159.ムハージルーンの控えめさ:
信徒たちはマディーナに到着すると、その中のムハージルーンがアンサールに、かつてアンサールに譲られたナツメヤシを返還しました。ハイバルの戦によって、多くの戦利品を手に入れたからです。ウンム・スライム(アナス・イブン・マーリクの母)はかつてアッラーの使徒(祝福と平安あれ)にナツメヤシを贈ったことがあり、彼はそれらを彼の幼少のころからの召使であったウンム・アイマンにあげて、そしてウンム・スライムにかのナツメヤシを返しました。ウンム・アイマンには代わりに各ナツメヤシに10本のナツメヤシを与えました。
160.改めのウムラ:
ヒジュラ歴7年には、アッラーの使徒(祝福と平安あれ)と信徒たちはマッカに入りました。クライシュの人々は彼を制することなく、彼の望むようにさせ、自分たちの家を閉めて、カイカアーンの山に登り逃げました。アッラーの使徒(祝福と平安あれ)はマッカに3日間留まられ、ウムラを行われました。これについてはアッラーが次のように仰せです:「確かにアッラーは、彼の使徒にその夢を真実によって正しいものとなし(実現させ)給うた。必ずやおまえたちは、アッラーが御望みならば、安全に禁裏モスクに入るのである。おまえたちの頭を剃り、また、短くして、おまえたちは恐れないで。それで、彼(アッラー)はおまえたちが知らないことを知り、それ(禁裏モスクに入ること)より前に近い勝利を授け給うた。」
161.女児の養育のおける競い合いと平等にされた信徒たちの諸権利:
イスラームの影響によって、人々の考えや気持ちがとても大きく変わりました。かつてアラブ貴族たちが恥ずかしがり、ある部族では恥から逃れるために生き埋めにされる対象であった女児が、信徒たちの間でその養育権を奪い合うような愛おしい存在になりました。
また彼らは平等で、徳や権利以外において誰かを優先することなどありませんでした。かつて預言者(祝福と平安あれ)がマッカからの出発をお望みになった際、ハムザの娘がおじさん!おじさん!と行って彼を追いかけてきました。そんな彼女を止めたのはアリーで、彼女の手を取って、妻のファーティマに:君の父方のおじの娘だから手厚く接するようにと言いました。この娘の件でアリーとザイドとジャアファルが争ったのですが、アリーは:彼女は私の父方のおじの娘だ、ジャアファルは:彼女は私の父方のおじの娘である上、彼女の母方のおばは私の妻だ、ザイドは:彼女は私の兄弟の娘だと言い合いました。そこで預言者(祝福と平安あれ)は娘のおばに預けるように裁定しました。「母方のおばは母親に相当する」とも言われ、アリーには次のように言われました:あなたは私から出、私はあなたから出た。ジャアファルには:あなたは外見と性格において私に似た。ザイドには:あなたはわれわれの兄弟だ、と言われました。
(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P320~322)
信徒たちはマディーナに到着すると、その中のムハージルーンがアンサールに、かつてアンサールに譲られたナツメヤシを返還しました。ハイバルの戦によって、多くの戦利品を手に入れたからです。ウンム・スライム(アナス・イブン・マーリクの母)はかつてアッラーの使徒(祝福と平安あれ)にナツメヤシを贈ったことがあり、彼はそれらを彼の幼少のころからの召使であったウンム・アイマンにあげて、そしてウンム・スライムにかのナツメヤシを返しました。ウンム・アイマンには代わりに各ナツメヤシに10本のナツメヤシを与えました。
160.改めのウムラ:
ヒジュラ歴7年には、アッラーの使徒(祝福と平安あれ)と信徒たちはマッカに入りました。クライシュの人々は彼を制することなく、彼の望むようにさせ、自分たちの家を閉めて、カイカアーンの山に登り逃げました。アッラーの使徒(祝福と平安あれ)はマッカに3日間留まられ、ウムラを行われました。これについてはアッラーが次のように仰せです:「確かにアッラーは、彼の使徒にその夢を真実によって正しいものとなし(実現させ)給うた。必ずやおまえたちは、アッラーが御望みならば、安全に禁裏モスクに入るのである。おまえたちの頭を剃り、また、短くして、おまえたちは恐れないで。それで、彼(アッラー)はおまえたちが知らないことを知り、それ(禁裏モスクに入ること)より前に近い勝利を授け給うた。」
161.女児の養育のおける競い合いと平等にされた信徒たちの諸権利:
イスラームの影響によって、人々の考えや気持ちがとても大きく変わりました。かつてアラブ貴族たちが恥ずかしがり、ある部族では恥から逃れるために生き埋めにされる対象であった女児が、信徒たちの間でその養育権を奪い合うような愛おしい存在になりました。
また彼らは平等で、徳や権利以外において誰かを優先することなどありませんでした。かつて預言者(祝福と平安あれ)がマッカからの出発をお望みになった際、ハムザの娘がおじさん!おじさん!と行って彼を追いかけてきました。そんな彼女を止めたのはアリーで、彼女の手を取って、妻のファーティマに:君の父方のおじの娘だから手厚く接するようにと言いました。この娘の件でアリーとザイドとジャアファルが争ったのですが、アリーは:彼女は私の父方のおじの娘だ、ジャアファルは:彼女は私の父方のおじの娘である上、彼女の母方のおばは私の妻だ、ザイドは:彼女は私の兄弟の娘だと言い合いました。そこで預言者(祝福と平安あれ)は娘のおばに預けるように裁定しました。「母方のおばは母親に相当する」とも言われ、アリーには次のように言われました:あなたは私から出、私はあなたから出た。ジャアファルには:あなたは外見と性格において私に似た。ザイドには:あなたはわれわれの兄弟だ、と言われました。
(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P320~322)