昨日(5/4)宮地楽器 小金井店さんのイベントに参加し
併せて
おフランスざんすを預けてきました
イベントは
午前「モダン・オールドヴァイオリンの世界」
午後「オールドボウの世界」
のテーマで、宮地楽器 小金井店の山本店長さんと東京三軒茶屋にあるマツオ商会の松尾社長が
登壇し
ゆるーく 楽しく それぞれの世界の説明をしていただくとともに
楽器:G A Ceruti、G&L Bisiach、G B Morassi の聞き比べ
弓:P Simon、C C N Husson、F N Voirin、P Guillaumeの聞き比べ
など貴重な経験をさせて頂きました
お話の中で、G&L Bisiachの日本の代理店は
YAMAHAさんだったことととか
宮地楽器さんは楽弓製作から 今の楽器店へと
変わったことなど
新たな知識も得ることができました
この日は、おフランスざんすを
マツオ商会の松尾社長にも見て頂き
委託販売の価格を決めることも重要なミッションの一つでした。
おフランスざんす は
Paul Baillyさんという製作者が 1884年に製作した楽器です。
英国のオークションハウスの友人に よれば
1898年にパリに戻る前は、世界中の工房を回りながら
製作を続けていた方だそうで
かの有名な J V Buillaume での製作も行い
1880年代の楽器は、優れたものが多い
と言われている方です
では、おフランスざんす は優れているのか?
一見して、フレンチと判りますが、隆起はパリのメーカーによくあるようなフラットではなく
やや隆起があり、丁寧に作られた感の楽器です。
展覧会用等の製作者が特に注意を払って、作り上げた極上の作品ではありません。
Baillyの亡くなった時期は、WEbだと1907年と書いてあったり、アンリの辞典では1911年と書いてあったり
はっきりとはしていませんが
1898年にパリに定住して以降は
数も増え、本人以外の手が多く入った楽器も出始め(その中には 娘さんの製作した楽器も含まれる)
本人がなくなった以降は 娘さんが店・工房を継ぎながら、Paul Baillyのラベルで初期のころは売っていたようです。
フランスの中堅以上の製作者は、意外と偽物が多く、鑑定書は ランパルさんなどの
著名な方の鑑定書があるものがいいと思います。
なお、鑑定書も偽物が結構あります。
日本国内では ランパルさん、ブロットさんはときどき見かけます。
気を付けていただきたいと思います
さて、おフランスざんす
Paul Baillyの極上品は、6~700万円はします。
でも私のは、普通の楽器です
私は350万円ぐらいかな?
山本さんは200万円ぐらいといい
松尾社長さんは300万円でした。
売値は、山本さんと話し合い
プロのお二人の中間価格である250万円(税別)で
店頭で委託販売していただくこととしました。
2020年に購入し、翌年春に引き取り
約1年、いろいろ悩みながら、ガンさんにお願いして
調整を続けた楽器です
フレンチの楽器によくある、角のあるキンキンした感じはなく
私好みの、まあるい音色の楽器になっています。
250万円の価値があるか否か
購入しなくとも、ご興味ある方は
宮地楽器 小金井店さんで 試奏していただければと思います
なお、山本さんは
円安傾向なので、状況によっては
相場との乖離が大きければ
売値を上げるかもしれないとおっしゃってましたので
しばらく経った場合、値段が上がっているかもしれないので
その際はご容赦ください
気に入る方が出てくれればいいなぁ(願い)