212.ハワーズィンへの捕虜の返還:
14名から成るハワーズィンの代表団がアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のもとにやって来て、捕虜となってしまった自分たちの仲間を返してもらえるよう、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に懇願しました。彼は言われました:おまえたちが見ているとおり、わたしには共にいる人たちがいる。わたしがもっとも好む言葉とはもっとも真実を帯びたものである。そこで、おまえたちはおまえたちの子どもたち・女たちをより好むのか、それともおまえたちの財産を好むのか?
ハワーズィンの代表団は言いました:わたしたちは他の何かを子どもたちと女たちと同等に扱ったことはありません。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:ではわたしが朝(黎明と日昇の間)の礼拝を済ませたら、次のように言いなさい:まことにわたしたちは人々が執り成してくれるようアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に懇願します、またアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)がわたしたちに捕虜を返してくださるよう、人々に懇願します、と。実際に彼(アッラーの祝福と平安あれ)が朝の礼拝を済ませると彼らは立ち上がって、先ほどのように言いました。そこでアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:わたしとアブドゥ=ル=ムッタリブ(彼の祖父)の子孫に属するものはおまえたちのものである。おまえたちのために人々に尋ねてやろう。そこでムハージルーン(マッカからマディーナに移住した人たち)とアンサール(ムハージルーンを迎えたマディーナの人たち)は口をそろえて:わたしたちに属するものはすべてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のものです、と言いました。
しかしムスリムの中のタミーム家、ファザーラ家、サリーム家だけは自分たちが得た捕虜の返還を拒みました。そこでアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:まことにかの人々(ハワーズィンの代表団)はイスラームに帰依してこちらにやって来た。わたしは彼らの到来を待っていたのだ。わたしは彼らに選択させたが、彼らは他の何かを子どもたちと女たちと同等とみなさなかったのである。そこでおまえたちのところにこの捕虜に該当するものがいて、その返還に同意してくれる者はそうしてほしい。己の権利にしがみ付きたい者も彼らに返還してくれるよう。そうする者にはアッラーがわれわれに戦利品を与え給う際に一配当につき6つの配当を与えよう。
人々は言いました:わたしたちはアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に同意いたします。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:わたしはおまえたちのうちの誰が満足し、また誰が満足しなかったのかはわからないが、おまえたちの長者たちがおまえたちの事柄を決めるまで戻っていなさい。人々はハワーズィンの代表団に女たちと子供の捕虜を返還し、誰一人として反対する者はいませんでした。そしてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は捕虜一人ひとりに服を着せました。
213.繊細さと寛大さ:
アッ=シャイマーゥ・ビント・ハリーマ・アッ=サアディーヤがアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)の乳姉妹であると人々が知らないまま荒々しく彼のところに連れてこられました。彼女は信徒たちに訴えました:あなたたちは私があなたたちのリーダーの乳姉妹であることを知らないのですか。しかし人々は彼女を信じることができなかったためアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のところに連れて行ったのでした。ア=シャイマーゥがアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のもとに到着すると彼に言いました:アッラーの使徒様!まことにわたしはあなた様の乳姉妹です。彼は言われました:ではそのしるしとは何だろう?彼女は言いました:私の背中に、あなた様を背負っていた時にあなた様が噛んだ跡があります。そのしるしを知ったアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、ご自身の上着を彼女のために広げ、その上に彼女を座らせました。そして次のように言われました:わたしのところでの滞在を望むなら、歓迎しよう。もしあなたを喜ばせ、その後に自分の家族に帰ることを望むならそうするのも良い。アッ=シャイマーゥは言いました:いいえ、わたしを喜ばせ、わたしを家族に返してくださることを望みます。
アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)が彼女を喜ばせると、彼女はイスラームに帰依しました。するとアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は彼女に3人の男奴隷と一人の女奴隷、ラクダ、羊を贈りました。
(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P356~357)
14名から成るハワーズィンの代表団がアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のもとにやって来て、捕虜となってしまった自分たちの仲間を返してもらえるよう、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に懇願しました。彼は言われました:おまえたちが見ているとおり、わたしには共にいる人たちがいる。わたしがもっとも好む言葉とはもっとも真実を帯びたものである。そこで、おまえたちはおまえたちの子どもたち・女たちをより好むのか、それともおまえたちの財産を好むのか?
ハワーズィンの代表団は言いました:わたしたちは他の何かを子どもたちと女たちと同等に扱ったことはありません。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:ではわたしが朝(黎明と日昇の間)の礼拝を済ませたら、次のように言いなさい:まことにわたしたちは人々が執り成してくれるようアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に懇願します、またアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)がわたしたちに捕虜を返してくださるよう、人々に懇願します、と。実際に彼(アッラーの祝福と平安あれ)が朝の礼拝を済ませると彼らは立ち上がって、先ほどのように言いました。そこでアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:わたしとアブドゥ=ル=ムッタリブ(彼の祖父)の子孫に属するものはおまえたちのものである。おまえたちのために人々に尋ねてやろう。そこでムハージルーン(マッカからマディーナに移住した人たち)とアンサール(ムハージルーンを迎えたマディーナの人たち)は口をそろえて:わたしたちに属するものはすべてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のものです、と言いました。
しかしムスリムの中のタミーム家、ファザーラ家、サリーム家だけは自分たちが得た捕虜の返還を拒みました。そこでアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:まことにかの人々(ハワーズィンの代表団)はイスラームに帰依してこちらにやって来た。わたしは彼らの到来を待っていたのだ。わたしは彼らに選択させたが、彼らは他の何かを子どもたちと女たちと同等とみなさなかったのである。そこでおまえたちのところにこの捕虜に該当するものがいて、その返還に同意してくれる者はそうしてほしい。己の権利にしがみ付きたい者も彼らに返還してくれるよう。そうする者にはアッラーがわれわれに戦利品を与え給う際に一配当につき6つの配当を与えよう。
人々は言いました:わたしたちはアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)に同意いたします。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:わたしはおまえたちのうちの誰が満足し、また誰が満足しなかったのかはわからないが、おまえたちの長者たちがおまえたちの事柄を決めるまで戻っていなさい。人々はハワーズィンの代表団に女たちと子供の捕虜を返還し、誰一人として反対する者はいませんでした。そしてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は捕虜一人ひとりに服を着せました。
213.繊細さと寛大さ:
アッ=シャイマーゥ・ビント・ハリーマ・アッ=サアディーヤがアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)の乳姉妹であると人々が知らないまま荒々しく彼のところに連れてこられました。彼女は信徒たちに訴えました:あなたたちは私があなたたちのリーダーの乳姉妹であることを知らないのですか。しかし人々は彼女を信じることができなかったためアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のところに連れて行ったのでした。ア=シャイマーゥがアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)のもとに到着すると彼に言いました:アッラーの使徒様!まことにわたしはあなた様の乳姉妹です。彼は言われました:ではそのしるしとは何だろう?彼女は言いました:私の背中に、あなた様を背負っていた時にあなた様が噛んだ跡があります。そのしるしを知ったアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、ご自身の上着を彼女のために広げ、その上に彼女を座らせました。そして次のように言われました:わたしのところでの滞在を望むなら、歓迎しよう。もしあなたを喜ばせ、その後に自分の家族に帰ることを望むならそうするのも良い。アッ=シャイマーゥは言いました:いいえ、わたしを喜ばせ、わたしを家族に返してくださることを望みます。
アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)が彼女を喜ばせると、彼女はイスラームに帰依しました。するとアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は彼女に3人の男奴隷と一人の女奴隷、ラクダ、羊を贈りました。
(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P356~357)