今回も、シリア留学時代にお世話になった、私の大好きなI先生のお話を箇条書きにしたものを送ります。
---
I先生のお話
- 普段は良い性格の人でも、怒るとそうでない人は、「良い性格」を備えた人とは言えません。怒ったときにうまく自我をコントロールすることが、性格改善への大切な道です。
- 《للهم حسنْ خُلقي كما أحسنت خَلقي》
《アッラーよ、私の外見(創造)を良くしてくださったように、私の性格も良くしてください》(鏡を見るときのドゥアー)
- フルクخُلُق(性格):イスラーム法に則っていくこと
アダブأدَب(礼儀):フルク以上のことを実践すること、つまり、アダブはフルクを上回る。まずフルクを洗練させ、アダブに移行する。
- 嘘をつく人は、穴の上に紙を敷いて歩き、転ぶ人のようです。そのため、穴に普通に転げ落ちるより、惨めです。(紙を敷くという防御策を講じているにもかかわらず、転ぶことを防げていないから。)紙を敷いたことで安全を手に入れたとは限りません。その瞬間に助かっても、次の日に転ぶかも知れませんし、そのうち転ぶであろうという可能性は消えません。
- 嘘が許される三つの状況:
①不仲を解消させるとき(仲直りさせるとき)
②敵の前(戦争時)
③夫婦間・・・といっても、夫婦間なら常に嘘を付き合っても良いというわけではなく、愛情の言葉に関してのみ、それが許されます。
- 「性格の改善」は、自我を厳しく訓練することで得られます。「訓練」とは、自我に逆らうことです。また、他人の為ではなく、アッラーの為に「良い性格」であることです。
- ある教友が、御使い(平安と祝福あれ)のところにやって来て、「どのような行いが一番良いですか?」と質問したところ、彼は、「良い性格だ」と言われました。
- 人間は、怒ったときに最も性格が悪くなるものです。
- 「アダブ(礼儀・マナー)」:例えば、大きな声を出さないこと。
『信仰する者よ,あなたがたの声を預言者の声よりも高く上げてはならない。』(49/2)
クルアーン解説者たちは、この節を、教友たちが御使い(平安と祝福あれ)に大きな声を出してはならないとクルアーンが命じていると、解説しています。この言葉を私たちのすべての状況に合わせることが大切です。例えば、生徒は教師に声を上げないこと、などです。
- 以上から、「アダブ」が「フルク」を上回ることがわかります。まず性格を改善し、次に礼儀の改善に移るのです。
- かつて、わざわざ遠くからやって来たのに、動物に嘘をついている学者からハディースを伝承してもらうのをやめた人がいます。
---
イマン