リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

201. 16回目のドイツ旅行(6) ミュンヘン日帰り旅行

2020年01月05日 | 旅行

▶昨年2019年の旅に戻ります。今日はミュンヘンまでの日帰り旅行。

 

この日はこんなに晴れていました。(ミュンヘン、バイエルン国立博物館前)

 

◆2019年7月21日(日)

 日曜日はミュンヘンのバイエルン国立博物館の入館料が1ユーロだということをご存じでしょうか。
 私たちはそれもあって敢えてこの日をミュンヘンの日帰り旅行に当てました。この旅を計画をした頃は京子さんの体調が読めなかったため、もし疲れすぎているようだったらこの日は市内でゆっくり過ごそうと思っていたのでした。ところが京子さんは思った以上にパワフルな人だったので、安心してミュンヘンまでの日帰り旅行を実施することにしました。ただ、週末は特急列車が混み合いますので、2~3日前に往復とも座席指定券を買っておきましたが。

 この日は、バイエルン国立博物館のマティアス・ヴェニガーさんが午前中のツアーガイドとして来館していることを伺っていましたが、午後は帰宅されるとのことでした。私たちは朝ゆっくり出発してお昼過ぎにミュンヘンに着く予定でしたので、ヴェニガーさんにはお目にかかれないとお伝えしておきました。

 特急列車でヴュルツブルクからミュンヘンまで約2時間。駅で買ってきたサンドイッチを車内で食べました。ミュンヘン駅には12時32分着。ミュンヘン一日券を買って市内を移動しようと券売機に向かうものの、どうしても一日券という項目が出てきません。MVV(ミュンヘン交通)の券売機なのにどうしてでしょうか。別の場所にあった同じMVVの券売機でもう一度試してみたら、ちゃんと出てきたのが不思議です。二人で12.8ユーロ(5人まで同じ値段)でした。
 次に困ったのがバス停がどこだかわからなかったこと。いつもは歩いて回っているのでバスやトラムに弱いのです。券売機に近かった北口を出てみると、バス停らしき所がありました。近づいて見ると100番のバスが書いてあってホッとしました。乗ってしまえばそれほど時間はかからないと思っていたのですが、結局1時50分にようやくバイエルン国立博物館に着いたのでした。一応、受付でヴェニガーさんはもう帰られたことを確認し、念のため「8月にまた三津夫と来ます」とメッセージを書いて受付に渡してから京子さんとゆっくり館内を回りました。

 私が「リーメンシュナイダーの追いかけ人」となったきっかけの「天使に支えられる聖マグダレーナ」は、昨年同様に薄暗い部屋の壁に神秘的に浮かんでいました。このときの写真を写真展にプリントして掲載し、絵はがきにもしたのでしたが、私の思いを多くの方に共感していただけたようです。

 このあとアルテ・ピナコテークもせっかくだから回りましょうと帰ろうとすると、受付嬢が私に「ちょっとここで座って待っていてください。ヴェニガーさんがあなたを探しているので」と言うのです。午後には帰宅すると聞いていたのでびっくりしていると、慌ただしくあちこちに電話をかけ、ようやくヴェニガーさんが息せき切って走ってきました。「よかった! ボラーコレクションを見せたくて探していたのですよ」と言われます。このコレクションは本館とは少し離れた場所にあるのですが、帰る前に行ってみたときには鍵がかかっていたのです。彼はその別館に私たちを案内して鍵を開けて見せてくれたのでした。申し訳ないやらありがたいやら。でも京子さんにはあまり興味がわかなかったようであっさりと見て回り、お礼を言って、また27日にはフライジングでお目にかかる約束をしてお別れしました。ヴェニガーさんには何ともいそがしい思いをさせてしまって…。あの疲れ切ったお顔を思い出すと今でも申し訳なくなります。

 その後100番のバスを待つ間に、ぱらぱらと雨が降ってきました。バスに乗ってアルテピナコテークに向かう間に雨は更に激しくなり、着いたときには下の写真のように路面はびしょ濡れ。私たちは天気予報を見ないで晴れのまま一日過ぎるのだろうと考えて傘も持たずにきてしまいました。深く反省。下車してほんのわずかの距離を歩く間にも雨はますます激しくなり、アルテピナコテークの入口は雨宿りをする人で一杯。中はと見ると長蛇の列で、ドイツの美術館としては珍しい人気の特別展示があったようです。3人の作家の名前が書いてあったようですが、カラヴァッジォだけ読めました。中に入る列を待つのも30~40分かかりそうなのですが、帰りの列車に間に合わないと困ります。結局この日は数十分待ってから中に入ってもゆっくり見られないため、あきらめることにしました。


 再びバス停に戻ると、なかなか100番のバスが来ません。でもトラムは結構何本も走ってきます。それでトラムに乗ってミュンヘン中央駅に向かうことにしました。この路線はミュンヘン駅の南口に繋がっていて、下車しても雨に濡れずに入ることができました。結果オーライです。

 アルテピナコテーク内部は見る時間がありませんでしたが、まだ列車までは1時間もありましたので、駅のトイレに行き、フードコートでゆっくりお茶を飲みました。近くにあったお店で巻き寿司を売っていたので、それを買って特急列車内で夕食。ヴュルツブルク中央駅に着くと、地面はまったく雨に濡れた形跡がありません。あれはミュンヘンだけの通り雨だったのですね。今回の旅で初めての本格的な土砂降りでした。


追伸

 自費出版文化賞の授賞式でお隣に座っていらした瀧沢敬三さんに写していただいた写真をようやくスマホからパソコンに送ることができました。また、ご自身のスマホで写した写真も送ってくださったので、授賞式の頁(199)に追加しておきます。お時間がありましたらご覧ください。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

コメント
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