黒猫Mayの山登り日記

人生、山あり岩あり猫もあり
山登りに挑戦中 
槍ヶ岳の次は剱岳だ ♪  

槍ケ岳 エピソード

2017年08月02日 | 南・北・中央アルプス
私にとって槍ヶ岳に登ることは、一大イベントであり、四日間39Km歩き続けられたことは最大の収穫で自信につながったことは確かである。

山から帰り普段の生活に戻ったが、槍の穂先まで登れなかった不消化感が残っているのは確か。
これが晴天の絶景のなか、頂上で「登ったぞーー、三年間頑張った甲斐があったーー!!」なんて叫んで下りて帰って来るとでは雲泥の差というものだろう。

出発する前の自分にはこのパターンは想像していなかった。(体力・気力とも尽き果て登れないのではないかという恐れはあったが)


少なくとも登っている途中で、穂先をちょっとでも見れていたのならこんな落胆はないかもね、なんてグズグズの思いが後を引いていた。
帰ってきて画像を整理したりガイドブックを読み直していたら「えーーっ!!そうだったの??」と・・思うことが出てきた。


「槍見」の文を発見したのだ。(行く前に読みなさいって話しなのだが)




自分のカメラで穂先を撮った ・・なんて 


ツレと「槍見って書いてあるけど、尖がっている槍と似た岩があるから付けたんだねぇ」なんて話しながら通った。
見ているトンガリが本当の穂先だなんて夢にも考えなかった私たちだった。

とういことは、この目で、肉眼で、槍を見たんだということになる。

最初で最後になるとは思いもしないで通り過ぎてしまった。
穂先という認識がなかったからしょうがないか・・・(トホホ


      



「登れなかった」とか、「修行に行ってきたみたいだね」なんても言われたことは置いておいて、楽しいこともたくさんあった。

槍ケ岳は全国に知られ、登山をする人なら一度は登りたい山。
今回夜行バスや宿で予想外に色々な人と出会った。
人との出会いも全国区だ。

Aさん(女性):夜行バスの通路を挟んで一人で座っていたので声をかけた。
私より年輩そう。70才前後のように見えた。
「どこにいくんですか?」と声をかけたら「どうするかまだ決めてないの、穂高にしようか槍にしようか」と笑っている。
「気の向くままね」と余裕たっぷりだった。
その日、横尾山荘のベンチでも偶然一緒に坐る。
「どちらからきたんですか?」と尋ねると「北海道よ、北海道は高い山がないからね。あなたたちは?」と聞かれ「埼玉です」というと「あら、近いからいいわねえ」と微笑んでいた。

「穂高にするわ、槍は去年行ったから。雨だから気がすすまないけど、ここ(横尾山荘)に泊まるには早すぎるからね」と時計を見て腰をあげ横尾大橋を登って行った。


Bさん夫妻:横尾山荘で部屋が一緒になった。
熊本から1か月の予定で、7月の中旬ころからアルプスを登っていると。
とても若々しく(ダンナさま)70才と(奥様)65才と聞いてびっくりしてしまった。
九州で長年山ガイドをしていたがつい最近止めたというダンナさまと、「私は付いて行くだけ」という奥様は笑顔がかわいい。
ダンナさまは一等三角点の研究をしているエライ人のために、九州にその方が来たときに案内をしているという内容をおもしろおかしく話してくれる。

木曽駒ヶ岳や空木岳を登ってきて、明日から穂高に行くと。
翌朝、ヘルメットを被り元気に出て行く二人を見送った。



宿での夕食時は、今出会った人が山という共通項で盛り上がり、話が止まらない。
普段の生活で山の話しを友達や職場で話しても理解してもらえないよね・・ってことも話題に。

青森からきたC夫妻のダンナさまは「(長期休暇に)どこにいってきたの?」と聞かれて「山に行ってきた」と答えたら「何がそんなにいいんだ?」という風なことをいわれ言葉がなかったと。
「こういう場所はいいですよねぇ、分かってくれる人ばかりだから」と大らかな笑顔でうれしそうだった。
奥様は「前はいつも(山に)連れて行ってもらえず置いてきぼりだったけれど、『私も行きたいー』と言ったら一緒に連れて行ってくれるようになったの」と笑顔満面。


秩父や奥多摩にいい山があるけど、たくさんの人たちと話ができて「〇△山いいですよ~」なんて情報収集ができるアルプスは最高だ。


おまけ  


①~③山小屋の宿泊カード  ④槍ケ岳バッジ

山小屋は老若男女を関係なく部屋に押し込むっていうイメージでいたけど、今回は空いてたからか年齢・単独・夫婦などで配慮してくれたと思う。
若い人たちの部屋はわからないが、「夫婦で年輩の部屋」「男性年輩」「女性グループ」って分けていたな。
だからか同年齢らしき夫婦で来た人たちとは「槍沢ロッヂ」や「槍ケ岳山荘」で偶然だけど一緒の部屋になり、仲良くなれた。
山の登り下りでも「また会いましたね」「お先にー」なんて声を掛けれるくらいになって、越しつ越されつのちょっとしたデットヒートものだった(笑)


子へのおみやげの靴下
「槍ヶ岳に登っていない私がはいていいのかな?」といった。


「今度、一緒に行こうよ、この靴下はいてさー


おしまい






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2 コメント

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山の事は、山の人と (jun)
2017-08-03 16:38:26
山小屋での出会い、ホントに素敵ですね。
私は山小屋に泊まったのは2回しかありませんが、甲斐駒ケ岳の山小屋で京都から来たご夫婦に出会いました。やっぱり「近くていいね。」と、言われました。北海道や関西の人にとっては北アルプスや南アルプスは遠い地ですね。
山の話は、山へ行く人でないと「苦しい思いをして何が楽しいの?」と、言われてしまいます。特に夫なんかは、私が山から「疲れたぁ〜」と、帰ると、「そんなに疲れるなら行かなきゃいいじゃん。」なんて、論外ですよ。一緒に山へ行って下さる旦那様が、羨ましいです。

槍ヶ岳の穂先、見てたんですね〜。ヤリと分かっていたら、眺める気持ちも違っていたのでしょうね。でも、こんなに間近で穂先を見られたのも貴重な体験ですね。行かなきゃ見られないのですから。

槍ヶ岳の赤い靴下!コレ、いいですね♡
私も、いつか槍ヶ岳へ行けたら、この靴下、絶対に買います!
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junさまへ (May)
2017-08-03 21:46:20
山好きの気持ちや行動を理解してもらうのは
大変ですね。
そういう意味では山小屋泊まりは最高~っていうのがわかりました。

>「そんなに疲れるなら行かなきゃいいじゃん。」
私もJUNさんの旦那さんだったら、そう言っちゃうかもね(笑)
だってつい3年くらい前まではそっち側の人間でしたから。

槍の靴下は「槍沢ロッヂ」で売っています。色もグレーと紺もありました。
槍ケ岳山荘には売ってなかったと思います。
私、売店を見るのがだあーい好きですから(笑)。
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