お好きな方もいらっしゃるので、
こっそりと言う・・・
今年の大河ドラマ「光る君へ」。
言いたいことは、いろいろあるものの、ガマンしてきた。
しかし・・・・
昨日放送の第24回「忘れえぬ人」は、何なんだ!?
(以下、ご覧になっていない方はおわかりにくいかも、
しばしお許しを)
まひろにとって、道長がそうであるように、
一条天皇と中宮定子が「忘れえぬ人」であることはわかる。
だからといって、一条天皇と中宮定子を
あんな風に描かなくたって良いじゃないか。
セクシー路線を行きたいのかもしれないけれど・・・
盛りが付いただけにしか見えない。
いやいや、セクシー路線はガマンしよう。
にしても、一条帝が政務を投げ出し、
左大臣・道長に丸投げってどうなんだ!?
「あの時代は、とかく道長の専横政治が言われるけれど、
実は、そうじゃなかったんですよ~」
と、ドラマとしては印象づけたいのだろう。
だが、史実を言うなら、一条天皇の御代は、25年に及ぶ。
当時としては異例の長さだ。
実際は道長にとって、その方が都合が良かったのかも知れないが、
ドラマのような色ボケの帝だったら、いくら何でも、
とっくに引きずり下ろされている。
ああ、私の大好きな中宮定子さまと一条帝に
なんてことをしてくれるのっ!
少女の頃から、わたしは定子さまが大好きなのだ。
当初は、紫式部に興味を持った。
中学2年の夏休み、「歴史上の人物について調べる」という宿題で
式部についてまとめた作品?は掲示され、
学年でもちょっとした評判になったくらいだw
ところが、その後、高校で「枕草子」を読むと、
あのキラキラした世界に、すっかり魅せられてしまう。
「源氏物語」より「枕草子」の方が、はるかに読みやすいというのが
大きかったのだけれど。
そこから清少納言、定子さまへと興味は続き・・・
スラスラと「枕草子」が読めるようになりたい、と
大学では日本文学を専攻しちゃったくらいだ。
(実際は、「枕草子」を専門にしなかったのだけれどw)
でも、でも、大好きな定子様、
その後も折に触れ、定子さまを描く新しい小説や評論を読んでは、
数年おきにマイブームがやってきている。
うろ覚えなのだが・・・
去年の暮れに出た、山本淳子先生の最新刊
『道長ものがたり 「我が世の望月」とは何だったのか――』
(朝日選書)。
山本淳子先生は、わかりやすく平安文学をひもときながら
きちんと原文に基づき、史料も視野に入れ、証左なさる。
憧れの存在だ。
先生は、定子様について「高貴な貴族の姫としてだけでなく
有能な女房としての機知と才能を備えた中宮が誕生した」
というようなことを、お書きになっていた。
定子さまの父は、藤原道長の長兄・道隆なので、
高位の家庭に生まれた「后がね」の姫として申し分なく育てられる。
さらに、母・高階貴子は、円融天皇の頃、出仕した有能な「女房」だ。
母からは聡明さ、機知や社交性を受け継ぐ。
つまり、単なる貴族の姫君ではもちえない、
「女房」としての魅力も兼ね備えた中宮が、定子さまだったのである。
一条帝にしてみれば、幼い頃から、身近に育った従姉の定子が
魅力いっぱいなので、他の女性に目が行くはずもない。
定子さま一筋に走るのも当然ではないか。
しかし、決して一条天皇は、定子のみを溺愛したわけではない。
他の「妻」も立て、その後ろに控える実家、大貴族の面子を
潰さないよう配慮していたそうだ。
ご自分の置かれた立場を、しっかり把握できるということは、
政治的なバランス感覚に長けていた証であろう。.
それが、なんなんだ!?
もうひとつ。
去年の「どうする家康」は、
ネットでもボロクソの大合唱だった・・・
時代考証の平山優先生までクソミソ(失礼)に言われたじゃないか!
それが、今年はどうだ!?
批判の声は、さして聞えてこない・・・
これは、知らないからだろうな・・・
「家康」のことは、よく知っているから罵詈雑言だが、
平安時代ってわからないよね・・・だから言えない。
そんなところだろうか?
あるいは、批判をする大河ファンが
今年は、とっくに離脱しているからか。
「光る君へ」では、新しい視聴者の開拓を狙ったのだろう。
実際、恋愛ドラマの要素が強く、少女漫画や韓流ドラマのようで
観やすいとの感想も、身近で聞く。
その意味では成功しているのかもしれない。
でも、大河ドラマをずっと見続けてきたファンが離れていったら
結局、同じこと、いやマイナスなのではないか?
大河ドラマを長年見続けてきたファンは、驚くほど律儀。
辛抱強く視聴する。
かくいう私も「新・平家物語」(1972)以来、
挫折はあれど、毎回観ている。
今年だって、辛くてもw半年もガマンしているではないか!
長年の大河ファンとしては、
来年の大河「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」も、
今のところ、胸躍らず。
それより再来年!
秀吉の弟・秀長を主人公にした大河「豊臣兄弟」に
期待している。仲野太賀さんなら、秀長にはまる、はまる♥
なんだ、戦国史好きなだけじゃん、と、
言わない欲しい。
実は、「光る君へ」も期待していたのだ。
本家ブログで、「どうする家康」を惜しみつつ、
「次の大河は好きな時代なので楽しみだ」ということを書いている。
だから、戦国時代でないからイヤ、というわけではないのだ。
実際、放送当時、評判の悪かった、
松山ケンイチさん主演の「平清盛」(2012)は
大好きだった。
最近でも、オンデマンド視聴しちゃったほどだ。
ちなみに、「平清盛は、
やはり「大河」ファンの夫が唯一離脱した大河w
とりあえず、中宮・定子様がお隠れにあそばすまでは
観るつもりだったが、昨日で、ダメ押し。
ドラマを観て不快になるのも、
ブウブウ文句を垂れるのも、もうごめんだ。
基本的に大河ドラマはフィクションなので、
史実をからめた、一種の「ファンタジー」だと思ってきた。
現に、私も弟も歴史好きだが、「ドラマ」を入口にしている。
そこから、やがて、ファンタジーを越え
歴史を知っていったものだ。
けれど、今回に限っては・・・
う~ん。
これから国語の授業で「枕草子」や「源氏物語」を
扱うとき、「光る君へ」のイメージが強い間は、
先生方も大変だろうな。
・・・・・中学や高校の教壇に立つ、友人知人の顔が浮かぶ。
📷冒頭画像は我家の芍薬、
「光る君へ」OPのイメージに近いかな、と言うことで♫
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おつきあいいただき、どうもありがとうございます。
参考文献も提示しない、個人的な感想文です。
いろいろなご意見があることも、重々承知しております。
「光る君へ」については沈黙を貫くつもりでしたが、
もうガマンできず・・・
この1度だけです、お許しを。
お好きな方、申し訳ございませんでした。
勝手ながら、コメント欄も閉じております。