飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

人に迷惑をかけない

2016年01月17日 11時46分12秒 | 教育論
おもしろい国別ジョークがある。
船の上から乗客を海に飛び込ませる一言をどんなふうにかけるか。
アメリカ人には「ヒーローになれますよ。」。
ドイツ人には「法律で決まっています。」。
イタリア人には「女性にもてます。」。
そして、日本人には「皆さん、飛び込んでいますよ」。

協調性や人と同じことを好む日本人の特徴がよく表れている。
このみんなと同じことをこのむ特性をうまく前向きに考えれば、集団行動が容易になったり、全体で作業したり、プランを進めるときに非常に能率良くなる。
子供も「みんなやっているよ」「みんなもってるよ」ということをよく口にする。
だいたい子供の「みんな」は3人と相場が決まっているようだが。

そんなときに大人は「自分は自分、人は人でしょ」と言う。
あるときには「みんなと一緒にしなさい」と良い、また、ある時には「人は人」という。
子供からすれば、どっちが本当なのという気持ちになるだろう。

「人は人でしょ」が誤解されると、「人に迷惑さえかけなければ何をしてもいい」という価値観につながる。
そんなとき「タバコをすっても俺は誰にも迷惑をかけていない」なんて論理を持ち出す子供も出てくる。

しかし、この迷惑は、本当に迷惑をかけていないのだろうか。
そもそも、人間は人に迷惑をかけないでは生きていけないしくみになっている。
なぜなら、迷惑かどうかを判断するのは自分ではなく、相手だからである。

自主性や主体性は、ある意味自立という点では必要かもしれないが、周りの人間に無関心でいいということはありえない。

saitani