Four Season Colors

現代詩とスポーツ、エンタメ、時事など雑文を掲載
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ツキイチ映画館(2022年08月)

2022-08-29 | 雑文
月に一度は、映画館へ。2022年8月は、
「ソニック・ザ・ムービー/ソニックVSナ
ックルズ」(アメリカ・日本)。

セガのゲームである「ソニック・ザ・ヘッジ
ホッグ」を原作とするハリウッド映画の2作
品目。

主人公は、二足歩行で人語を話し、音速で走
る地球外生命体の青いハリネズミ。

ストーリーは前作で地球外に追い出された悪
役が地球に戻り再び悪だくみをするので、そ
れを阻止するというハリウッドテンプレート。

舞台は現代、地球はアメリカであるので、主
人公と新キャラの2キャラ以外は実写。

前作1作目は、期待せずに観たところ意外に
面白く、とても楽しめた作品。

であるにも関わらず、今作も予告を見るかぎ
りはあまり面白そうには見えず、どちらかと
いえば不安があった。

が、結果的には前作と変わらずとても面白い。

ジャンルはハイテンションコメディ系である
が、最初から最後まで一定のテンポで飽きる
ことなく楽しめる。

その最大の要因となっているのは、これも前
作に引き続き悪役であるエッグマンこと「ド
クター・ロボトニック」。

俳優であるジム・キャリーの演技が本当に面
白く、実は主人公はこちらといっても言い過
ぎではない。

コメディとなると翻訳も重要になるが、吹き
替えが演技にとても合っていて、笑いを加速
されてくれる要因となっている。

地球外生命体の新キャラ2キャラも違和感な
く、CG合成系実写映画としての完成度が高
い。

フィクションとリアルの無理のない融合は、
コメディだからこそではあるが、これを全力
でつくるハリウッドはさすがである。

大人も子供も楽しめるから、出来ればそうし
ていたとは思うが、もう1か月くらい早く上
映を開始していれば。

前作を楽しめた人は、安心して楽しめる作品。

ままに

2022-08-25 | 
その場所にいるのに

その場所にずっと遠く

欲しいままにしても

願うままにはならない

その流線にはるかに

その流線にもっと輝く

在りのままにしても

我がままにはならない

タイキシャトル

2022-08-22 | 雑文
日本競馬は25頭目の顕彰場であるタイキシ
ャトルが、8月17日に老衰により亡くなっ
た。

28歳まで生きたということで、天寿を全う
したかたちのよう。

1997年から1998年にかけて国内G1
を4勝、海外G1を1勝した名マイラーであ
った。

当時は自分は、まだまだ知識の浅い(今も全
く深くないが)競馬ビギナーだった。

当然にリアルタイムで見たレースも少なく、
それゆえに、美しくて強い栗毛の走る姿は、
今まで強く強く印象に残ることとなる。

その頃は国内保護の制度が残っていて、タイ
キシャトルも外国産馬の宿命を背負った競走
馬生活を送った。

それはただ単に時代であるのだけれど、これ
もまた、それゆえに、この名マイラーが誕生
した要因ともいえる。

外国産馬=(イコール)速いという位には単
純で、その見慣れぬ父親と血統は、それだけ
でワクワクを喚起した。

近年ではウマ娘への登場もあり、動画サイト
ではメイショウドトウとともに穏やかな日々
の生活を見ることもできた。

むやみやたらに競馬を美化するつもりはない
ので、美辞麗句もピュアな感動も述べはしな
い。

引退馬の生活を見て感じるのは、そこに、自
分の認知する個体の生命があるということの
安心だけである。

ただそれだけのことが、これまではとても難
しく、薄情ともいえる忘却も生んでいた。

こうして「さようなら」までがそれほど距離
のないものであることは、とてもありがたい
ことなのだと思う。

競走馬であったことの幸せはわからないが、
名馬の命の終盤から終わりが、皆に愛され続
けたことは、悪いことではないと信じている。

8月の暑い夏の日に、感謝の想いをこめて。

夏の天色

2022-08-18 | 
立ち漕ぎで登る住宅街の急坂

白壁を過ぎて限界も近い心拍

早歩きで息を整えて取る帽子

三重四重に音の鳴り降る木陰

指先まで届ける達成感と糖分

一年分だけ高さの増した俯瞰

つばの上空にただ広がる天色

下り道の速度に比例する空腹

ライブ放送

2022-08-15 | 雑文
気がつけば、スポーツにしろ動画サイトにし
ろ生放送、ライブ放送ばかりを見る生活が続
いている。

テレビ全盛のころからライブ系を好む傾向は
あったが、意図的に録画機能のない生活をし
ているため初回放送でなければ機会もない。

この文章も動画サイトのライブ放送を見なが
ら書いているくらいなので、割と重症に思え
てきてしまうくらいに。

映画やドラマのような作品としてパッケージ
を求めるものは、当然にライブはあり得ない。

が、スポーツや対戦系のゲームでいう名勝負
は、試合というパッケージで考えればライブ
でなくとも面白く、価値もある。

それでも個人的には、そうした過去のものに
対してなかなか積極的になれず、つい結果平
凡なライブ系に時間を費やしている。

何がそれほど魅力なのかとなると、真っ先に
浮かぶのは見ている時点での不確定な未来と
結末か。

では、たどり着く結末が明確なライブ系は見
ないかとなると、そんなことはない。

となるとただ単に、同じ今を生きている誰か
のまさにその「今」を見ることに興味がある
のかもしれない。

ノンフィクションもまた、それ自体は過去で
も、読んでいる自分は間違いなくリアルタイ
ムで当時を進んでゆく。

それでは再放送でも同じではないのかという
ことも言えるが、ライブ系の再放送は、やは
りライブ系の再放送なのである。

初めからパッケージにすることを目的とした
ライブ系(公開収録はちょっと違うが)には、
なるほどあまり興味はない。

言い方を変えれば、現在にしろ過去にしろ、
対象にとって「その時」であることが重要な
のかもしれない。

そんなこんなでぼんやりと、今日もライブ放
送に時間を費やしている。