Four Season Colors

現代詩とスポーツ、エンタメ、時事など雑文を掲載
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2021-12-29 | 
そうとしか思えないのは

いしのような硬さゆえに

しっくりとは来ないのは

いしのない揺らぎゆえに

かみがにじみ惑うならば

そうはならぬ濃さまでに

かみさまから示されれば

しっかり生りきるように

引き継がれる名前

2021-12-26 | 雑文
「大宮が浦和MF武田英寿を育成型期限付き
移籍で獲得「昇格に向けてチームのために全
力で戦います」」(超WORLDサッカー!)

サッカーは詳しくないし、大宮ファンでも浦
和ファンでもなく、武田英寿選手を知ってい
るわけでもないけれど。

英寿という名前に反応して検索してみると、
かの名選手(まだ生きてる)である中田英寿
から名付けられたよう。

伝統芸能等における「襲名」は、日本の文化
の一部といえるが、現代では限定的な古典で
もある。

一方で、血族その他、直接的につながりがな
くても、とある特定の人物の名前を自らの子
供の名とすることもある。

こうした名づけ方は、むしろ昔は少なく、現
代的な名づけ方にもみえる。

伝統的な襲名もよい文化だと思うし、そのジ
ャンルにおける結果的な「〇代目」も、歴史
がある証拠でもあり、よいものだと思う。

伝統芸能ほど重苦しくもなく、同じ世界に進
み、結果が出ることにより、それが次の世代
に繋がる可能性も持つ。

比類なき「初代」だけが初代ではなく、そし
て、いつだって「初代」が生まれる可能性を
秘めてもいる。

どちらにせよ、世代を超えて、いつでもその
名が生きていることは、素敵なことで。

個人的には、野球における「大輔」が引き継
がれることを期待しているのだけれど、今の
ところは、まだ。

それに、もしかしたら、翔平が今後は新たに
引き継がれていく可能性も生まれた。

サッカーも、英寿に限らず、引き継がれそう
な名前が、それこそ沢山あり、こうして引き
継がれるだけの歴史も重ねつつある。

奇抜な、いわゆるキラキラ系でもいいけれど、
大輔とか、英寿みたいな名前で、憧れや期待
から伝統となるのも、またよい。

河川敷の原石

2021-12-23 | 
ポーズとフォームを真似て

勢いよくボールを蹴り上げ

1点づつ展開を想定しては

緩急混ぜラケット振り抜く

スパートまで周回を重ねて

ペダル踏み込み速度を上げ

メットのあご紐を締めては

ひたすら繰り返すトリック

遠く対岸から一瞬だけ光る

河川敷で磨く不揃いの原石

武豊騎手朝日杯初制覇

2021-12-19 | 雑文
日本競馬は2021年、武豊騎手が22回目
の騎乗でG1朝日杯FSを初制覇した。

継続することの大事さを教えられ、感慨深い
ものがあるが、失礼な話、このレースの制覇
は正直なところ難しいと思っていた。

開催が関西となりチャンスは大きくなっては
いたが、G1が2019年以来の制覇である
とおり全盛ではない。

オリンピックを機に引退するアスリートも多
く、プロ野球でも今年は、我らが世代のヒー
ロー松坂大輔が引退した。

大相撲でも、その歴史に永遠に残る横綱であ
る白鵬が引退した。

間違いなく超一流であったアスリートが、衰
えながらも戦い続けることを選ぶことができ
る、よい時代となっている。

そして、その結果、ただ続けるだけでなく、
最前線で結果を残すことも珍しくなくなって
きてもいる。

ファンにとっては、それはとても嬉しいこと
なのだが、年齢というバイアスがどうしても
振り払えずにもいる。

そのバイアスは、新たな世代の台頭を、そし
て今以上の新たな景色を見たいという望みが
あることも影響しているのだろう。

本当に様々なスポーツが広く普及して、それ
ぞれで新旧の世代が混ざり合う時代になった
現代。

一線級を張るベテランたちの存在は、間違い
なく競技に新たに幅を持たせているように思
える。

才能ある若手の勢いを見ると、大抵はベテラ
ンはちょっと厳しく見えるし、実際にベテラ
ンが常勝できることも稀になる。

しかし、一定の力を維持したベテランが多く
存在する競技は、若手だけの状態より確実に
面白い。

将棋でも羽生善治九段が、A級順位戦で2勝
目を上げて踏み止まっている。

確かに数は減ってしまったが、最前線で戦う
我らが世代のヒーローを、少しでも長く見て
いたい。

Ice mirror

2021-12-15 | 
神話の終わりは突然に

安寧の終わりは突然に

亀裂は広く複雑に入り

鏡面はサビに囚われて

濾過されたかのように

漂白されたかのように

純度は高く低温に凍り

氷面はキリに囚われて