<作品写真15> <作品写真16> <作品写真17> <作品写真18>
<作品写真15> 福音史家マタイ
Evangelista Matthäus aus dem Predella des Münnerstädter Retabels
<作品写真16> 福音史家マルコ
Evangelista Markus aus dem Predella des Münnerstädter Retabels
<作品写真17> 福音史家ルカ
Evangelista Lukas aus dem Predella des Münnerstädter Retabels
<作品写真18> 福音史家ヨハネ
Johannes Evangelista aus dem Predella des Münnerstädter Retabels
Tilman Riemenschneider, 1490~1492 Skulpturensammelung und Museum für Byzantinische Kunst; Berlin (現在はボーデ博物館で展示されている)
旅日記 No.6
ベルリンの4使徒像
翌2000年、私はまたもや家族と共にドイツに行きました。夫は2回目。お金を出してもらえるというので喜んでついてきた娘も2回目。私は3回目のドイツです。今回は特別な思いがありました。
というのも1999年11月末に私はバイクに乗っていて、トラックとぶつかってしまったのです。その後は足腰が痛んでしばらく歩けなくなりました。もう外国に行くのは無理かもしれない…と暗澹とした気持ちで年末を過ごしたのですが、いい鍼の先生と出会い、少しずつ歩けるようになりました。交通事故の保険で鍼に70回ぐらい通わせてもらい、何とか運動も旅行もできるようになりました。ほっとして再び出かけてきたヨーロッパだったのです。
今回はアムステルダムから入り、ベルリンに飛びました。前の年にエアーフランスでタバコの煙に悩まされたため、今回はベルリンからまわるのならKLMで行ってみようということになったのです。この頃もっとマイレージのことを知っていたら、こんなにあれこれいろいろな航空会社を渡り歩かずに、マイルをしっかり貯めることができたでしょうに…。
ベルリンは皆さんもご存知のように、大きな美術館、博物館がいくつもあります。その中でも私は特に文化フォーラムに期待をかけていました。そこにはリーメンシュナイダーの彫刻があるはずだからです。ここでも探して探して、ようやく最後に彼の作品を見ることができました。(何でいつもこうして探し回らないとたどり着けないのか不思議です。)それが4人の福音史家<写真15~18>と、ミュンナーシュタットのマグダラのマリア祭壇から一部運ばれた浮き彫り<写真19>でした。幸い2001年にフランクフルトのリービークハウスでこの4使徒像を間近に見ることができたので、そのときの写真を上に載せておきました。下は、浮き彫りの写真です。横から眺めると表情が全然ちがってきますので、ベルリンに行かれたときにはいろいろな角度からじっくり眺めてみてください。
<作品写真19> マグダレーナの前に姿を現した復活のキリスト
Erscheinung des auferstandenen Christus vor Maria Magdalena
Tilman Riemenschneider, 1490~1492 Bode-Museum, Berlin
ベルリンのボーデ博物館には、他にも素晴らしい彫刻がたくさんあります。リーメンシュナイダーの手になる作品と言われているものだけで14点、工房や弟子、周辺作家によるものも11点はあります。こうした大きな美術館や博物館には収納庫に入っていたり修理中だったりする作品があるので、なかなか確かな数はわかりませんが、ボーデ博物館はミュンヘンのバイエルン国立博物館と同じぐらいのリーメンシュナイダー作品数を誇っています。もちろん世界的に有名な作家の作品も多く展示されており、博物館島という世界遺産の一角にあるということもありますので、近くにいったら是非訪ねていただきたい場所です。
次回は、この旅で起きた大ピンチのお話です。
※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA