『マブラヴ』二次創作で、自分の感性に合った傑作に会えた。
『マブラヴ オルタネイティヴ(偽)(仮)』と、
『マブラヴ オルタネイティヴ(偽)』と。
アンリミテッド編からつながる、もう一つの「オルタネイティヴ」の物語。
衛士として長い経験を積んだ武が、2001年10月22日に再び落とされる。
身近な戦友たちを護る事を最優先に考え、明るさや優しさを残しつつも冷厳に、
原作に近い歴史をなぞっていく。
常時無双でもない。絶対無敵でもない。完全無欠でもない。
大きな事件は、どれも原作通りに発生する。
特に武と純夏の関係は、原作よりもこじれまくってしまう。(理由はある)
気づけば、何度読み返したか分からない。
まず筆力が飛び抜けている。
変則機動の描写なども具体的で分かりやすく、いわゆる「読ませる」文章になっている。
何より、各所に、原作への深い感情が伝わってくる。
愛情というより、いっそ愛憎が。
本作の書き手さんは、原作が大好きだけれど納得できない部分も沢山あって、それで原作を再構築してみせたのだろう。
最後の、あ号標的攻略については、初読時はご都合にも感じたが、読み返せば伏線は綿密に敷かれている。
強い意志を持った人物があの行動を取れば奇跡が起きるのは、原作が証明済みだ。
おかげ様で、私の中の『マブラヴ』は、これで完成した。
本作を書かれた方へ、心よりの感謝を。
それでは。また次回。