10月5日。
良く晴れた金曜日の午前中。
この日は時崎地区の方々がトラックに人力の霊柩車(れいきゅうしゃ)を積み込んで、
資料館に見えられました。
どうです?すごいでしょう?
霊柩車の部分の大きさは、長さが約2.2m、幅が約1m、高さが1.6mくらい。
車輪の直径が0.76mといったところです。
台車の部分は鉄骨で出来ており、ゴム・タイヤが2つ付いていますが、
両輪共にパンクしており押して移動させるには、かなりの力が要ります。
そこで今回、時崎地区の皆さんが、積み下ろしをして下さいました。
資料館の車庫は3台分のスペースがありますが、格納している車両は
2台。真ん中の1台分のスペースには、試掘や発掘調査で出土した
土器や昔の発動機、耕運機などが所狭しと居並んでおります…。
それらを余所に移動する所を探して、どうにか人力霊柩車を格納する
スペースを確保いたしました!
そこへ時崎地区の皆さんが、エイヤ!エイヤ!と人力霊柩車を
運びこんでくださいます!
人力霊柩車には、人がつかんで引っ張る取っ手部分がついていますが、
そこまでいれて丁度ぴったりのスペースしかありません…。
時崎地区の皆さんが、霊柩車の取っ手部分を上手くスチール棚の隙間に
通るように調節してくださいました!
そして、時崎の念仏衆の方々が使っていた太鼓やドラ、オニの白装束なども
一緒に寄贈してくださいました。
今回、資料館に人力霊柩車を運びこんで下さった時崎地区のみなさんです。
記念に一枚パチリ!
これだけの大物、中々運搬するのは容易ではありません。
ありがとうございました!
時崎地区では、公民館を新しくリフォームし、下水道に接続する工事を
なさるそうで、これまでの霊柩車の置き場所が確保できなくなり、処分
せざるを得なくなってしまった…ということで桜川中学の生徒さんが
職場体験に来ていた8月初旬頃からご相談を受けていましたが、資料館
で寄贈を受けるにも収蔵スペースが見つからずに、中々返事を出せずに
いました…。
これまでも同様の人力霊柩車など「大物」の寄贈の申し出があったことは
あるのですが、多くの場合スペースの確保ができず断念していたのです。
し・か・し!今回、市内で人力の霊柩車が出てくるのは、
これが最後かもしれない!!
そういった危機感もあり、何とか無理にでもスペースを確保しました!
時崎地区のみなさんにお伺いしたところ、この霊柩車は平成6年くらいまで
お墓が遠いお家のお葬式で実際に使われていたそうです。
二つとない貴重なモノですので、傷まないようにしっかりエア・パックインで養生し
ブルー・シートでラッピングをしました。
機会があれば、展示室でお披露目することがあるかも知れませんので、
みなさん待っていてくださいね!