好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

DS版『蒼き宝石の輪舞曲』プレイ記録。(その4)

2016-02-08 | その他『名探偵コナン』
第4話感想。

「日本独自のキーボード配列に基づいた暗号でのダイイングメッセージ」
自体は興味深いが、それを書いたのがヨーロッパ人というのが違和感ありすぎ。
「殺される寸前に、よくこれだけのメッセージを思いついたものね」
と作中で言われてるんだから世話がない。

犯人がプロの殺し屋なのにも関わらず、
硝煙反応の理屈を分かってないというのも呆れるしかない。
あーゆー事態が起こるから、フツーはオートマ使うんですってば。

それに。
「被害者の死体発見時と殺害時は食い違っていた!」のオチが、
まさか4話連続するとは。
「生きてたと思ってたらもう死んでた」と、
「死んでたと思ってたらまだ生きてた」の繰り返し。

その上、第4話は、主人公たる探偵の眼前で
「死んだふり」が成立というアンフェア描写。
もし小説の叙述でコレやられた場合、
もう探偵を信用できなくなるんですが……。

それでは。また次回。

DS版『蒼き宝石の輪舞曲』プレイ記録。(その3)

2016-02-07 | その他『名探偵コナン』
第3話感想。

第1話はどっしりと地に足の付いた事件だった。
第2話はやや浮つきながらも現実と地続きの事件だった。
第3話になった途端、天空へ吹っ飛んでった。現実感が。

登場人物全員が常識レベルで知ってる親日国家として、
突如出てくる「アンデル王国」。
そこに小五郎と平次が日本代表(!)として
招待されるという超展開に、こちらは唖然。
誰か一人くらい「そんな国聞いた事ない」と言ってほしかった。
嗚呼、ロマノフ王朝のイースターエッグとか描いてた時代はもう遠い。

せめて、異国ならではの風習でもトリックに使われてれば意味があるが。
王国側のキャラは全員、日本語ペラペラ。言葉の壁はゼロ。

創り手としては、コナンと平次を物理的に分断したかったのだろうが。
このストーリーなら普通に、
東京からは遠く大阪からは近い地方を舞台にしても成立する。
地域を牛耳る旧家の地主のお家騒動で何とかなる。
「○歳以上の人」という条件の依頼だからコナンは行けないとすればいい。
と言いますか、日本とヨーロッパで、時差の描写も無いってどうなの……。

それでは。また次回。
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DS版『蒼き宝石の輪舞曲』プレイ記録。(その2)

2016-02-05 | その他『名探偵コナン』
第2話感想。
純粋にミステリとしては、第1話に比べると、随分と無難な作り。
死者が空を舞った次は、生者が無惨に血を噴いたという逆パターンで攻めてきた。

メイントリックは早い段階で察せた。
もっとも、完全密室での他殺体というネタは正直苦手。
現実的に考えるとデメリットしかないからコレ。
密室なら自殺に偽装するか、せめてスケープゴートが必要だ。
こんなやり口では、犯人は解放されない。
証拠不十分でもしょっぴかれるか、一生容疑者として疑われるかだ。

紅に染まったポットの真相は、なかなか猟奇的だったし、
関係者が秘していた「障害」をキーポイントにするのは硬派だった。
(……けどコレ、文にふりがなを要する対象年齢作品でやっていいのか?)

個人的に気になるのは、
製薬会社が宝石を研究するという不可解さ。
薬物と鉱物って共通点ないと思うんだが。
まさか今時、放射性物質ってオチにはならんだろうし……。
(宝石が生体に影響を与えるってのは、別作品にありました)

それでは。また次回。
(※現在第5話プレイ中です)

『業火の向日葵』雑感。(または決別の話)

2016-01-31 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

先に結論。
こうしてコミックスで追う事も、今作で終わりにしようと思う。
探偵アイテムなどの新設定も一切なかった以上、
無理して読む理由も無くなった。

読み終わって激しく後悔した。
『コナンVS怪盗キッド』に喜んでいた、昔の自分に訴えたい。
騙されるんじゃないと。軒を貸して母屋を取られるぞと。

今の私には、キッドと次郎吉の組み合わせというだけで毒。
キッドが新一に化けるのも、過去映画の焼き直しとしか。

純粋にミステリとしても、さほど興味を感じなかった。
犯人の動機は身勝手を通り越して意味不明。
戦争ネタを持ち出すのも、安易と言わざるを得ない。

前にも述べている事だが、私の中の『コナン』は、
あの最悪の醜聞があった2009年9月に終わった。
あの時以来、私は一切『コナン』の音声(ボイス)を聞いていなかった。
先日のソフト群で少しだけ聞いてしまったが、辛くなるのは時間の問題。
良シナリオならあるいはと期待したが、心の傷は今も残ったままだった。
私の中で、あの人の声は今も――愛しくて憎い――あの人で止まっている。
違う人の声では、絶対に聞きたくない。

故に、もう一段、距離を置く。この作品を嫌いにならないために。

それでは。また次回。

DS版『蒼き宝石の輪舞曲』プレイ記録。(その1)

2016-01-06 | その他『名探偵コナン』
『名探偵コナン』のゲームソフト4連作というのを強く勧められた先日。
結果、他ゲームを全て一旦休止して、購入&プレイ中である。
かくて、またも積みゲーが増す。嗚呼、『流行り神』再開はいつなのか。
積ん読も積みDVD(?)も溜まってる。京極作品の文庫もGetしたし、重なるなあ……。

閑話休題。『蒼き~』は、『コナン&金田一 めぐりあう2人の名探偵』
フォーマットを踏まえた、4連作の第1作だそうで。
4つまとめてプレイしないと意味が無いそうで。

取りあえず第1話をクリアした、現時点の感想は、
純粋にミステリとして「恐れ入りました」のレベル。

序盤で伏線を堂々と示して最後に回収、という様式美。
強いて惜しい部分を挙げるなら、このシナリオに、
もっとアップテンポのBGMと、外れコメントなどの笑い所と、
犯人のブレイクモーションを加えてくれれば……って、
それがつまり初期の逆裁なんだよな(苦笑)。

そして嬉しいのが、キャラ達の扱い。
コナンは真剣に事件を追うし、蘭は優しく見守ってるし、
小五郎は保護者の責を果たしてるし、少年探偵団は素直だし、
そんでもって灰原さんが落ち着いてる(←力説)。
自分が愛してたコミックス20巻くらいの描写に会えた。
どうか、この興奮が最後まで続きますように……。

それでは。また次回。
(※追記。祈りは裏切られました。詳しくは後の記事をお読み下さい)

『異次元の狙撃手』雑感。

2015-07-12 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

純粋にミステリとして、レベルは高い。
少なくとも私としては、好ましい内容だった。
すっかり『コナン』から離れて縁遠くなった自分だが、
謎解きの下りでヒザを打ったのは、認める。

構造は『漆黒の追跡者』の発展と言える。
暗号と共に続く殺人事件、その発生箇所をつなぐ事で、犯人の動機が浮かび上がる。
デジタルデバイスなどの地図――平面では分からなかった答えが、
少年探偵団の手作り地図――立体ではじめて分かるという流れは見事と言う他ない。

日本警察とFBIとが(作中で何の説明もなく)、
互いに捜査協力しているのは、ミステリのご愛敬とするべきだろう。
これに文句をつけたら、素人探偵が警察に食い込んでる事までおかしくなる。

ただ、一つだけ納得しかねる点。
今作では、沖矢が狙撃の名手であると明言された。
原作やTVアニメへの補完となる妙手だと思う。
ただ、もともと映画版『コナン』では、原作と地続きの世界観だったのに、
『探偵たちの鎮魂歌』で完全に覆された、という事を忘れちゃならない。
その場その場で根本的な設定を変えるのは、勘弁して頂きたいところだ。

それでは。また次回。

『名探偵コナン』不定期連載化における覚書。

2015-03-27 | その他『名探偵コナン』
書きそびれて、というより避けていた話題だが、書かないわけにいかない。
週刊少年サンデー16号に正式発表された、『名探偵コナン』不定期連載化についてだ。

その該当号は、半ば記念のつもりで購入した。
作者得意のワイヤートリックによる回答編と、
またも新キャラ登場という通常運転だった。

連載の始まった90年代当時、まさかこんなにも連載が
長期化するとは予想できなかった。
私がファンになった連載初期の頃は、
どうか1週でも長く続いてほしいと確かに願っていた。

だが、何事も始まりがあれば必ず終わりがある。
物語という物は、完結(ピリオドマーク)を打たれて初めて評価の対象たり得る。
主人公の「誕生」が描かれた以上、その「完成(ないし終焉)」が必要だ。

『名探偵コナン』という物語は、『命がけの復活』(第26巻)、
『満月の夜の二元ミステリー』(第42巻)、そして先頃の『漆黒の特急』(第78巻)と、
既に少なくとも三度、終わり所を逸してきた。

単行本第1巻からずっと魂を捧げていた作品だったから、今こそ願う。
この物語に、どうか美しい着陸を。
『小さな依頼者』(第39巻)で、「未完にさせない」と告げたコナンの言葉が、
どうか嘘にならないようにと。

それでは。また次回。
(※追記。7/22発売号をもって連載再開)

『絶海の探偵』雑感。

2014-07-06 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

『名探偵コナン』という作品は、今や巨大な帝国と化した。
マスコミも、警察も、鳥取県も、読売ジャイアンツも、Jリーグも、
どこもかしこも『コナン』の盟友。
そこにとうとう防衛省までが加わった。

既に外務省が、全面協力しているしている作品だから、
時間の問題だろうとは思っていたけれど。
(『名探偵コナン 外務省を探る!!』というパンフレットとか、
「キッズ外務省」の項目とか)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/index.html

この日の日記にも書いたが、ここまで「味方」を作中に増やしてしまって、
果たしてどういう形で決着を付けるんだろう。
未完のまま(作者に)逃げられるというオチが頭に浮かんで仕方ない。

後ついでに述べるなら、
連載初期はフロッピーディスクが最先端だったのが、
今やUSBメモリが標準アイテムというのは、
つくづく隔世の感をおぼえるところだ。

ただ、本来なら緊迫するだろうラストに、素朴な疑問。
電波時計という物は、電波を「受ける」機能しかないんじゃないか?
普通に、何らかのGPS発信機とかの設定じゃいけなかったのかな……。

それでは。また次回。

『11人目のストライカー』雑感。

2013-04-27 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

長年の縁での義務として、出来るだけ無感情に書いてみる。

・コナンと蘭が別行動を取っている事。
 終盤、小学生たちによるボールリレー。
 この二つの点に限っては興味深かった。

・描写の比率が明らかに「サッカー>ミステリ」。
 サッカーを扱ったミステリでなく、ミステリっぽいサッカーものになっている。
 例えば、東京スピリッツのマスコットがシマウマなんて、
今まで作中で一切説明されてないのに、暗号に使われても困る。

・コナン一人だけでの活躍ばかりが目立ち、他キャラがほとんど掘り下げられていない。
 コナンは暗号が解けたなら、すぐに警察に随時協力を頼むべきだろう。
 こういう話でこそ、専門家である爆弾処理班を描くチャンスなのに。
 松田陣平のラブコメ描いたらもう用済みなのか?

・あからさまなご都合主義。
 「酔っぱらってて忘れてた」と言ってるのに、当時の事を具体的に説明してる小五郎のムジュン。
 新一にひんぱんに電話してる蘭が、事件の最中にケータイ充電切れを気にしないムジュン。

・いくら何でも爆発物が多すぎ。
 相手は完全にテロリストのレベルに達してる。
 派手に描かれれば描かれるほど、こっちはどんどん白けていくのですが。

・スポンサーによるタイアップの過剰。
 今回、Jリーガーやワイドショー番組など、実在の人物がそのまま大量に登場した。
 故に今後、スポーツ選手もマスコミ関係者も、不利に描く事は出来なくなったと言える。
 ただでさえこの作品は、警察庁・外務省・読売グループなど、既に多くの団体とタイアップしている。
 こんな調子で、「不利に描けない」業界が増えたら、ミステリとして
成り立たなくなるのは時間の問題だろう。
 この作品の創り手は、目先の利益を追うあまり、本質を見失ってるように思えてならない。

それでは。また次回。

『工藤新一 京都新撰組殺人事件』雑感。

2012-07-11 | その他『名探偵コナン』
『名探偵コナン 工藤新一 京都新撰組殺人事件』読了。


またまたまたまた……これで通算6冊目となる、実写版のノベライズ。

今回の本でとうとう、原作とは決定的に異なる展開。
本編開始前の時点で、蘭と和葉が友人関係になってしまっている。
一緒に土産を買うほどの仲なら、自己紹介くらいしているだろう。

『工藤新一最初の事件』を改変した事件をきっかけに、
新一&平次がTV時代劇に出演するというトンデモ展開
ではあるが、メインの事件は硬派。

「どんな手段を使ってでも時代劇の復興を願う大部屋俳優たち」
というモチーフは、ドラマの脚本として相応しい。

密室トリックについても、時代劇ならではの状況を利用した物であり、
興味深かった。

逆に、昨今の原作の方が見習った方がいい内容かもしれない。

それでは。また次回。