口元は美しく、まつ毛は長く、肩幅の広いお方でした。彼のような人を、前にも後にも見たことはありません。》アナス(アッラーの御満悦あれ)も言いました:《アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)の手の平よりも柔らかいディーバージュ(絹織物の一種)や絹に触れたことはありません。また、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)の香りより芳しい香りを嗅いだこともありません。》

(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P422〜424)