どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

リンとキキ7 結婚

2022-08-25 17:43:00 | 日記


リンは、キキが用意した2人の家に行きます。キキは「リンが大人になったから、もう結婚したよ」と言われます。リンは着ていた服を脱がされて、鏡で別の生き物になった自分に気持ち悪いと感じます。
気がつくとキキも裸になっていて、キキの身体は自分とは全然違う。。。何で?

瓦解してバラバラになったあかりは、身体は元に戻っても思考力は子供。再生した身体は乙女。アオイに寝たと罵ったけれど、あの言葉はキキに刷り込まれたもの。意味は分かってないのです。

地下室に何年いたか分からないけれど「結婚すると幸せになるお話」を繰り返し聞いていたリンは、結婚が意味するものは知りません。キキが後ろから近づいて来て。。。破瓜の痛みに泣き叫びます。1日に何回も何回も。着ていた長襦袢も隠されて、ずっと裸のまま。

幸せは痛いことなの?

10日後、キキが眠った隙に逃げようとリンは決めます。でも、この家は崖の窪みに建っている。


リンは、全裸でこの崖を登り逃亡します。あかりは、飛翔の能力も持っているのに、覚えていません。傷だらけで崖登りをします。登り切って、草原を走って逃げます。自分では走ってると思っていますが、実際は飛翔してキキから離れていきます。

そして、建物を見つけます。宝物殿。王室の所有の極秘の建物です。この中には、宝物どころか魔に繋がるものが隠されています。
リンは狭い通気口から、この中に入り敷いてあるゴザを体に巻き付けて、やっと安心して10日ぶりに眠りに落ちるのです。


この宝物殿は、ストーリーの初期から何度も出てきます。
鍵が何重にもかけられて鍵はアオイが持っています。アオイが高天原にいない時は、ヒカルが持っています。
母親のあかりは、そんなものがある事も知りません。娘の桃花が、その存在に気がついて中に忍び込んでアオイに激怒され、宝物殿は移動されます。
桃花は、所蔵品の「日記」を読んでしまった事で自分の出自を知ります。

リンキキは、この先、アオイが早川葵であった過去に話が移っていきます。
前カノの佐々木瑠美との一年の付き合い。その時間に、あかりとアオイは遡ってしまいます。
正気になったあかりが、後悔で懺悔しながら消えたアオイを探す物語。キキはキキでリンを探して歩きます。

続くかもしれない。



リンとキキ6 別れ

2022-08-24 17:19:00 | 日記


あかりは元の姿になり目を覚ますとベッドから飛び降りアオイに向かって「アオイ!お前は私が居なくなり1日も経たずに、あの女と寝ただろう!キキから聞いて私は知っている!」と叫ぶと部屋を飛び出してテラスの方に走って行きます。

テラスには、待ち構えていたキキがいます。キキは言います。
「ありがとう。王の息子。私では、どうしてもリンをあれ以上大人にすることができなかった。だから、お前にリンを任せた。リンは大人になった。これで、結婚できる。リンが重い気の病なのは、お前たちのような不実な男に弄ばれたからだ。私は違う。安心しろ。」
言い終わるとリンとキキは消えてしまいます。

アオイが、あかりが居なくなってから、1日も経たずに現れた前の女と寝たのは事実です。これもキキに嵌められたのです。
その時に、カケルは「お前の行動は犯人に利用される❗️」とアオイを怒鳴りつけました。

キキの髪は赤みがかって目は赤。アオイやカケルと同じ赤族の男です。赤族は、存在する間に一度だけの恋をする。それが、成就しなければ、ずっと1人。キキは、子持ちの人妻のあかりに片思いしました。
あかりの記憶を掴み取り、それを見たキキは、カケルとアオイが彼女に酷いことを過去にしていた事を知ります。

彼女は他国の女。心変わりをする。不実な者から奪って私が幸せにすると決意しました。
キキは、赤王宮の図書館司書兼責任者。真面目で内気で礼儀正しいので有名な存在でした。その頃の名前はシン。シンは、約130年前の高天原の戦いで、あかりを庇って消滅したと思われていました。

シンは消滅したと言うことにして時を待っていました。綿密に計画を立てながら。顔貌も名前も変えて。
本当の顔は、この絵の顔でもないんです。

自分を見つめるあかりの冷たい目を見てアオイの心は折れてしまいます。泣き叫び暴れる父親に息子のヒカルが医療処置を行い「心が離れたのなら別れた方が良いと私は思います。」と冷静に言います。

その後、生きる屍になってしまったアオイを連れてカケルは赤界(赤国)に帰ります。
赤王宮の隠し部屋にアオイは入れられます。そこで、カケルはアオイの父セキから、赤族の宿命について真実を聞かされます。
一生に一度の恋。これが叶わなかったら、壊れたら、心が折れたら、消滅する。
セキは「この子は純潔の赤族。弱いんだよ。もう、ダメだと思う。カケルは消えるまで付いていてあげてくれ。」そう言って部屋を出て行きます。

2人とも人間だと思い込んでいた頃、中学一年で出会った2人。2人とも「変なやつ」で本当の友達が出来なくて。。。そんな俺たちが気が合って、アオイは背が小さくて、女の子みたいな顔で。。。カケルはボロボロ涙をこぼしながら、「シンは片思いでも100年以上生き続けてる。心が強くないとダメなんだ❗️アイツの上を行かないと終わりなんだ!あかりを取り戻すんだ❗️俺も一緒に頑張るから、諦めるな❗️」とアオイに声をかけ続けます。

娘のさくらから花の指輪を借りてきてアオイの小指に嵌めて、人間だった頃の話もします。結婚出来なかった。せめて指輪をと、あかりにプレゼントした指輪。葵の花のデザインのルビーの指輪。

いつも、泣くのを我慢してるような表情をする田中あかり。指輪を嵌めてあげた時の嬉しそうな表情。それが現実のようにアオイに見えた時、やっとアオイの赤色の気が戻ってきます。

カケルは隠し部屋に赤王宮の官服を持ってきていました。アオイは、それに着替えて目立つ長い髪をカケルにバッサリ切ってもらい、隠し部屋から出て高天原に戻ります。

アオイが茫然自失になっていたのと同じ頃、リンも大変な目に遭っていました。

続きます。

「リンとキキ」は、「Crystal Ball」の第5パートです。

1は高天原の罪人カケルの人間界の「最終弁論」である「思し構い」の話。

2は、人間になった田中翔とシャインの結婚に至るまでの話。

3は「愛情の行方」翔とシャインの別れ。子供の大輝とエリカの人生をも左右する翔の過ち。

4は「高天原の戦い」
まだ、細部が詰められていない。

5がリンキキです。全部、漫画では描けないので、文章とイラストだけになっちゃうのが多いかな。






リンとキキ5 復元

2022-08-23 15:37:00 | 日記


妻を元に戻す方法を考えているアオイ。
そもそも、妻は気の弱いフツメンの自分の何処に一目惚れをしたのだろうと昔のことを考えます。

そこで、かなり前に母親のエリが言った一言を思い出します。
「先に惚れたのはお前。こうして誘惑したのだ。」
その通りしてみますが、反応なし。


そこに、見つかったと知らせを受けたカケルが20年ぶりに訪ねてきます。カケルを見るなり「お兄ちゃん」と言うリン。あかりは、カケルをお兄ちゃんと呼んでいました。これで、アオイは気が付きます。
リンという女の子は本当は居ない。ここにいるのは、あかりだと。

そして、「あかり、今日は何日?」とリンに尋ねます。「夏休み」「じゃあ、明日は?」「9月1日」と言った瞬間に石鹸を手から落とします。このやり取りは、アオイとあかりには大きな意味を持っています。

魂が抜けたようになったリンにアオイはキスをします。最初は抵抗する女の子が、大人しくなるにつれ、部屋中にムスクの香りが。。。カケルは、これか。。。と唖然。

早川葵が神澤翔に「君はムスクの香りを知っている?」と言った日から約1700年後、カケルは、初めて意味が分かります。

リンと呼ばれた子供の外見が元のあかりに戻って行きます。身体が成長し、長い少し癖毛の黒髪、赤い唇。年齢は二十代半ば。
彼女は大人の長襦袢を着てベッドで横になって眠り続けています。

続きます。

「Crystal Ball」

とんでもない長編。この物語のラストは「僕はイノセントなものを探してる」
作中話「イノセント」のセリフなんですが、このセリフで締めようかなと思ってます。

人は死ぬ時、何も持っていけないのに、なぜ物や金を欲しがり、他者と比べる事でしか満足感を得られない人が多いのか。好きなことがあって、それができる幸せ。叶わぬ夢を追い求める地獄の日々でさえ、死んでも持っていける経験という宝だと私は思います。






リンとキキ4 夫婦

2022-08-22 10:42:00 | 日記


アオイは政務からは引退して町医者になっています。
リンという子供になってしまった妻を診療所にも連れて行きます。

不老不死の民が罹る唯一の病「気の病」。アオイは精神科の医師。息子のヒカルは外科医、孫のアズサは内科医。3人とも人間の医者でした。

リンとアオイは、同居しています。ご飯もお風呂もお布団も一緒。でも「おじさんは、私のお父さん?」と尋ねるリンに「そうだよ」と答えます。

「キキは、いつ来るの?大人になったら結婚するの」とばかり言うリン。アオイが拾った石鹸を返してもらって持っています。ぼんやりしています。今ひとつアオイを信頼していないのもアオイは分かっています。

どうやったら、元に戻るのか。。。アオイは、毎日考えています。リンに優しく接しています。

そもそも、キキに付け入られた原因は、アオイが過去にした女性問題だと分かっているからです。
どんなに後悔しても無かったことにならない。

リンの寝顔には妻の面影があります。元の姿に戻す方法は、在るはず。

裏切りは、許しても忘れない。

カケルの妻シャインが、カケルに再会してヨリが戻ってからも、長い間カケルを〆るのもこれです。
ブタのぬいぐるみを窓にずらっと並べたり。。。「男は女を外見で好きになる。アンタみたいにブタが好きなのもいるけど。」と、何かというとブタを話題にだします。
カケルは、その度に土下座。

アオイは、命懸けで償うことになります。

続きます。


リンとキキ3 捨てられた子

2022-08-19 07:11:00 | 日記


成長が止まっているリンは、ずっと一緒にいて世話をしてくれたキキに置き去りにされます。
この子の精神年齢は、外見よりさらに幼く5才程度。宿屋で座って泣いていることしかできません。
赤い髪、赤い目の魔物が4匹近づいてきています。

4匹の魔物は、リンを保護しにきたリンの夫と息子達。この後、夫は泣きながら怯えて逃げる子供にされてしまった見たこともない子供になってしまった妻に苛立ち、イライラをぶつけます。

また、このところ私の調子が良くなく、絵が描けません。
この「リンとキキ」のパートで「Crystal Ball」は終わります。

絵は描けなくてもストーリーを考えることはできるので、昨日、本筋のラストまで辿り着きました。
残っていたキャラ達の問題の解決の行方も落とし所がつきました。

「Crystal Ball」は、あかりの特殊能力を引き出す水晶球でもあり、それは力を封じるものでもあります。
そして、苦しみながら少しずつまともな人間になっていくカケルという汚れた普通の人間の話です。

本当のカケルは透き通った秀麗なる者。
彼自身が水晶球。