好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

『沈黙の15分(クォーター)』雑感。

2012-05-11 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

コレも読むのをずっと後回しにしていたが。
『天空の難破船』の時に比べれば、
流石に読める内容になっていた。
(あの時を上回る苦しみは、そう無いだろうと思うが)


今のコナンが携帯電話を2台持ってる事が
伏線として機能しているのは見事。
身体は15歳、精神は7歳というゲストキャラを出した事も
興味深い。


ただ、初期の雰囲気を愛していた者としては、
『コナン』もすっかり変わったなという感慨を、
どうしても抱いてしまう。

体力も権力もない子供の身ながら、
事件や災害を起こさないように奔走していたのは昔。

トンネルの爆弾事件では、記者クラブの発表でフルネームが発表される。
雪山でのダム決壊では、たった一人で意図的に雪崩を起こすという人外ぶりを発揮する。

……この世界の警察とか自衛隊とかの公権は何してるんだと私は問いたい。

それでは。また次回。

『コナン』短編小説集・その3。

2012-05-09 | その他『名探偵コナン』
『工藤新一への挑戦状 対決!!工藤新一VS服部平次』読了。


★第1話「対決!!工藤新一VS服部平次」
新一・蘭・平次・和葉・歩美・元太・光彦・目暮・高木の9人が、
本編開始前に出会っていたというトンデモナイ出来事が、
けれど矛盾なく収まっている事に感心。

★第2話「マジック・ドールハウス」
アリバイトリックにライブチャットを用いた斬新な展開。

★第3話「展望レストランの伝説」
『命がけの復活』最終章の改訂版。
新一が予約した資金源など、個人的にはこちらを正史扱いにしたい。
(原作:親のカードの借用)
(小説:仕送りの工面)

★第4話「貸し金庫のダイヤモンド」
容疑者全員が「自分こそ犯人だ」と訴える。
事件の裏にはアフリカの紛争問題という重いテーマが。

★第5話「白い部屋の秘密」
「探偵をこの世で最も恨む者」によって狙われる新一。
まず英理が危険にさらされた後、驚くべき急展開。

蘭が死ぬ。

正確には【蘭の死亡が警察から公式発表される】わけだが、つまるところ死ぬ。
(※無論、バッドエンディングというわけではありません。最後は一件落着します)
探偵として生きる覚悟を突きつけられる新一の姿は、見る価値アリかと。

それでは。また次回。

『コナン』短編小説集・その2。

2012-02-27 | その他『名探偵コナン』
『工藤新一への挑戦状 恋愛数式殺人事件』読了。


短編集の第2巻。(全4話収録)
第1話の「名監督の死」に限っては、二次創作としてなら及第点。
『命がけの復活』にある学園祭への伏線として機能している。

が、それ以外の点では、首を傾げる部分が多い。
新一が園子を「鈴木」と呼んでたりするのはまだ甘い。
佐藤が妙に女らしく、婚約指輪のダイヤの話をしてる辺りでは、
原作の彼女を知る者なら失笑してしまうだろう。

極めつけが、奇しくも表題に掲げられている
第2話の「恋愛数式殺人事件」。
いくら何でもコレ、原作を全く知らない人が書いたとしか思えない。
サンデー側は本当に校正してるのか心配になってくる。

現場であるパーティでは、何故か阿笠が酔っぱらい。
本来なら、コレは完全に小五郎の役目のはずだ。
しかも捜査するのは、「青木」という謎の刑事。
どう考えても「高木」の誤字です。

そしてトドメに。
刑事に手錠をかけてもらう人の名前が犯人じゃなくて、
その犯人に殺された死体役になっていた。
つまり、AさんがAさんを殺した罪で逮捕されてるのだ
もし重版するなら、絶対に直してもらわないと困る。
小説として最低限のレベルは保って頂きたいものだ。

それでは。また次回。

『コナン』短編小説集・その1。

2012-02-06 | その他『名探偵コナン』
『工藤新一への挑戦状 裁判所内殺人事件』読了。

とうとう短編集の、それも連続刊行である。(全4話収録)

実写ドラマのノベライズだそうだが、小説の形態ならば読まざるを得ないと思って手に取った。

まず端的に言って、話が短い。
「40字×17行=680字」の一段組みノベルス60ページ程度で1話終了。
無論、ページの全面が埋まってるはずはなく、
実質のところ原稿用紙50枚程度のボリュームしかない印象である。

だから、ゲストキャラ達の人物関係も、犯人の動機も、ことごとく説明台詞が続く。
事件に巻きこまれた新一が、あれこれ蘊蓄を説明しつつ、蘭や小五郎らと共に解決する、の繰り返し。

ただし、第4話の『結婚披露パーティ怪事件』は、純粋にミステリとして興味深かった。
確かにこのトリックを扱うのは、『コナン』の世界観では無理だろう。
というか、だったらそもそも『コナン』の世界観で書く事自体が必要なんだろうかとも思うが。

原作との相違点も変わらず多い。小五郎が帝丹大学出身になってるのは痛い。
中でも、新一の違いは明白である。
小五郎にタメ口どころか「おっちゃん」呼ぶし、公衆の面前で「オレ」で話すし、
やけに謙虚で、既に有名人である小五郎の弟子みたいなポジションだし。
これでは新一でなく、まるで――少年探偵団に接している時のコナンだ。

つまりこの本で最も違和感を放っているのは、
冒頭の「工藤新一が「江戸川コナン」になる前のお話です。」という但し書きだ。
違うだろゼッタイ。

『コナン』本編が完結した後の物語だという設定で考えるなら、感情移入も若干しやすい。
いずれ続刊も読んでみよう。

それでは。また次回。

『工藤新一への挑戦状 怪鳥伝説の謎』雑感。

2011-07-14 | その他『名探偵コナン』
『名探偵コナン 工藤新一への挑戦状 怪鳥伝説の謎』、読了。

先に断っておきます。
今の私は、原作コミックスしか読んでいません。
サンデーにもアニメにも触れていません。
今の実写ドラマ版については言わずもがな。

読み終えた感想を一言で言うと、
「『コナン』を調べて書いた人による二次創作」である。

冒頭での、小五郎と英理のやり取りや、
ロマンスを求める園子がゲンを担ごうとはしゃぐ姿は、
一見それらしかったのだが。
以下、ツッコミ所を箇条書きで。

・舞台は、交通手段の限られたクローズドサークル。
・なぜかメソアメリカと共通点を持つ村(って何県なんだソレ)。
・行くのは、新一・蘭・小五郎・園子・英理。
・英理の登場する意味は無いと思う。園子も微妙。
・ゲストキャラが三人も死ぬわりには、
 メインキャラが一度たりともピンチにならないため、緊張感が全然ない。
・トリックについて。
 死体を吹っ飛ばすトコまでは認めるが、ピンポイントに刺さるまでは無茶と思う。
・30年にも渡る壮大な復讐劇のわりには、第一の殺人は人違いの事故だったりする。
・原作開始前のはずなのに……ムジュンした設定がいくつか。
・蘭が関東大会優勝者。(原作第1話ではまだ都大会優勝)
・新一と英理との面識。(原作では10年ぶりの再会となっている)

それでは。また次回。

『天空の難破船』雑感。

2011-05-04 | その他『名探偵コナン』
(※アニメコミックスを読んでの感想です)

この映画の感想を書くのを、今までためらってきた。

世間様の求める『コナン』と、私の求める『コナン』とが、
これほどまでに離れてしまった事を、認めたくなかった。

私が『コナン』に求めているのは、とにかくまず「謎解き」なのである。

まさか全年齢対象作品で、グロテスクな細菌テロなど
描けるんだろうかと思っていたら、その通り。
「そもそも細菌テロという前提がフェイクだった」という
オチを知った時には、本当に気が抜けてしまった。
ああいう計画なら、はじめから奈良で事件起こして
人払いすれば済むのではと思うのは私だけじゃないと思う。

登場人物たちの描かれ方も、ひとえに不憫。

・探偵でありながら盗みを働いているんだと思われてしまう新一。
 (蘭のみならず佐藤にまで)
・キッドの話に引き込まれ、本当の新一を信じられなくなってしまう蘭。
 (死羅髪様の時の信頼はドコ行った)
・新一との関係を知っていながら蘭の心をもてあそぶキッド。
 (99年映画での親切はドコ行った)

そして、平次&和葉に子供キャラを加えて尺を稼ぐ一方で、
基本キャラだろう小五郎の出番を大幅に減らしてるアンバランス。
何をしたいのか分からないし、分かりたくもない。

正直に申し上げて……、今年の映画のアニメコミックスを読む季節が、今からコワイです。

それでは。また次回。

さらば愛しきコナンよ。

2009-12-24 | その他『名探偵コナン』
来年から、『名探偵コナン』へのファン活動を縮小する予定である。
サンデー&原作コミックス・サイトデータベース程度に徹するつもりだ。

と言っても、自分にとっては曲がりなりにも15年ほど魂を捧げてきた作品である。
ココでこうして気持ちを整理しないと落ち着けないというのが本音だ。

今まで自分が『コナン』を評価してきた点を、堅苦しく述べれば、
「二つの姿に挟まれている、主人公の葛藤と成長」
「画で魅せる、ミステリとしての純粋な面白さ」
「実力ある声優陣をはじめとする、アニメ側の力量」
というところだった。

けれども。
今や警察どころかFBI (!)やCIA (!!)とのパイプを持ってしまった上、
いつでも元の姿に戻れる主人公には、もう成長する余地もなければ必要もない。

また、近年のアニメ版を見れば分かるように、
今の原作は完全に小説(あるいはラジオドラマ)と化している。
肝心のトリック(の一部)を私ごときが見破っているという現状も耐えがたい。

そして、あの運命の2009/9/18。この日の出来事は、二度と忘れられない。
2001/5/15――物語というものに絶望したあの日――と同じくらいの、深い傷となった。
(追記。コミックバンチ創刊日です)

今にして思えば。やはり『コナン』という作品は、
あの『命がけの復活』(原作第25・26巻)の時に終わっていたのだ。
少なくとも、私の好きだった時代の『コナン』は。

新ちゃん、平ちゃん、蘭ちゃん、灰原さん、皆ありがとう。今までお世話になりました。
これからは、少しだけ遠くから見守らせて下さい。
これからも、君たちへの想いを大切にしていきたいから。どうか許して。

それでは。また次回。
コメント (2)

(最後の)カレンダー覚書。(2010年版)

2009-12-02 | その他『名探偵コナン』
今までのようなアニメ画だったら、無条件で買わなかったはずの代物。
それが今回、原作画に戻るという触れ込みにほだされ、am○zonで注文した先日。

ここ何年かのカレンダーには不満があった。
まるで記念撮影のような静止画を見て、いつも寂しく思っていた。

けれど。2010年の画に比べれば。あのアニメ画の方がマシだった。
蘭もいない、灰原さんもいない、小学生トリオもいない。
近年のサンデー巻頭カラーを並べただけ。表紙以外の描きおろしはゼロ。
情けない事に、画の中の写植(活字)さえ消してない。
以前はキチンと、一枚絵として成り立つよう描き直されていたはずなのに。
と言いますか、そもそも一枚絵として、単純につまらない。

実を言えば。こういった内容である事は、あらかじめ分かっていた。
とっくの昔、サンデー51号の巻頭ピンナップで、全画像がネタバレされていたのだから。
(というか、この小学館の通販サイトで実際の画像を見れます)
しかし、それでも私は信じたかった。
仮にもこちらは、それなりの金を払うのだから。

もし自分が年少者の立場だったら。
ネット環境のない中で、少ない額をやりくりして、サンデーを毎週買い続けて、
カラーページをファイリングして、気に入ってるのをキチンとした原画で見られたらなあと願って、
それでこのカレンダーを買っていたら。

荒れていたと断言できる。

私は、盲信しない主義だ。
残念ながら、もう『コナン』カレンダーを買う事はないだろう。
本棚を占めている本も、壁を占めているポスターも、削減する時が迫ってきた。
原作ファンを止めるつもりはないが、だからこそ制作側に陳情したい。

こんな悲しい真似をするなら、どうか連載を終わらせて下さい。お願いです。

それでは。また次回。

署名運動が始まりました。

2009-10-02 | その他『名探偵コナン』
例の『名探偵コナン』での神谷明氏降板の騒動が、違う形で動き始めた。

こちらの『コナン』ファンサイトの方が発起人となって、
制作側に降板撤回を申し出るための、
ネット上での署名運動を始めて下さったのだ。

(URLはこちらです)

さっそく私は署名させて頂いた。
もっとも、今の私はもう、神谷氏側もトムス側も、
いっさい庇うつもりはない。
私が肩入れするのは、『名探偵コナン』という作品そのものだ。
細かい思惑など、どうでもいい。
ただ単純に、同じキャストを続けてほしいと思っているだけだ。
ひいては、ファンが反発したのだという記録を残しておきたいだけなのだ。

ですので。
『コナン』に興味ある方も。神谷氏に興味ある方も。
この度の騒動に興味ある方も。きっかけや理由は問いません。


どうか何とぞ、署名をお願い致します。


それでは。また次回。

『コナン』危急存亡。

2009-09-19 | その他『名探偵コナン』
『コナン』ファンに嵐が吹き荒れた、昨日。
声優・神谷明氏が『コナン』を降板するとの情報が、神谷氏当人から発表されたからだ。
http://ameblo.jp/kamiya-akira/entry-10344988502.html#main

以下、当方の正直な気持ち。
悲しいとかいうより、完全にあきれ果ててます。

実を言えば、私個人としては、アニメなどのキャスト変更自体には、それほど抵抗なかったりする。
しかし。今回みたいな例は論外だ。

思い返せば、1996年にアニメ化された最初の時から、『ルパン三世』のような
声優騒動が起きたら大変だとは思っていたが。その心配が本物になってしまった。

『風魔一族の陰謀』での騒動も、教訓にならなかった。
『くたばれノストラダムス』での騒動も、教訓にならなかった。

どうしてこの制作会社は、作品での声優の引き継ぎが、円満に進まないのか。
もっと言えば、どうしてここまで一つの作品が貪られ、疲弊しなければならないのか。
まして、ギャラだの何だのいう――大事というのも分かるが――
野暮きわまりない話が出てくるのは、単純に不快だ。
子供の夢を壊すな、せめて双方の事情を明らかにしろと言いたい。

私は、今回の最大の被害者に謝りたくてならない。
他の誰でもない、「毛利小五郎」というキャラクターに対して。
こんな余所の世界の都合に振り回して、おっちゃんごめん。本当にごめん。

ともあれ、さすがに潮時だろう。アニメの放映も。サンデーの連載も。
とっくに時期を逸して、手遅れになりかけてる気もするが。
特にアニメは、こんな事になるなら、昨年終わるべきだったのかもしれない。
作品が堕ちていくのを見せられるのは、ツライです。

それでは。また次回。
コメント (2)